『中村好文展 小屋においでよ!』を観にいった。その2
3Fの中庭に出ると、今回のために作られた『Hanem hut』(ハネムハット)が展示されてる。1人暮らし用の小屋。3m×4m。ちなみに方丈庵が3m×3m、ソローの小屋が3m×4.5mで、その中間のサイズとのコト。
玄関は無いのでデッキから入る。
裏手に勝手口。この勝手口と入り口で風が通り抜ける。井戸は今回は展示のみで使えないけど、地下に貯水タンクを設ければ実際に使えるはようになるはず。
壁は杉の3層構造らしいけど、表面が天然なのか植物が張り巡らされてて面白い。コレは実際小屋が作られる場所を想定して、まわりに馴染むようにこういう処理をしてるんだと思う。
では室内へ。おじゃましま〜す、お宅訪問です。
室内は3m×2.5mだったかな。4畳半ぐらいのサイズ感。立っててもそんなにせまく感じない。この今回のために作られたソファ、コレに座れば視線も低くなるし、入り口が全面ガラスだから視線も抜けるし、せまい感じはない。このソファは広げてベッドにもなる。ちなみにこの机も今回のために作ったんだって。
この薪ストーブもこのために作ったんだって!ひぇぇ〜。寒くなってきたら、ストーブ焚いてこの上で調理してもいいよね。ちなみにこの展示では屋根に煙突は出てなかった(実際は出る)。
入り口の引き戸を撮ろうとケータイを覗いたら、ちょうど人がイジり始めたトコロでシャッターが下りた。コレなら「引き戸」てコトが分かりやすいでしょ。
台所ゾーンへ潜入。まずはコレ、氷で冷やす昔ながらの冷蔵庫がココに収まるんだって。まぁ生ものとかホントに最低限必要なモノを冷やすという感じなんだろうな。氷入れたらそのくらいスペースしかないだろうから。基本すぐ消費する!ていう考え方で。
そして真ん中にシンク、左側に七輪コンロ。台所に立つとちょうどいいんだよな、サイズ的に。「このくらいがいいやぁ〜」て。なんか料理つくりたくなっちゃうね。
よく考えられてるんだよー。上に棚があるじゃない。洗い物してても前傾姿勢になっても頭にぶつからない!。ウチのキッチンぶつかるからね(笑)。角が痛いんだよ角が。くぅぅ〜てなる。
コンポストトイレ。コンポストなので、レバーは水を流す用ではなく、下のボットンたちを攪拌する用。ボットンたちはおそらく大と小で分けてないだろうから、バキュームしにきてもらう考えなんだろうか?まぁソレは分けるように、ソレ用のトイレにすればいい話だ。そうすれば畑に撒いたりもできるだろう。
シャワールーム。簡易手動シャワー。手で押しつぶしては、中に入ってるであろう水を噴出させる。プシュー。原始的というかシンプルイズベスト。意外とせま過ぎるという感じでもないんだけど(「おさまりがいい」という感じ)、梅雨時とか夏になったら暑苦しいような、、。カビとかどうなんだろ、、?まぁささっと汗流すだけ流したら、さっさと出て長い時間いないコトだな。
場所がTOTOビルだからか、手洗いのシンクはちゃんとしたTOTOのモノ。
この水回りの部屋、そんなにせまく感じないんだよな。むしろちょうどいいサイズ感。トイレなんて広くても落ち着かないしね。このくらいがちょうどいい。
コレは「エネルギータワー」と言って、風力発電の風車、太陽電池、雨どいなどからの雨水を浄化していったん地下の貯水タンクに貯めといて(地下にタンクを設置するのは井戸のためだと思う)そのタンクから水を引き上げて使うための樽。ウイスキーの樽を使ってるんだって。屋根の上に設置しとけばあとは重力で、蛇口ひねれば洗い物にもシャワーにも使える。
と書いてきておわかりのように、環境になるべく負荷をかけない、「管」とか「線」を切り離したエネルギー自給の小屋なんだよ。
あ、排水どうするんだろ?いや、実際生活するとなると「得る」より「出てく」方の処理の方が大変というか手間かかるというか、大事な問題だと思うよ。そのへんに捨てるワケにもいかないし。
上からだと引き戸具合がよく分かるね。