Q計画。〜クイン〜(QG08)
で、前回のつづきなんだけど、ワタクシは今までのガンダム作品の最後に疑問を持ってて。
ソレは『SEED』などでもそうだけど、最終的には主人公は敵を討っているというトコロ。
おまえだけは許せない、生かしておけないという諸悪の根源だから討っても構わない、というのがね。もし本当に戦いを終わらせるとか人の可能性とかを望むなら、彼らを(あるいは彼ら「こそ」を)救うべきなんじゃないかとも思う。もちろん物語上戦いに終止符を打つという意味で「ラスボスを倒す」というのが一番納得いく形ではあるのは解るけども。
『QG』ではすべてを救って、戦いを終わらせたい。
ソコで今回はやっと本題の「クイン」の説明に入る。
クインとは何か?
まずMS/MAにはクイン搭載型MS/MAと非搭載型MS/MA(通常のMS/MA)があるのだけど、クインを搭載する意味としては、先に説明したように「パイロットのNT(ニュータイプ)能力を覚醒させる」という狙いがある。
NT能力の潜在的可能性がある人物(凡人でも可能性がまったくないワケでは無い。その中でも数値的なモノがより突出した人物)がクイン搭載型MSの正式パイロットに選出され、MSに搭載されてるニュータイプAIによる感応波(パイロットの潜在的なNT能力との感応)によりパイロットのNT能力を引き出し覚醒させる、というNT能力覚醒促進装置としての意味がまずある。
そしてその覚醒したNT能力をパルス変換し、増幅(人体サイズでは発信能力が微弱で有効範囲がせまいが、MSによって増幅されれば、ソレなりのスケールサイズの感応空間の表出が可能になる)拡散・発信する。ソレにより他者(人でもAIでも)のNT能力の覚醒を促す、というのがQ計画の真の狙いである。
しかし計画の真の狙いや目的というのは、開発者の中でもほんの一握りの人しか知らないコトで、選出されたクイン搭載機のパイロットにも知らされていない、トップシークレット中のトップシークレットだ。(後に知らされていくコトになるが)
まだこの物語の時代の段階では、MSサイズの大きさにするのが技術的限界ではあるが、のちに、内蔵できるまでにサイズをコンパクトにできるようになる。サイコフレームの原型ともいえる。
クインはシステムであり、今まで説明してきたAIのほかに、NT能力を最大限(あるいは限界以上の能力値)に耐えうるフレーム、ジェネレーター、サスペンションなど機械的な部分も含め全体的なモノの総称として「クイン(クインシステム)」と呼ばれる。(たとえて言うなら自動車のマツダのスカイアクティブ(エンジン、フレーム、サスペンションなど全体のシステムの総称)と同様)。単にAIを指して「クイン」と言うコトもあるし、クイン搭載MS/MAを指して「クインに乗る」などの使い方もする。
つづく