ペーパードリップとコーヒープレス。
別々のカフェで、同じグアテマラを飲んだ。といっても細かいコト言えば農園が違うし、たぶん豆の品種もちがうから比べられるモノではないんだけどね。かたやペーパードリップで抽出し、かたやプレスで抽出するお店、で飲み比べて気づいたコトがある。
ペーパーでおとすとクリーンな味。豆の持つキャラクターがハッキリ分かる。「輪郭がハッキリしてる」という表現が分かり易いと思う。飲む前に香りを嗅ぐとちょっと青臭いというかフワンとする。
対しプレスで淹れたのはペーパーで濾してない分、豆の脂分が溶け出すので、ペーパーのようにクリーンではなく、雲がかかったようなモヤ〜んとした感じがする。ただソレは別に嫌な印象ではない。モヤ〜んとした奥に青臭さとかのキャラクターが見える。
日本人はおそらくネルドリップで抽出したようなまろやかなコーヒーを好むはずだ。味も苦味・酸味というよりは、甘味と豊かなコク。ネルというのはペーパーよりも目地が粗いので、ペーパーではコーヒーの脂分を濾してしまうけど、ネルというのは脂分が通り抜ける程度の生地の目の大きさらしい。なのでちょっととろっとした感じになってまろやかになる。
あくまでワタクシは、なんだけどペーパーでおとしたコーヒーはたまに「キツい」と思う時がある。クリーンすぎて「鋭い」感じがする。というのはたぶん脂分のまろやかさをペーパーが濾してるからだと思う。軟水に対しての硬水のようなイメージ。
かといってペーパーが嫌いなワケではない。ペーパーもプレスも、その他の抽出方法でも「コレはコレで良い」と思ってる。ペーパーはこういうモノだしプレスはこういうモノだ、という認識。
もっと言えば、ひょっとしたら世界各国の豆でもソレゾレに適した抽出というのがあるのカモしれない。キリっとシャープでクリーンに抽出したい豆はペーパーで、まろやかにしたい場合はネルとか。
でも脂分の分量的に一番いいのはペーパーとプレスの中間、がちょうどいいかな。あくまでワタクシの好みでは、だけど。