車にのらない車好き。vol.4
もうすぐ2年に1度の東京モーターショー!しかし今年は金融危機で輸入車のホトンドは東京には出展しないとのコト(涙)。なので例年より規模縮小して開催されるらしい。よって輸入車部門は、東京モーターショーの直前に開催されたドイツのフランクフルトモーターショーの出展車について書くコトにする。
ショーに先行して、各クルマ雑誌でショーに出展する車の特集を組んでたり別冊が出てたりするのだけど、そういった雑誌を読んでみると金融危機だつってもなかなか面白いじゃない!と。今年は「環境」「CO2削減」「エコ」というような方向性が以前よりハッキリしてるので、打ち出しやすさはあるんじゃないかな?そしてエコだと言っても、ひと昔前のショーカーみたいにクルマの魅力に欠けるつまらないクルマ、ではなくやっぱり楽しくなければクルマじゃない!という方向になってる。たぶんひと昔前よりリアルな話だからでしょう。いろんなコトに現実味が増してきたからだと思うな。
中でもガンバってるメーカーはトヨタ・VW(フォルクスワーゲン)・ベンツ・BMWなどのドイツ勢。コレに韓国のヒュンダイとかも入ってくるんだろうけど、そういったメーカーが気を吐いてる。全部をフォローするのは大変なので、ワタクシが個人的にアンテナに引っかかったクルマについて。
まずはVWのコンセプトカー「L1」。1リッターで100Km走るコトを目標としたコンセプトカーで、こういうクルマはVWは以前から勢力的にトライしてる。コレの前の代に当たるクルマは排気量300ccの単機筒ディーゼル(!)で、空力的にも飛行機みたいな感じの車体デザインでいかにも燃費記録車然、として面白味も無かったのだけど、今回は量産も視野に入れたより現実的なデザインにはなってる。とはいってもタンデム2人乗りといった形に変化はなく、やはり実用性には「?」マークは未だにつくのだけど。ボブスレーを想像してみるといい。ホントにあんな感じ。あんな感じのバスタブのようなプラットホームに軽く作られたボディが乗っかる。800cc2気筒TDI(ディーゼル)+モーターのハイブリッド(略:HV)。1リッターで約72.5km走る。CO2排出量は38gとか書いてたな。ザックリ言ってプリウスの3分の1。
ワタクシはこういうちっちゃいクルマが大好きなのだ。昔でいうバブルカーが大好きで、メッサーシュミットとかいろいろあるけど中でもイセッタが1番好き。このL1もメッサーシュミットと同様に上方にドアをはね上げる。結局クルマというのは時代を戻ってくのではないか、と思う。21世紀のバブルカーだ。
でもいくら量産を視野に、と言ってもやはりこのまま製品化は現実的じゃない。実際はもちょっと現実的・実用的なクルマに技術を転用する、といった形になると思う。
その1つとして「up!」といったクルマに転用されるんじゃないか、とワタクシは考えてる。up!の見た目は日本の軽そのまんまという、日本人にはあまり魅力は感じられないのだけど、up!はたぶん世界戦略車で、タタのナノとかアレよりちょっと上級な位置付けになるような感じだと思う。そしてup!のエントリーグレードとしてL1の2気筒ディーゼルを搭載するんじゃないかな?と。2気筒、というと驚くけど(バイクじゃ別段珍しくもないだろうけど)、将来的にはエントリーカーのスタンダードになりそうな気がする。他にFIATでも2気筒エンジンを開発してるらしいし、2気筒+モーターのHVとかで小さいクルマを動かすようになるのではなかろうか。ソコまでダウンサイジング化するというコトだ。VWにはそういうビジョンがある。つづく