整体。共鳴から始まる 第2回。
整体。共鳴から始まる―気ウォッチング (ちくま文庫 か 48-2) 片山 洋次郎 関連商品 整体から見る気と身体 (ちくま文庫) 身体にきく―「体癖」を活かす整体法 整体 楽になる技術 (ちくま新書) 骨盤にきく 気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門 by G-Tools |
例えば「気配」というのがあります。相手のことが目に入っていなくても相手の存在を感じることができます。視線というのも感じます。「こっちを見てるな」という視線を感じることができます。思わず目が合ってしまうこともありますね。目を閉じていると顔をこちらに向けていたとしても「見られてる」という視線を感じはしません。これはたぶん自己防衛本能によるものなのでしょうが、これも「気」の1つの使われ方でしょう。
「間合い」というのもあります。例えば電車で座席1つ分空けるのも他者との「間合い」です。
「電話やメールより直接会って話したい」というのも、もちろん表情やしぐさといった身体表現という意味合いもありますが、気的なコミュニケーションを重視した言動と言えるでしょう。
特別な状況ではなくても、普通に人との会話で言語そのもの以外の、場に流れる空気の緊張・緩和。実に細かい調整をしながらコミュニケーションをしています。
日本人は外国人より気的コミュニケーションを重視してると言えます。外国人が言葉や態度で物事をはっきり表現するのに対し、日本人は物事をはっきり言うことに抵抗があり、日本語自体もあいまいな表現が多いです。そのことは日本人が神経質なまでに気的コミュニケーションを重視している1つの表れとも言えるでしょう。つづく