観たいなぁという思いが高まって、、。
『灰とダイヤモンド』の冒頭部分が衝動的に観たくなり、久しぶりに箱から取り出してデッキに入れた。出かける前だというのに。TVを買い換えてからもう数年経つが、買い換えてから観るのは初めてだ。そのくらい『灰とダイヤモンド』は数えるほどしか観ていない。もったいないからだ。
夜の高速での倍速映像と朗読がしばらく続き、映像世界の中に入り込むようになって、じょじょにライブでの拍手が聴こえ出してギターの音が鳴る。『のぞみ』のイントロと、赤い照明の中に橘いずみのシルエットが映る。このへんの流れはライブでの気持ちの高まりに似て、『灰とダイヤモンド』と言えばコレだ、と思うほどだ。何度観てもこのへんの高まり具合がいい。
『のぞみ』だけ観ようと思ってたのだけど、結局『DARK ZOO』まで観てしまう。やっぱり頑張ってたのだな、いずみさんはと思う。あの小さな身体で観客の視線を一身に浴びて受け止めて。その圧力てのはいかほどのモノなのか観る側には想像できないけど。突風に吹かれる感じなんだろうか。ソレに背を向けずに正面で受け止めなきゃならない。そして環境、てのもあるな。たぶんまわりの人みんないずみさんより年上なんだと思う。そうなるとその人たちに追いつかなきゃ、みたいな。20代てそういう背伸びの時期なのよね、と思った。だから久しぶりに観てて「なんでこの人はこんなに一所懸命なんだろう?」と思ったけど、たぶんそういう時代でもあっただろうし、いずみさん自身がそういう時期だっただろうし、ワタクシが年食ったからカモしんないし(笑)。ワタクシも当時は一緒に走ってるつもりだったのだから、
たぶん年食ったのだ。とにかくまだ自分で自分を操りきれないというか、動かされてる感があるよな。ソレはしょうがないんだけど。若いってのはそういうコトだから。コレが30代になってくると自分とのズレてのがなくなってくるんだと思うよ。肩の力が抜けてね。ようやっと気持ちとカラダが一体になるというか。とりあえずはこんな感じ。またコマギレかもしんないけど今度観よう。
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と思ったけど今は次の日。続きをだいぶ観てしまう(今観てる最中)。このまま最後まで観ちゃうかな?こういう暑い日には熱いモノが観たくなるよな。夏じゃないけど「夏の陽炎」のようなモンだ。
このビデオは、結局は1人の歌手の成長過程というか成長物語の、ある一瞬を切り取った映像なのだよな。
まわりのサポートメンバーに比べていずみさんのキャリアは浅いでしょ。ソコはどうしたってまわりに必死になって食らいついてく、応えたいて気持ちだろうし。でもスポットを浴びるのは自分でね。料理人とかだとこの期間は下積みでキャリア浅い人間はスポットを浴びないでしょ。でも歌の世界はキャリア浅い、一年目の新人とかがいきなりスポットを浴びる。選ばれた人が浴びる。その求められてるモノと自分のギャップというかね、ソレは必死になって追いつこう、応えようとするさ。そういうトコをこの年になると感じてしまうのだよなぁー。でもたまにいずみさんが突っ走ってしまうからまわりが大変、てトコもしっかり収められてるという(笑)。
この時はこの時でもちろんライブを楽しめてるんだろうけど、また今とはちがうんだろうな。そのへんはどうなのか1度当事者に聞いてみたいトコロだな。もしDVD化したら是非あの頃の時の心情というか気持ちを振り返って欲しいモノだ。あの頃はどうだったんだろうと。
やっぱ渋谷公会堂とか野音とかデカいトコロだからアクションもデカいし、そういう意味では今の方がより自然体に近い形でライブできてるんだろうな。
今はライブに行くと、時々ふいに昔のいずみさんが出てくる時があるし、そう感じられる時があるけど、逆にこのビデオを観て今のいずみさんにつながる何かがあるかな?と思って観てみたけど、、。やっぱり笑った顔とか。でも驚いたのは一瞬娘さんの真里亜ちゃんに見えたコトだな。髪の長さとかこのくらいだなーと思って、そうか!そういうコトもあるんだ、と。
ここで言ってるのは見た目的なコトだけど、ステージ上で飛び回ってはしゃぎまわってるのを観てると、たぶん内面的な、もっと魂とかエネルギー、パワー的なモノは真里亜ちゃんにもつながるだろうし、同じモノを持ってるんだろうなというのが、、まぁ真里亜ちゃんと実際お話したりしたコトないから分からないけど。持ってるよ、うん。おそらくあと10年もしたらソレが証明されるよ。
なんで人間て人が成長するのを見ると心が動かされるんだろうなぁ。しかしだからこそ親子関係が成り立って、今まで時間が積み重なってココにいるんだろうけどな。
今、太陽。結局最後まで観てしまったなり、、。また詳しいコトは今度書きますか。