自分をヒトゴト（他人事）だと思ってみる。

例えば、今の年齢のまま、中学か高校かどっちでもいいのだが、今現在の時間でもう１回学校生活をやってみる、というコトを想像してみる。あくまで「今の年齢のまま」「現在の時間で」というのがポイントね。ようするに「あの頃のわたしに戻って、あーしたかったこーしたかったコトをやり直す」じゃないというコト。あなたが３０なら３０で、４０なら４０で、今の視点で中学か高校での学校生活をもう一度過ごせると。コレ大学だったらまた意味かわってきちゃうからダメね。ありえるからね、社会人が大学に行って学問を学ぶのは。ソレと教室ていう「ハコ」がちょっと違うから。
でだ。その学校生活は１年間限定とする。この「１年」というトコロがビミョーなポイントなんだけど。１年経った後は、今いるポジション、ついてる職業に何の問題もなく復帰できるとする。そうするとどうなるか。
まずあなたは学校ではかなり特殊な存在になるでしょう。最初の１週間ぐらいはまわりからの興味の対象になる。あなたという存在に対しての噂が学校中を駆け巡るコトになる。あなた自身はこっぱずかしい面持ちで居たたまれないような気持ち。でもソレもせいぜい１週間〜１ヶ月ぐらいのコトで、やがて騒ぎも沈静化し、あなたはあなた自身の学校生活をやっとエンジョイできる日々が始まる。でももちろんいわゆる普通の存在ではなく、なにかと目立つ存在であるコトには間違いないので、あなたを心良く思う人たちがいる反面、あなたを疎ましく思う人たちも出てくる。
彼ら彼女らからしてみれば「いい大人」「おっさんおばちゃん」のあなた。もしかしたら先生と同じくらいの歳カモしれない。でも先生ではなく生徒。学校生活という長い間、時間をともにすれば、彼ら彼女らからしたらあなたという特殊な存在の「価値」を認め出す人も出てきだすカモしれない。先生という上の立場ではない、同じ立場の「生徒」で、なおかつ歳は全然上。彼ら彼女らより人生上で見てきたモノも豊富。というコトはちょっとした占い師のような、相談を受けるカウンセラーのような、そんな話も持ちかけられるようになるカモしれない。逆に、先生は始めは同じような歳でやりにくさもあるカモしれないけど、先生にあなたが提言するような、アドバイスできるような、先生と生徒の間を取り持つような存在に、あなたがなるのカモしれない。
あなた自身はというと、２度目の学校生活で、１年後には「戻れる場所がある」。過去の学校生活でできなかったコト・もっとこうすれば良かった等の悔いが残るコトを、過去という時間軸は戻せないにせよ、今持ってる考え方・視点でモノゴトを追体験するコトで、過去の悔いの部分をある程度「癒せる」。過去情報が上書きされるはず。そして戻れる場所が保証されてるので、あなたはこの学生生活をある程度、良い意味でハメを外すコトができる。戻れる場所＝本当の自分、と考えると、この学校生活も「自分」であるコトには間違いないのだけど、自分であるようなないような。現実であるようなないような、そんな感覚に陥る。でも１年間という限定であるにしても、あなたは１年、学校生活という「現実」を暮らしてくコトになる。