プロレス総選挙 ＴＨＥ ＦＩＮＡＬ。

number.bunshun.jp雑誌『Ｎｕｍｂｅｒ』の企画、プロレス総選挙が今年をもって最後のよう。

結果は僅差で棚橋選手が１位！とのコト。ここ１年でいうならまた結果はちがってくるのカモしれないけど（１日前までは内藤選手が１位だったらしい）、この企画がＦＩＮＡＬというコトでなら、ここ数年、というか１０年ぐらいの単位で考える人が多かったのか、棚橋選手が１位、というのは納得いく結果だなと思う。棚橋選手自身は「温情票が入ってる」と冷静に分析してるけど、ワタクシもたしかにそうは思う。でもこのプロレスという業界全体でいえば、その貢献度はダントツの１位だとホントに思ってるし、ソレについては異論は無いだろう。もし総選挙ではなく質問を変えて、「プロレス『最後の砦』は誰？」としたら、誰もが納得するんじゃないだろうか。最後の砦はオカダ選手でもなければ、内藤選手でもない。やはり棚橋選手なのだ。

棚橋選手がいなかったら、今の新日本の隆盛は無い。新日本の人気が低迷してたときも、永田選手や彼が支えてきた、その姿を古株ファンは見てきてるから、たとえ棚橋選手が新日本の主流のスタイル、いわゆるストロングスタイルではなくても、信用され支持されている。そして棚橋選手が女性ファンをプロレスに呼び込んだ。環状線の外から人を呼び込んだのである。棚橋選手がいなかったら、今の宮原健斗選手がいなかったし、というコトは今の全日本がココまで盛り返してくるコトもなかった（宮原選手がいなかったら、おそらく数年遅れただろう）。そして新日本の人気が復活したからこそ、ノアも鈴木軍により盛り上げを見せた。そして海外にも影響がある。今のＷＷＥには元新日本の選手がたくさんいる。

ざっと考えただけでもコレだけ列挙するコトができる。たしかに彼は新日本の主流ではなく、今のルチャ的プロレスにつながる橋渡し的な存在だったカモしれない。永田選手が最後のストロングスタイル体現者だったカモしれないが（中邑選手はまた彼独自のプロレススタイルだった）、良くも悪くもココまで影響力のあるプロレスラーはそうはいないとワタクシは思う。

あと雑誌に掲載されていた高橋ヒロム選手のメッセージ。まぁ何より元気そうで良かった。もう後は復帰のタイミングをいつにするか？という段階のようだ。ワタクシは今年のＧ１に出ないなら来年の１・４ドームかな？と考えていたが、ヒロム選手は引退前のライガー選手と試合したいらしい。ソレは意味のあるコトだと思うんだよな。もちろんお世話になった先輩だからというヒロム選手の想いもあるだろうけど、ライガー選手がジュニアのままでヘビーに挑戦した先駆者だから、その正統な後継という意味でも、ヒロム選手ＶＳライガー選手は意義深いと思う。すでにオスプレイ選手や鷹木選手はジュニアでヘビーという無差別でやってるけども、所属じゃないから新日本を離脱する可能性もあるワケで、やはり意志の正統な後継という意味では新日本の生え抜きがやってこそ、というのはあるとワタクシは思う。

ただヒロム選手の「プロレスラーに『危険な攻防はやめて』と言わないでくれ」という内容のメッセージは、今時点では説得力がゼロだ。彼自身が大怪我で長期欠場してるのだから。ソコはもう、ヒロム選手が復帰して、彼自身試合を積み重ねて見せていく中でそういった意見をひっくり返していくしかない。