アイの歌を唄おう。後編
いずみさんがブログで「誰1人欠けてもダメ」と、自分のライブでのバンドについて書いてたのだけど、その意味が観てて分かるような気がした。「なるほどな〜」と感じるモノ、伝わってくるモノがあった。
だって今回ワタクシはギターもベースも、まぁドラムは後でやってるから姿は見えないけどわりかし均等に観てたもん。たしかにいずみさんの顔をジーっとマトモに見れないてのはあるけど(笑)ソレ抜きにしても、「ああーココでギターが見たい」「ココでベースがどうくるのか見たい」とかの欲求が湧いてくる。いつもよりギターさばきが良く見えるてのもあるけど、基本的に今までは視線がいずみさん中心だったワケだからそのへんの違いがある。ワタクシの中で芽生えたという感じ。
ソレだけ自由に弾けてるんじゃないか?という気もする。キャリアが無いと1人先走りしてエスカレートしそうな気もするけどそういうのもない。ちゃんとシメるトコはシメる。曲の世界から逸脱しすぎない。やっぱり4人のバンドとしての信頼感があるから、そういう自由なプレイ、というのにつながってくるんじゃないかと思うんだよね。「遊べる」てヤツだよね。信頼が厚いから音の自由度が高くなる。そういう自由に弾いてる姿を観てるとこっち側も楽しい。
観てる側もそういう音を楽しめるような年齢になった、というのもあると思う。プレイヤーと観客がある程度の歳を重ねてどちらともフトコロが深くなった。だからイケイケのノリノリ状態になっても、こちらも「後で体ヤバいな〜」と頭の片隅で思いつつも(笑)その場はイケイケのノリノリになる。血が騒ぐ。身体が勝手に動くから止められない。こうなったらもうしょうがない。
あとMCの時いずみさんがベースの隅倉さんにダメ出しをされていましたがー(笑)、曲の間でいずみさんが歌詞が飛んだりすると、ギターのワタルさんがギターの音や弾き方で鼓舞したり盛り上げてたり。そういう音で会話してるという状況を垣間見たので「ああー、支えあってるんだね〜」というのが分かった。いやいや、間違いてのは誰にでもあるコトだから。むしろ間違うコトを前提にしてさ、ソレを「込み」で考えて、そのフォローなり何なりがすぐできればいいんであってね。前回も書いたけど。人は完璧じゃないんだからミスした時の対処法があればいい。そういうフォローし合える、てのもバンドの信頼感の1つだろうね。
観客側もプレイヤー側も歳を重ねて今ちょうど良い感じで音楽ができるようなったんじゃないかな、その真っ最中、と感じ。だから「もうなんでもできるじゃん!」と思った。たぶんある程度何やってもこっち側は受け入れられるし楽しめる。プレイヤー側もソレだけ自由度が高くなってく。だからコレからもますます楽しみ、となる。
あとコレは前回の時も感じたコトなんだけど、あのいずみさんの独特の間というか、アレはなんなんでしょうね〜(笑)。感じた人いるかなぁー。言葉悪いけどな〜んか1杯ひっかけてきたような(笑)ニ〜ンマリした笑みを称えて。本人は気づいてるんでしょうか。自覚してるんでしょうか。分からないけど、アレがいい!いいんです!な〜んか笑けてくる。
たぶん何しゃべろうかとか考えてるんだと思うんだけど、一種の芸だよなアレは。ステージに出てきて、出てきたと思ったらみんな期待して待ってるのに何もしゃべらないでニンマリ笑ってるキャリア数十年の芸人さん、みたいな間を持ってる。たぶんね、ステージで観客の顔見てるのがすごく嬉しいんだと思うよ。思うけど、アレ好きだね〜。最高。
そんなコトもあって。今回のワタクシの最終的な感想としては「面白かった」なんだよな。いつもだと「胸にジンときた」とか「考えさせられるモノがあった」とかそういう感じが強いけど。もちろん今回も無いワケじゃないよ。今まで書いてきたようにいろいろ思ったし考えたし。でも結局「面白かった」なんだな。コレはいずみさんのライブではワタクシにとって極めて珍しい、今までなかった画期的なコトだと思うね。そういう意味でもヨシモさんとかオバコとかハッチハッチェル師匠とかの領域に入ってきたな、と自分の中ではね。
アンコールの時にいずみさんが真里亜ちゃんをだっこして出てくれたんだけど、真里亜ちゃんちょっと怯え顔(笑)。びっくりしちゃったかな?そりゃそうだよね。こんだけ人の顔をいっぱい見たコトないモンね。でも手振ってくれてありがとね。お母さんから離れる時ぐずってたけど。いい子だな。
後から「真里亜ちゃんのおかあしゃん!」ていう声も聞こえて、ああーそういう認識なんだなと思ったり。ワタクシたちはね、ソレは2番目なのよ。でも新鮮だな。新しい世代!て感じ。そのうち、子供たちが会場内を走り回ったり、そういう景色になるのかな。ソレも貴重な時間だよねぇ。面白いね〜。
あと話は変わるけど、いずみさんが告知の中で旦那さんの映画について「来年4月公開決定!」と。コレはブログでも書いてあるコトだけど、このコトを知った時はホッとした。
ワタクシもずっと気になってた。公開されるのかこのままお蔵入りになってしまうのか。あの俳優の事件がイマイチハッキリしない、ウヤムヤみたいな感じでヤキモキ感はあったけど、ソレは監督やいずみさんの方が強くあったと思うし。でも監督自身が代役として出演を決めて公開までこぎつけたてのはスゴいコトだと思う。たぶん見えないトコロで頭下げたり時間割いたり動きまわってたと思うんだよね。監督てそういう役回りだから。だからしょうがない部分はあるんだろうけど。
ワタクシはあの俳優のコトについてとやかく言う権利は無いけど(思うトコロはあるにしても)、監督は男だなと思う。大人の男。ひょっとしたら人間だからグチってたりとかはしてたのカモしれないけど、少なくともこちら側にはそういったコトは伝わってこないし、黙って責任を取って自ら代わりに演じて、ていうのはあの俳優よりよっぽど大人だと思うし、立派だと思う。文字通り男を上げたなと思うし、こういうのは必ず誰かが見てるんだと思う。誰かが必ず見てて評価してくれると。評価されるべきだと思うし。だからこう言っちゃなんだけど、ある意味ピンチをチャンスに変えたのカモしれない。そして陰で支えてたであろういずみさんにも「お疲れ様。公開決定おめでとう!」と言いたい。
正直言ってワタクシは「榊英雄」という役者の演技を意識して見たコトがない。申し訳ないけど。ひょっとしたらソコココで目にしてるのカモしれないけど、さっきの真里亜ちゃんのお友達じゃないけど「いずみさんの旦那さん」という認識の方が強い。だから今回初めて意識して観るコトができるからとても楽しみだ。監督的には本意では無いのカモしれないけど、ワタクシにとってはかえってあの俳優が出るより楽しみが増したコトになる。
しかしどうやって編集したりとかしたんだろうか、てそのコトが気になるな〜。ソコはうまいコトつながってるのかなぁ〜。