働く意識について。
とあるファストフード店に感じの良いあんちゃん(バイト店員)がいる。
ワタクシはこのあんちゃんを見るのは2回目なんだけど、1回目に見た時と同じテンションで、声の調子とか動きのキビキビさとかから「ボク仕事をするのが楽しいです!」というのが感じられ、いやソコまでぱぁっと満面の笑みを称え、、てワケではないんだけど、まぁ少なくともいやいや仕事をしてるワケではないというのは伝わる。なかなか今時珍しく感じの良い青年、といった印象でじんわり好感が持てる。1回目2回目とも同じテンションだったので、たぶんいつもこんな感じで働いてるんだろう。
彼を見てワタクシは「コレは仕事に対しての意識が違うのだな」と思った。こういうコの働きぶりに触れると、何かしてあげたくなる。といっても些細なコトで、せいぜい食器類を下げやすいように寄せてあげる程度のコトなんだけど(といっても何も特別ではなく、いつもやってるコトなのだが)。そしてこちらは気分良く店を出る。お店視点で見ると、コレこそ実はお店にとっての「幸せな出会い」なのだ。
ワタクシは飲食店に限らず、接客とかおもてなしとかは双方向のモノだと思う。お店側の一方的なモノは、単に「押しつけ」であって正しい意味での接客ではないと思う。お客さんが「受け入れる姿勢」になってこそ成り立つ。
お客さんがそういう姿勢・気持ちになるのは、お客さんがお店に入ってから席に座り、オーダーをとり料理をテーブルに置き、、というその数分間の店員の言動・行動から見て取れる仕事ぶりで、その仕事ぶりがお客さんの信用に足れば、またソレがお客さんの想像を越えた以上のモノであれば、その店員に対してワタクシが抱いたように、好意的な思いを持つコトもあると思う。ソレがお客さんとの信頼関係づくりの第一歩なのだ。
もちろん全てのお客さんとこういった関係が築けるワケではない。常にテンション高く働く意識を保ってても、伝わらない場合もある。でもそのコトにめげずに「いつかは伝わる」「わかってくれる人はわかってくれる」とココロの片隅で思いながら意識を高く持って仕事に臨めば、見てる人は見てる。
つまるトコロ、接客てコレなんだな。
お客さんのマナーが悪かったりして店員さんが嘆いてる、というお店もありそうだけど、たしかにお客さん自身も悪いトコがあるのカモしれない。でも店員さん、まわりをどうこう言う前に今一度あなた自身を振り返って見た方がいいんじゃない?とも思う。お店はソコにいるみんなが作り上げてるのだから。あなたもその一要素です。
誰だってわざわざ気分悪くなるためにお店に行くんじゃないしね。ふつうか、もしくは気分良くなれればラッキーというか、また行こう!という気になる。特にチェーン店というのは駅周りに2店3店とあるトコロもあるし、チェーン店というのは提供してるモノは基本的にドコもいっしょだから、差別化をするとすればソコで働いてる「人」でしかないワケで、「ちょっと駅から離れるけどあそこの方が気分がいい」という選び方をされる可能性も出てくる。
もしワタクシに子供ができて、大手チェーンのファストフード店で働きたいと言ってきたら「もっと技術や能力の身につく仕事をしてもらいたいというのも無きにしも有らずだけど、ああいうマニュアルで働くお店てのも、『マニュアルを学ぶ』というソレはソレで勉強にはなるから、短期的に働くにはいいんじゃない。どんな仕事だろうと、ようは働く側のその仕事に対する考え・意識・意欲・姿勢、言葉はなんでもいいけど、ソレの持ち様だよ」というような返事をするだろう。