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『中村好文展 小屋においでよ!』を観にいった。その4

4Fの壁には中村氏の著書の写真やイラストなどが貼られ、中央には布で作られた小屋があり、その中に入ると今回展示されたHanem hutの図面やレイアウトなどの検討スケッチが貼られてた。

↑の文面を読むとHanem hutは、中村氏の集大成であり、別荘であるLemm hutの小型版というコトが分かる。

初期レイアウト案を見るとL字型のキッチンも検討されたようですね。でもやっぱり今回実際に作られたレイアウトの方が「視線の抜け」や「風の通り抜け」を考えると良いなと思う。

コレは決定稿となった図面。薪ストーブの位置は変わってる。

断面図。ちなみに屋根裏は収納になってる。

コレは検討用の模型。壁の「杉の3層構造」が分かる。
でもコレで「断熱」機能があるのかなー?やっぱりグラスウールとか入れないとと思うんだけど、最低限の感じなのかな。

模型を見ても分かるように、勝手口以降もテラスと物置小屋が考えられてたみたい。今回は展示の関係とかで無しになったんだろう。

こんな感じで、この小屋で生活するのに必要なモノが描かれた絵が何枚か貼られてるんだけど、コレ遊びで描いてるワケじゃあないんだよ。ワタクシも見てるとき「なんでココまでコト細かに、、」と思ったけど、1ヶ1ヶ必要なモノを抜き出して、ソレらの寸法を書き出して、ていう作業をしないと「収納がどの程度のスペース必要か?」が出てこない。寸法的にね。この限られた小屋の空間で余裕があるワケではないから、極端な話ミリ単位のスペース的なせめぎあいもあったカモしれない。かといってただ数字的にOKならいいというワケじゃなくて、お皿ならお皿でさっと取り出しやすいか?しまいやすいか?とか、いかに使いやすいか?を考えなきゃ、実用性も兼ねなきゃならない。
デザインてそういうコトなんだよ。装飾方向もあるけど、ソレだけだと単なるデコレーションなワケで、機能性が考えの基本にあるワケ、あくまで。ただ機能実用だけだと殺風景というか面白味がない場合もあるから(このへんは人の好みによるけどね。ミニマリズムが好きな人もいるし)、あくまで機能実用を考えた上で、中村氏なりの遊びゴコロとか仕掛けが味付けとして加えられてる。ソレにあとで気づいて、もう1回見直した。

Hanem hutは実際はこんな感じのトコロに建ってるイメージなんだね。

奥の壁にはHanem hutの試作・製作風景の映像が投影されてた。中村氏設計の子供用のイスに座りながら観る。
Hanem hutはプレハブなので柱が無いんだよ。日本建築だと柱で支えるつくりだけど、プレハブは壁全体で支えるつくり。
土台はしっかり角材で組んで板を貼ったのちに壁(パネル)を立ち上げてく。ソレゾレに溝が切ってあって、溝の凹凸をハメこんでく形。なので数人がかりで(映像では5、6人)みるみる間に小屋ができてく。
ちゃんと地鎮祭をした映像もあったんだけど、でもビルの中庭て空中なのに地鎮祭をする必要性があるのかわかんない(笑)。まぁ建築家としては、いつもやってるコトだろうからやらなきゃなんか気持ち悪いだろうし、やらなかったとして何かあったらヤだもんね。念のためだな。

で、映像を観て「なんでこんなトコで分割する必要があるんだろ?」て思ったトコロがあったのね。入り口の壁なんだけど、3分割してたかな?たしか。
したら、中庭に搬入するのに必要なんだな!中庭の扉がこんだけしか開かないから、ていう写真(笑)。もう1回3F行って撮ってきた。
どっか別の工房で材料切り出して、トラックで運んで、この3Fの中庭に搬入して、中庭で組み立てるワケだ。中庭で実際に組み立ててる映像もあったけど、まー雨が降ろうが何が降ろうが展示会の開催日が決まってるからね。いろいろ大変だと思うよ。
でも、言いたいのは「トラックで運べる」ていう点。家の土台から何から、壁はパネルに分割してトラックに積み込んで、丸ごと引っ越しちゃえる。ソレができるのは「管」や「線」と切り離した生活、だからだよ。普通の家じゃ考えられないからね。切り離した生活、に対してつながった生活、だ。
高村友也氏の自邸で10万、坂口恭平氏のモバイルハウスで5万、高村氏の著書『スモールハウス』の家々だともちろん差はあれど300万ぐらいかな。Hanem hutはソレらよりちょっと豪華仕様だな。
坂口氏のモバイルハウスは床がベニヤだし、水まわりの設備とか無いし(共同で使う設備を別に設置するという考え)雨露がしのげればいい程度な感じなので、そのへんは人ソレゾレの考え方で。
まぁワタクシはHanem hutよりもうちょい小さくていいんだ。Hanem hutは12㎡あるから10㎡以下で。その方が建築許可とか手続き関係しなくていいみたい。よく分かんないけど。水まわりはHanem hutと同じサイズでいいけど、くつろぐ居間はもうちょいせまくてもいい。よって300万ぐらいのスモールハウスでいいかな。
Hanem hut、ベース価格500万ぐらいだったらいいカモ。ストーブとかはオプションにして、フル装備で1000万。中村氏設計だけど、組み立てるのに普通の一軒家より全然人件費かかんないからそのくらいが妥当なんじゃないかなと。どーでしょ?

ハト時計欲しい〜。