新しい風景。
季節の変わり目なのか先週から東京はぐずつき模様。なので予報で雨が降らないとなれば、その日をピンポイントで狙わなければならない。
タイミングがあったので月曜に、新しく移転したシモキタのワタクシの好きなカフェに行ってきた。旧店舗は露崎館内にあったのだけど、今はすっかり更地。新店舗へ向かう途中見てみたら「まぁーなんて見晴らしのいい、、」なんて思ってしまった。跡形もない。ちなみに4月から新しい建物の工事が着工される予定。
その旧店舗跡地からさらに茶沢通りを三茶方面へ200mほど進むと(三叉路の先)、新しいお店が通りに面してひょっこりある。間口は狭くて白く塗られ、シンプルに店名が掲げられてる。
「こんにちは!白くなりましたねぇ〜」と声をかける。店内はいわゆる旗竿(はたざお)立地と呼ばれる土地に建つ店舗なので、L字型に途中で折れ曲がってる。なので間口は狭いけど中に入ると思ったより狭くない。聞くと9坪あるらしい。
L字の「縦」、入り口から途中までは白く塗られ天井も高い。天井は2枚抜いたらしい。天井が抜けてるから開放感がある。L字の「横」、店内中ほどから一段上がると、旧店舗の面影が色濃く残るスペースとなる。床とかかなり前のお店の雰囲気そのものだなぁと思ってたら、なんと旧店舗で使ってた床をはがして(!)そのまま流用してるらしい。はがすのが大変だったとのコト。そうだよなぁー、ただ単にはがすだけならなんてコトはないんだろうけど、また使うんだモンなぁー。乱暴にはがすワケにはいかないわなー。
ワタクシもいくつか教えてもらったけど、他にも前のお店で使ってたモノをリユースしてるらしいので、ソレを探してみるのも前のお店を知ってる人は楽しいカモしれない。奥にトイレとケーキを作る工房がある。
17席だったっけ?ブログを見たらなんか豆売りに重点を置く形になるような文章だったので、喫茶スペースは10席ぐらいで少なくなるんじゃないか?とも思ってた。豆売りがメインで、その試飲スペース的な意味合いで席があってというね。そういう形になるのかな?と思ってたら意外に、旧店舗と同じくらいの席数だった。
やっぱり前は露崎館という建物ありきだと思うから、せっかく移転するんだし新しい形で始めるのかなぁーなんて思ってたけど、L字の「横」の旧店舗の雰囲気が色濃く残る客席側に座ったせいもあるけど、コーヒーを飲んでたら意外と前のお店の空気とか雰囲気がそのまま残ってる気がした。見た目は50%ぐらいだけど、感覚的には70%ぐらい前のお店の感じ。またL字の「縦」の開放的な席に座ったら感じが違うカモしれない。しばらくはいろいろ座ってみようかと思う。
しかし新しい店というのはやっぱりいい。なんかすがすがしさというか、まだその空間に慣れないぎこちなさとかよそよそしさもあって。でもお店というのはやっぱりお客さんがいて初めて動き出すというか、脈動を始めるんだな。お客さんが来て完成というかソレからがスタートというか。そっからお店というのは育ってく。前お店のあった場所からたった200mしか離れていないけど、お店に流れる空気というのはやっぱり別物で、ソコでお客さんが入れ替わり空気の循環をして日々を重ねて作り上げてくモノなんだな。その変化を見ていきたいなと思う。
この日飲んだ春のブレンドは、春のひざしのように華やいだ優しい味だった。