【ネタバレあり】続々『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観た。~『エヴァ』と『惡の華』と『マトリックス』とその他もろもろ~
シンエヴァを観て思ったコトを連日書いてるけど、劇中の「マイナス宇宙」とか「イマージナリー」とかの言葉で映画『マトリックス』が浮かんだな。あー監督はそっちに行ったか、ていう。「量子」て言葉も出てきたけど、コレは21世紀にならないと出てこなかったアイデアだと思うんだよね。だから『マトリックス』について検索したら『マトリックス4』てやるのね!年末にアメリカでやるんだって。知らなかった。
『マトリックス』ていう作品は、映画を観た人はご存知のとおり、世界は実は機械側が作り出した仮想空間ていうのかな、そういったものだったじゃない?この世界はそういうモノなんだよ、ていう。でも実際はその裏側というか真の世界が存在してて、ソレを知ってるのが主人公のネオたちであって、そっちの真の世界を取り戻そうと絶えず機械側と闘ってる。機械と人間が主権を争ってる。
この構図てのはエヴァもそのまんまで、使徒と人が主権を争ってるワケなんだけど、エヴァの場合は、仮想ではなくて想像上の世界とか空間ていうふうにしたと。ワタクシはシンエヴァ観る前に「夢オチじゃね?」とか安直なオチを考えてもいたけど、あながち間違いとも言い切れないよね笑。物語の中のカオスな世界=夢の中だと思えば。まぁ『エヴァンゲリオン』が『ヱヴァンゲリヲン』にタイトルが変わった時点でパラレルワールド感はあったけど。
あとエヴァインフィニティーが大量ーーっにでてくるじゃん。アレが『マトリックス』のセンチネルだなーと思ってさ。どっかで見たことあるよな、て既視感があって「何だっけ?」と考えてたら『マトリックス』だったわ、ていう。そっからあーこの話自体もマトリックスだわ、ていう。
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あとマリのことね。他の主要キャラは成仏、救済されたワケだよ。ただマリについてはいまだに謎が残るし深まるばかりというかね。
まずマリがエヴァに乗る動機というか理由がイマイチ分からない。今までになんか出てきた?そういうの。見落としてるのかなー、、。シンジはもちろんアスカにしろエヴァパイロットの「適格者」なワケで、彼らは何か欠落してるじゃない。母親がエヴァに囚われている。その「欠落」がエヴァに乗る「適格者」としての条件の1つだとしたら、マリは何を欠落してるのか。マリの両親てのは全く物語上では言及もされないけど、どっちかの親がエヴァに囚われてるとか、、?マリはゲンドウや冬月やユイといっしょに学生生活を過ごした中で、先輩後輩の関係はあれど彼らと同世代、ぐらいしかマリの過去については分からない。ユイを失ったゲンドウの暴走を食い止めるためなのか、、?ソレともユイやゲンドウ、冬月が自分のそばから離れてしまったから寂しかったとか?マリもシンジたちと同じように歳を取ってないように見えるし、、。マリはシンジの中にいるゲンドウとユイを感じてるのでは?だから匂いをかぐのでは。などなど。
あとマリが『エヴァ破』で新たに追加されたというのは、ネットの推測によると実生活で監督が結婚したからソレが反映されてるらしいんだけど、たしかにソレはありえるカモなーと。新しいキャラクターを追加せざるをえないくらい、監督にとって大きなコトだったんだと思うよ。
シンジにとってマリていう人物が一番馴染みが薄いじゃない。観てる我々にとってもそうで。他のレイやアスカやミサト、その他主要キャラたちの過去やさまざまなコトをシンジも我々も知ってる。でもソレてある意味ジャマにもなるんだよな。「この人はこういう人」ていう観念、まるでポストイットに書かれたその人に対してのイメージやあらゆる情報が身体に貼り付いてて、その人を知れば知るほどその貼り付くポストイットの量が増えていく。その情報がマリについてはほとんど無い。だからこそラストシーンでシンジと手をつないで走り出すのがマリなのでは?アスカとか他のキャラじゃダメだったのよ。シンジにとって一番思い入れの少ないマリが適格だった、とワタクシはそう思うんだな。「過去」の情報が一番少ないマリだから、シンジは過去に囚われず引きづらずに時計の針を進める、前に進むコトができる。だからといって過去を否定してるワケじゃなく、『惡の華』よろしく、いままで繰り返し書いてきたように、いろんな過去を成仏させて、ソレらを踏まえた上で、未来へ踏み出す。
、、まー、なんつーの、つまりワタクシのこの「Laugh sketch」のヘッダにも書いてあるコトですよ。
『過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
ムダなコトは1つもない。未来とは「今」の連続である。』
コレですよ。もう2004年からずーーっと掲げてあるやつ。自画自賛。エヘン!爆