時間をかけると甘みに変わる。
9日のつづき。思うんだけど焙煎なら焙煎、料理なら料理て何かその道一筋というか、ソレしか知らないんじゃないかと。焙煎と料理の知識・技術などのフィードバックというか、そういうモノてないんじゃなかろか。え?何言ってんだか分からない?ようするに、焙煎をやる人は焙煎だけしかやらないんじゃないか?そういう人が多いんじゃねぇかなーなんて思ったりする。
もっと他のコト、あまり関係なさげなコトとかにも意外に共通する何かがあると思うんだよね。焙煎を「火を入れる」てコトに広げて考えたら、「炭焼き」とかあるじゃん?知らないけどさ、ああいうのも焙煎と共通するコトがあるだろし、学ぶべきモノがあると思うのね。もちろん焙煎→料理へフィードバックてのも。ソレが9日に書いたコトだけどさ。
あめ色玉ねぎなんて焙煎ぽいよな。てコトは30分もやりゃいいんだよ。実際何時間もやる必要は無いらしいけどね。コーヒー豆の場合は27分だっけか?もちろん豆にもよるけど、ソレでイタリアンロースト。ソレ以上やると炭になってく。玉ねぎの場合、何時間もやる人は、そっからさらに焦がさないように木べらで絶え間無く混ぜてく。
玉ねぎの場合、硫化なんたらていう生の時の「辛っ!」ていうアノ成分が熱を加えるコトで甘味に変化する。質の変化だよね。コーヒー豆の場合は熱を加えると、豆の中のガス(炭酸ガス)がだんだん膨張していってやがて破裂する。コレが俗に「ハゼ」と言われるモノで、コレによって豆の中の油分が滲み出てくる。油分には甘味とかいろんなエキス(成分)が含まれてるんだろうな。たぶんなるたけストレスを与えないような、優しい火入れがいいんだと思う。
コーヒーの生豆てかじったコトないけど(固くてかじれない?)、たぶん苦かったり青臭かったりするはず。匂いは青臭いよな。ソレが火を入れるコトで熱が加わって甘味とか旨味に変化する。そいえばゴーヤだって熱を加えると苦味が和らぐし、ピーマンだって甘くなるな。いっぺん生豆をかじれるモノならかじって、全く火が入ってない状態とイタリアンローストのキワのキワまで火が入った状態と二極の味を知っとくと、その間の味というのが大体想像つくと思う。このくらい火を入れればこのくらいの味になる、というのがだいたいイメージできるんじゃないかな。何でも生の味を知っとくというのは、そういう点で大事だと思う。
発酵でも質の変化がある。アレは微生物とかそゆのが発生しててコトだから、またちょっと意味合いが違ってくるけど、パンのイースト菌とかていうと、菌にとっての適温にすると菌が活発に呼吸しだして、ようは炭酸ガスだよな。炭酸ガスを吐き出す→生地が膨張すると。
なんか思うんだけど、時間をかけると甘くなるんじゃないかな、大概のモノは。生のままだとトゲトゲしいのが、熱を加えるなり発酵なりで時間をかけると、甘みが出てきてトゲトゲがなくなってまろやかになってくる。もちろんカビとか雑菌とか繁殖しないようにするワケだけど。コーヒー豆も「エイジング」といって、ワインのよに寝かせる方法もあるし。やっぱり甘くまろやかになるらしいけど、逆に新鮮な豆のクリアな感じは無くなる。どっちがいいかていうのは、好みの問題だけどね。