過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
ムダなコトは1つもない。未来とは「今」の連続である。

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 やぎ本。⇒本が大好物なやぎのぢぇーむすくん(a.k.aかたこと)がオーガナイザーを務めるやぎの本棚、略して「やぎ本」。本や本にまつわる情報の紹介。神出鬼没でごくまれに登板します。
 ◇最新本◇  今年(といっても2021年だけど、、)読んだ本。後編 

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 ◇最新グッズ◇  『靴箱→ファイルボックスへトランスフォーム!』 

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「本物志向」「価格」「自分の店ならでは」。

今、飲食の世界は客単価を上げようと必死になってる面がうかがえる。バイト先で言うとまずリーズナブルな価格(¥7〜800の価格帯)の「ランチ」をやめた。その代わり、というワケではないが上の商品開発部が出してきたメニューは「選べるワンプレート¥1500」である。その前にもきのこハンバーグ¥1100也、だとか全体的に価格の底上げを図ろうとしてるのが見え見えである。チェーンカフェの中でワタクシが好きなSフレードも、メニューがどちらかというと「酒の友」寄りになりドリンク類も¥50ほど値上がりしている。
景気が一時期「良くなった」と言われたが、また下降ぎみになったと言われている。でもその「良くなった」と一報に乗じてメニュー一新→値上げという傾向がある。お店側が「単価を上げたい」とするなら、まずお客さんへのサービスを充実させる必要がある。
一番いい例は「小田急線の副々線化」。高架にして副々線化するコトで電車の通行量を多くする。こーいった具合に状況を十分に整えたので「値上げしてもいいよね?お願い!」という。コレならまだお客は値上げについて納得するワケである。Sフレードもコーヒーカップ類を白から黒に替えて高級感を出したりしている。この場合はセコイ手ではあるけど、まだいい。何かをしてから値上げをしてるから。だがバイト先のレストランはいきなりランチをやめ、価格の高いメニューを取り入れている。今までランチを食べに来てたお客さんが来なくなる可能性がある。¥1500もの値段を昼食で果たして払うのか?まだお客さんが目に見える形で納得できる理由があればいいが、バイト先は別段何もやってない。
ようするに「なんちゃって本物志向」なんである。ハリボテ的な、ヒジョーに中味がない上っ面な感じがしてならない。最近こーいった「なんちゃって」がはびこってるよに思えてならない。
個人店というのはこの「本物志向」がやりやすい。チェーン店にはできない。まずやるコト自体が「冒険」になってしまうし、チェーンというのは気軽な価格帯というのが売り、でもある。薄利多売の世界である。個人店というのはこの薄利多売の全く逆、を狙うコトができる。
例えば今ワタクシが行きたいな、と思ってるシチュー専門店があり、ソコは¥2000以上するシチューを1日40食という売り方をしている。営業時間は4時間あまり。こーいった営業方法はある意味理想の形態である。専門店なのでじっくり時間をかけて丁寧につくりこむコトができ、店主の納得いく形に仕上げてお客さんに提供する。売りきりじまい。非常に職人的であり、この「じっくり丁寧に」というのがチェーンとは反対で、なおかつそのコトが価値につながる。こーいった「味で勝負」のお店はどこに出店したとしても、お客さんは来る。だから今は郊外や路地裏など目立たないトコロで、隠れ家的に、「私だけが知ってる」的に出店してる、店主が実力のあるお店が多い。そーいったトコロでも人がやってくる、ソレだけ口コミやこーいうネットなどの情報が行き届いてる、というコトだ。
