介護福祉の実情について。
ちょっと話変わって、最近求人誌を読んでるんだけど介護・福祉関係の求人の多さが目立つ。その次に配達などの物流関係、タクシーの運転手とか新聞配達とか広い意味でモノや人を「運ぶ」職業、人材派遣、あと飲食店のホール・キッチン、パチンコ店、清掃、警備などなど。
外を歩いてても介護福祉関係の施設の入り口には、大抵スタッフ募集の貼り紙が貼られている。今現在、そしてコレから一番必要な職業なのに人材が不足している。ソレにも関わらず一般的な職業に比べて給料は安く仕事はハードなようだ。
TVでちょうどホームヘルパーさんの仕事をやってたんだけど、結局「人」が相手の仕事だから、時間になったからといって「今日はココまで!」と仕事を切り上げるワケにもいかない。介護者の体調も日によって変わる。食が進まない時もあるだろう。食事の途中なら「せめて食事が済むまでは、、」という気持ちになるのも当然だろう。そういう仕事だからヘルパーの残業も多いよう。自分の休憩を削って仕事にあてたりもしてるようだ。
ヘルパーを依頼する人とヘルパーでプランを綿密に立てるワケなんだけども、その立てたプラン以上のコトは契約外のサービスになるから有料になる。コレには依頼する人の「つい」や「ついで頼み」を防ぐメリットがある。例えばお世話を受ける人の食器を洗うのはヘルパーがやるけど、シンクに他の家族分の食器も置いてあったりするらしい。ココでヘルパーは悩む。
でもサービスが厳格に決められていればヘルパーを保護してくれる。契約以上の仕事を「ついでだから」といって押し付けられても断るコトができる。ヘルパーたちは時間で動いている。1家族だけお世話をしてるワケではない。次が待っているのだからついでついでで自分の仕事を増やしてもいられない。
しかしデメリットもある。食器の例で言えば、まず二度手間になるというコト。そういうコトは少なからずあるらしい。細かいコトを言えば水道代、とかそういうコトになってくる。
でもコレは考え方を変えるしかない。あくまで依頼する人はヘルパーさんに対して、ネコの手も借りたいの「ネコの手」だという認識でいるコトだろう。たしかに日々の生活の中で自分が手が回らないコトも出てきて「ちょっとヘルパーにやってもらえたら、、」という部分は出てくるカモしれない。でもその辺は依頼する側も厳格に線引きしておいた方がお互いのためなんだと思う。決めた中で十分に働いてもらう。
ヘルパーさん側としても薬を飲ませたいとか爪を切ってあげたいとか気持ちとしてはあるらしいけど、両方とも医療行為にあたるようでやってはいけないとのコト。そういうもどかしさや心苦しさが今の介護保険の法律にはあるらしい。お世話を受ける人の中には、頭は健常者と同じでも身体を動かせない人もいるようで、そういう人は顔にかかるホコリでさえ自分ではらうコトができない。まだまだ家族の負担は大きいが、もし家族がいなかったらどうなるんだろう?という話も出ていた。法律の不備を嘆いていたけど、こういう職業の場合は、やっぱり現場の声の救い上げで、ボトムアップで更新していくような感じでないと逆に法律が障害になる。
まだこの国は「介護・福祉はボランティア」というイメージと、「この仕事が好きだから」という働く人たちの仕事に対する姿勢に甘えているんだと思う。コレから高齢者がより増えてくのだし、団塊世代の10年後とか、「2025年問題」とも言われている。人材が不足してるのならソコで働いている人たちは価値があるのだから、もっと高給を与えるべきだと思うし、まだまだ働く環境の整備が必要なんだなと思う。自分1人で働いてるうちはまだいいけど、結婚や子供ができたら生活していけないから辞めてしまう人もいるらしい。若い人がとにかく足りないらしいからヘルパーの高齢化も危惧されている。若い人が働きたいと思えるようにしていかなければならないと思う。