自発性を育む。
あるラジオ番組のハガキによる子育て相談みたいなので「子供が言うコトを聞かない」という旨の相談内容があった。子供は4才の男の子のようで、その家族はマンションの2階だったか?とにかく空中階に住んでるのだけど、ベランダから外へモノを落としては息子は拾いに行かないという。お母さんは叱るばかりで、いざ男の子が甘えてきても受け入れて上げられない。かなり気持ちが不安定で揺れ動いてるようで「この先、母親として大丈夫でしょうか?」と母親としての自分を責めるにまで至ってる。
ワタクシはコレは間違ってるとは言わないけど、親というのは少々抜けてるぐらいの方がかえって子供はしっかり育つと思う。まぁワタクシは結婚してるワケでもなくましてや自分の子供もいないワケで「親」というのは想像の範囲内でしかないのだけど、誰しも子供の時期というのはあったワケで、ソレを通過しての今考えると、である。どうしても親として完ペキであろう正しくあろうと思うのは、親の心理として当たり前というかしょうがないコトではあるけど、コレだと逆に執着が強くなって視野がせまくなる。自分が完ペキであろうとするとちょっとした間違いに敏感に反応して過剰に傷つきやすくなる。
むしろお母さんは弱いのよ、弱いトコロもあるのよと「子供を頼る、頼ってあげる」という方向に考え方を変えた方がいい。コレは4才の男の子にとって「男」としての潜在意識に呼びかけるというコトにつながる。
産まれてから数年というのはまだ子供自身性別というのを自覚していないトコロがある。少なくともワタクシはそうだった。ワタクシはケッコー人よりは小さい頃のコトを覚えてる方だと思うのだけど「自分は男なんだ」というコトを意識的に自分に言い聞かせて自覚させた。その時は違和感があったよね。親から男の子はこういうモノでは遊ばないとか泣かないとか「男の子はこういうモノ!」とまわりから教えこまれるワケで、ソコに今までの性別を意識してない自分とのズレがあるワケだよ。でもコレはまぁしょうがないコトです。社会を生きるためには。
だから言いたいコトは「男」としての意識の目覚めの時期だと思うのね、この男の子にとって。お母さんは女性なんだ、女の人だから守ってあげなきゃいけないんだと、そういうコトを教える機会だと。こういうのはひょっとしたら女であるお母さんには分からないのカモしれない。気づきにくいのカモしれない。だからまず世のお母さん方は自分1人で悩まないコト。男の子の心理はお父さんの方が分かると思うから、お父さんに相談をする。
あと「ヒーローもの」てあるじゃない。アレは良い教育材料になると思う。弱きモノを助け、というね。仮面ライダーなりウルトラマンなりを見せて「大きくなったら何になりたい〜?」「うるたぁ〜まん!」みたいになるまで持ってく(笑)。ソレから「お母さんもうダメ〜。○○(子供の名前)助けて!」とやれば、彼はハナイキも荒くスバヤク外へ拾いに行くでしょう。ただあんまりやり過ぎるとと効果薄れそうだけど。この「自発的」てのが大事で、ソコを学ばせる・教えるというコトが必要なんだと思う。どうしてもダメな時に「助けてウルトラマン!」とやるワケです。だから「将来何になりたい?」「うるたぁ〜まん!」と言ってる子供はソレで良いんだと思う。
世にいう第1次・第2次反抗期というのはその子が一段大人の階段をのぼる時期だというコトなんだと思う。感情と意識といろんなモノがごちゃまぜになって自分でもどうすればいいのか分からない状態な子もいるでしょう。そんな時にただ頭ごなしに叱っても本人はどうしたらいいのか分からないのだから、叱られてもやりようがなくどうしようもないので、余計に混乱させてしまうだけとなる。子供の中にガスがたまって、いつか爆発するとも分からない。だから子供は少々不平不満を言ってるぐらい、言うコトを聞かないぐらいの方がいいのです。そうやってガス抜きをさせてあげる。親は子供がガス抜きできないほど子供を追い込まない。
子供というのは大人が思ってる以上に大人な面もあります。だから上から叱ったり自分が完ペキであろうとするよりも、自分は1歩ひいて子供を「オマエを頼りにしてるからね」と感じさせれば、男の子は頼られればしっかりしてきます。「ほめられると伸びる」というのはよく言われるけど「頼りにされると伸びる・育つ」というのもあります。人が成長するのに「親が育てる」以上に「環境・まわりが育てる」という面もあります。
親としては不安で心配だとしても子供を信じてあげましょう。ソレも教育です。