だからある意味、そーいう「ホンモノの実力」を持たないお店はシモキタなどに出店しないと営業がキビシクなる。しかしそーいう店は間違いなく消えている。カフェで言うと2000年頃まではいわゆる「ブーム」と言われ、出せば取りあえずお客が来る、という状況だった。しかしそーいった中で出店された、雑誌やマスコミに取り上げられた店が今現在、果たしてドレだけ残っているのか。淘汰淘汰と言われている。不景気不景気と景気のせいにして10年以上が経過する。ソレは違うのだ。ただ単に消費者の消費行動が変わったのである。消費者が目覚めてしまったのである。1ランクレベルアップしたのである。パラダイムチェンジである。「今までがおかしかった」と言っても過言ではない。
カフェで分析をしてみると、ワタクシの見る限りホントにざっくり分けて客層は「年輩の方」「主婦」がメインだ。ソレに学生。オフィス街ならサラリーマン。学生というのはお金を持ってない。持ってないが消費欲は旺盛。年輩の方というのはお金は持っている。だけど使い方が分からない。そして物を大事にするのであまり消費欲がない。サラリーマン以外は時間が割合潤沢にあり、年輩のおじいちゃんとかは朝早くからコーヒーを飲みに来たりする。だけど「コーヒー一杯」ではある。おばあちゃんはというと大体は複数人だ。女性はお出かけが好きなので、みなで連れだってお茶とケーキ、という具合。
団塊の世代』という、ちょうどワタクシの親世代が第1次ベビーブーマーで人口の割合的に多い。巷では「2007年問題」と言って彼等『団塊の世代』たちが定年を迎える、という問題があると言われている。ようするに時間に自由が利く層が増えるので、ソコをターゲットにお店を開くというコトも考えられる。しかし彼等、そして今の年輩の方というのはファストフード、ジャンクフードに慣らされた世代ではなく、人生キャリアもあるので本物を見極める眼(審美眼)や本物を選ぶ舌を持っている。ワタクシが良く聞くのは「残りの人生少ないんだから、どうせだったら美味しいモノ食べないと」(笑)という言葉だ。
そして我々『団塊の世代ジュニア』という第2次ベビーブーマーがいる。ちょうど結婚して家庭を持ち小さい子供もいる、という年頃。そーいう家庭の主婦が4人組ぐらいで寄り合ってカフェでお茶とケーキ、というのも良く見る光景。主婦は大体PM1:30〜5:00ぐらいの時間帯。学生というのは学校があり、学校が終わるPM3:00ぐらいからカフェに顔を出す。というコトは学生をメイン、とすると営業時間を考えないといけない。また昼から、とするなら年輩の方や主婦層を取りこむ、もしくはメインとしなければならない。コレらの点から「子供だまし」ではなく「本物志向」という方向になっていると思う。
「本物志向」というのも「自分の店ならでは」という中の1つ、ではあると思う。でも「自分の店ならでは」というソレだけを考えるなら、いくらでもやり方・アイデアはあると思う。ただソレが即売上につながるかどうかは分からないが。ワタクシは「客単価UP」というのはお客さんにあまりいいイメージ・印象が与えられない、と思う。「まーしょーがないかー」とムリヤリ、強引である。ソレならホントにくだらないコトでもイベントや企画を連発して「あそこの店、何かくだらねぇコトやってんなー」とか思ってもらう方が、お客さんにとって害がない。ソレでお客さんが来店してくれれば「ラッキー」である。売上というのは客単価×客数なのだが、客数UPの方がやり様がある、いくらでも知恵を絞れる、絞りがいがあると思うのはワタクシだけだろーか。
ただコレだけ「本物志向」について書いてナンナンだが、ワタクシのカフェについて今思ってるコトとは少し方向性がちがう。いや、本物を扱うのは扱いたいのだが、ソレは当たり前の前提としたい。「本物志向」というのはどーしても「高尚な」「饒舌な」感じがしてしょーがないのだ。たしかに世が世だけにトレーサビリティーは必要だ。出所の説明は重要である、思う。でも過剰なT−UPをほどこしてムリヤリ品格を上げてるモノも見うけられる。ワタクシが描くカフェのイメージについては来年書くとするが、そのイメージに「高尚」や「饒舌」はいらない。