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『アンという名の少女3』本日放送開始!

www.nhk.jp

先月31日に選挙の特番をはさんだためか、当初の予定より一週遅れての放送。『2』に引き続いて『3』が今日放送!

先週の5分間の予告を見ると「アンずいぶん体格良くなったな!」ていう印象。でも顔は変わらない。ちょっとは大人びた雰囲気はあるけど。他の友だちたちも大きくなったみたい。で、『1』のときの場面もちらっとあったけど、まだまだ頭でっかちのおでこちゃんで頬もこけてる感じのガリガリだったんだよなー。『2』になってもあまり変わらないイメージで観てたけど、実際はあれからアンも随分変わったんだなあ。

ココで『2』をとりとめなく振り返ってみる。『1』の最終回から続いた『2』の1~3話は「金」とか「鉱物」とか、外部から少し文明が入ってきた感じがした。アボンリーの村の人たちの知識が無いのをいいコトにソコにつけこんで、デマカセの知識と技術により村人たちはまんまと騙された。マリラにとっては遅れてきた青春というか、妙に艶かしいシーンもあったりして、マリラのときめきタイムだったワケだ笑。あのへんのくだりは「いくつになっても、歳を取っても恋愛感情はある」というコトなのカモしれない。アダルトチルドレン的なコトにもつながってくと思うけどね。大人の中にも子供がいる。そういうのがこの作品ではケッコー描かれてるよな。大人と子供で差別するなという。大人はソレほど大人でもないし、子供はソレほど子供でもない。

そういう中で、マリラとマシュウの過去についても描かれた。彼らは兄妹だけど不器用で、マシュウにはもしかしたら今でいう自閉症的ななんらかの発達障害があったのカモしれない。兄だけど妹のマリラが面倒を見ていた。だからなのか2人とも結婚もせず、2人支えあってグリーンゲイブルズで生きてきた。

そして原作では出てこないこのドラマオリジナルのキャラたち。同性愛者だとアンに告白したコール、ギルバートの船での仕事仲間で友人となったバッシュ(セバスチャン)、アボンリーの学校でのガキ大将キャラであるビリー。

話数を重ね、コールとアンがだんだん仲良くなってくにつれて「アレ?ギルバートと三角関係になるの??」とか思ってたら笑、そういうコトだったのかという。ソレなら2人のジャマにはならないわなと。

ギルバートはギルバートで船での仕事に明け暮れていたので、そのままだとアボンリーの学校でのワルモノキャラが不在になるからか、ビリーというさらに悪キャラを設定した、とワタクシは解釈している。最後の最後でちょっと改心したような反応も見せたけど、本当をいえばコールが彼を抱きしめてあげられたら良かったなーと思う。でもまだまだ14歳なんて子供だから、ソコまで許せないよな。だからコールも自分がビリーを傷つけたコトについては謝ったけど、彼に改心をせまったのは仕方ないね。でもなんかそのへんはアメリカ的というか(アメリカじゃないけど)。3話のダンロップだっけ?彼はアボンリーで生きていきたい!て心変わりしたじゃん。その心を救えず、結局彼は糾弾されアボンリーを追い出された。ソコは救ってあげられればいいのになーと観てて思ったけどね。その悪を悪として排除、一件落着!ていうのがちょっと、、。ソレが向こうの感覚なのかしら、、?

あとステイシー先生。ちょっとおてんばなトコロのある彼女もまた外部から文明を持ち込んだ人。当時はまだ珍しい原動機付き自転車であり、じゃがいも電池で電球を光らせたり。ある意味1~3話での「外部からやってきた悪い人」の再来なワケだよな、村人からすれば。だから村人たちも怪しむ、排他的になるワケだ。でももちろんステーシー先生には何の悪気も無い。結局文明や技術というモノは、ソレを使う人によって良いコトにも悪いコトにも使えるというコトだ。ワタクシは彼女をそういう人物だと解釈した。

そして黒人であるバッシュ。やはり外国のドラマというか「人種差別」というのは大きな問題で、このドラマでも取り扱われている。バッシュもそうだけど、そもそも主人公のアンが「赤毛でそばかすだらけのやせっぽち」という差別される対象として描かれている。このアンを現代にはびこる様々な問題の象徴=シンボリックな存在として、この作品は現代的なものに改変されている。

差別される側の人間だからこそ、アンは他の人の多様性を認める。むしろ好奇心のほうが強い。マリラやマシュウもアンの影響を受けてはいるけど、まだまだ差別心は残っている。

ワタクシたち日本人には分かりづらい問題ではあるけど、外国の人は他民族なので、逆にこういった人種差別問題も根深いんだろうなと思う。認める側の声も大きければ、排斥側の声も大きい。

この人種差別問題という1つのテーマは『3』にも引き継がれる。アンが自分の実の親を探すという、自分のルーツが先住民にあるという話から始まるよう。グリーンゲイブルズのあるプリンスエドワード島にはもともと先住民がいたよう。というコトは先住民もまた、外部からやってきた人間により土地を略奪されてきたという歴史がある。マリラが先住民を「野蛮人だ」と忌避するような言動をするようだけど、ソレが当時の島の人々の間では常識的な考えなのだろうし、もしかしたらDNAレベル・無意識層レベルに「外部から災いをもたらす人間」(=自分たちの祖先がやってきたコト)という戒めが刻み込まれているのカモしれない。

できるだけ事前情報を見ないで放送だけ観たいと思ってるので、どういうストーリーなのかは知らない。『3』は1つにこの人種問題という柱があり、もう1つの柱はアンとギルバートの恋バナ。そういう構成だと思う。しかし『2』でギルバートはすっかりイケメンキャラになってしまったなーと笑。そしておそらく何話かかけてアンのルーツ=過去を知ったら、次はアンの未来の話になるのでは?ソレが後半描かれるんだと思う。

マリラとマシュウの老いや死の話というのは描かれないんじゃないかな?たぶん。マリラが「頭が痛い」とかいうのも、結局老眼鏡で済ませちゃったし。アンとギルバートが奨学金目指して競い合うエピソードも無い。そういうエピソードつぶしがいくつもある笑。かといえば、アンが髪を間違えて染めてしまい髪を切ったエピソードを今やる!?てタイミングでやってみたり。アンのベリーショートもだんだん見慣れてきて「可愛らしいな」とか思ったり、ショートボブもいいよね~とか思ったり。原作のエピソードをたまに、断片的にやってみたりもする。

だからこの『アンという名の少女』は『シン・赤毛のアン』だと思って観るのが正しい見方だ。なんつてな。