お悔やみ申し上げます。
http://news.infoseek.co.jp/article/20130709jcast20132179065
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130710k0000m040065000c.html
まだずっとワタクシの中では所長だという意識なので「元」と付けたくはないのですが、あの福島第一原発の吉田元所長が亡くなられました。
3・11後の原発事故。あの時TVに出てた政府の人たちと、いわゆる御用学者と呼ばれる人たちの言うコトの何を信じればいいのか?そういった状況の中で、現場で指揮され実際動かれてる吉田所長は、数少ない信じられる人でした。希望の光でした。ホントにあなたがいたから、まだなんとかなってる、この事故もなんとかコレ以上ひどくはならない、食い止められる、と思いました。ワタクシはこの時に、まず当時の総理であった管元首相が発したとされる「撤退するな!」という叱咤と、吉田所長の採った勇気ある判断と覚悟と行動。この2つがなかったら、もっと被害は拡大していたカモしれません。このコトは現代に生きるワタクシたちならびに、未来に生きる人たちの命もつないだコトに、他なりません。
ソレだけのコトを一身に背負って、いや背負わせてしまって申し訳ありません。ただあの時は所長に託すしかありませんでした。
今もなお、この夏の暑さの過酷な状況の中で、福島第一原発で働かれてる人たちがたくさんいると思います。ワタクシにはとてもマネできるコトではありません。だから福島で働かれてる人たちを尊敬の念を持ってますし、ワタクシは反対の立場をとるのです。「戦争をやれ!」「原発を動かせ!」と言う人がいます。でもワタクシはそういう人に問いたいです。あなた戦争できますか?あなたが原発で働けますか?ワタクシにはできません。
他の原発にも、吉田所長のような気概のある人が、上司や政府に反発してまでも、現在と未来をみすえた行動を採れる人が、1人でもいらっしゃるでしょうか?ワタクシはソコが疑問であり、そういう人物がいない限り、原発は動かしてはならない、とそう思います。
イエスマンばかりの組織ではなく「No!」を言える人がいるのか。またそういう人の言動を許容できる組織なのか。全員が全員右向け右で崖まっしぐらでは、集団自殺どころか、他者も巻き込んでるワケで、組織としてはより危険です。電力と同じように、人もリスク分散なのです。いろんな考えの人がいるから、リスクが集中せずに分散できるのです。イエスマンばかりだったら、そんなに人がいらないじゃないですか?自分が50人100人いたトコロで、「1人の自分」と何も変わらない。いろんな考えを持つ人がいるから、その組織は時代に対応できて生き延びるコトができる。そう思います。
そういう柔軟性を持った企業でなければ、原子力発電は扱えないんじゃないかと思います。
各原発に1人でも多くの、吉田元所長の意志を引き継いだ人たちが働いてるというコトを、ワタクシは信じたいと思っております。
吉田元所長、おつかれさまでした!そして今までありがとうございました!もうラクにしてください。あとはこっちの世界で生きてる人たちが、なんとかしますので、どうか安らかに眠ってください。