なぜカフェをやりたいのか③
自分の好きな音楽を念頭に置いて考えた、違和感の無い店の業態でありメニュー構成。データ的・スペック的なコトではなく、自分が「おいしい!」と思うモノの提供。「おいしい!」と思わなければソレは出さない。アイデアメモ書きは、この20年続いてる自分でも数少ないコトなので、飽きるコトなく今後もいろんなアイデアが浮かぶだろう。そういう思い浮かんだ企画・アイデア勝負。
自分の感性・センスに共感してくれる人探しが第一、というコトはお店の半径500mなどというせまい範囲の話じゃなくなる。極端に言えば日本全国世界各国に、自分のセンスに共感してくれる人がいれば、という「商圏がおもいっきり広い」やり方になると言える。だから前に書いたコトと矛盾してはくるのだ。
表現者と言えば、ワタクシは音楽人の方から学んだり参考にしたりするコトが多い。やっぱり表現をする人として先輩にあたるワケだから。音楽をやってる人というのは「商圏がおもいっきり広い」。店舗があるワケじゃなく、あえて言うなら自分自身が店舗であり商品。
お店とMIXして考えるなら、メジャー=大手企業チェーン店、インディーズ=個人店。メジャーというのは圧倒的なパワーで(莫大な人力・資金をかけて)大々的に宣伝をするのに対して、インディーズというのは地道な草の根運動。お店でいう営業・店舗にあたるライブやこういったネット、いわば現場主義的で口コミ的で最も原始的かつシンプルな情報のまわり方をする。メジャーが情報を「バラまき」なのに対し、インディーズは情報を「キャッチ」しに行く。受動的と能動的(積極的)とも言えるカモしれない。
いろんな要素は考えられるが、例えば自分だけが知っている感、一般ウケしそうなコナれていなく個性的でクセがある等により、ハマる人は大いにハマる(ダメな人は全く受けつけないという逆もあり)が、賛否両論はインディーズ=個人店の方が多いと言えよう。
音楽人の中でも、ワタクシにとってヨシモさんという音楽人はとても参考になる部分があり、表現者の先輩として学ぶべきトコロが多い。大先輩だなぁーと思ってるし、一方ファン側の気持ちとしては「もう、あんた何やってもいいよ!」というぐらいのレベルの人。端的に書いてしまうが、個人店ならこういうサポーター、いやソレ以上の熱狂的なファンを増やすコトが必要であり理想だと思う。ソレがインディーズ=個人店の在り方だと思う。だから個人店というのは、マスではないけども、一部の熱狂的な人たちとつながりを深めてく=「相手の顔を見える商売」につながってく。個人店はそういうスタンスが良いと思う。
ヨシモさんがいろんなバンドを組んだりしてるのは、店的視点を当てはめれば「多業態・多店舗」なワケである。ちなみに業態を変えないでお店を増やす、というのはチェーン化というコトになる。イタリアンレストランもやればバールをやったりピッツェリアをやったり、はたまた全くちがうロシア料理だったり。たぶんヨシモさんもコトの発端はイメージングなんだと思う。誰々の音を聴いて広がるイメージ。じゃぁソレを実現させるには、、ていう具合に。
逆に多店舗化しない人もいる。お店の看板にこだわる人がいる。その中の世界・範囲でできるだけ・最大限のコトをやっていこうというやり方。ソレもよし、だと思う。けど、人はアレコレ興味を持つモノだからアレコレを手を出していると統一感が薄まり、看板がジャマになる場合もある。だからそういう人は多店舗化すればいいんじゃねぇーのかなぁー、とか思ったりもするんだけど、まぁソレはその人の考え方だからね。
自分でこだわりを持ってソレを信じて、その基準でふるいにかけて選別してく。コレも面白いよなぁーとその良さ・面白さは認めながらも、自分のカラーには合わないからやらない取り入れない。そういう選別をやるコトで統一感が出てくるし、自分が世に訴えたいモノがあるなら、よりその表現の濃度が増してくる。アピール・メッセージ性が強くなる。訴求力てヤツ。この考え方は「専門店」的と言える。切り捨て・選別が必要になるし、そういうストイックなやり方も面白いと言える。