過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
ムダなコトは1つもない。未来とは「今」の連続である。

へたな鉄砲数打ちゃ当たる。へたでも打たなきゃ当たらない!をモットーとする
かたことの極私的「雑誌系」サイトです。(since 2004 Feb.)

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 ◇最新本◇  今年(といっても2021年だけど、、)読んだ本。後編 

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 ◇最新グッズ◇  『靴箱→ファイルボックスへトランスフォーム!』 

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草食な時代。

ネットがつながらない間に書きたいコトもいっぱい出てきた。
ある店舗プロデューサーがたしか自分が40才になった時の言葉でこんなコトを言ってた記憶がある。
「コレからは経験を生かさない。」
ワタクシはコレを読んだ時、意味が理解できなかった。なんでせっかく今まで培った経験を生かさないんだろうと。でも最近こういうコトなんじゃないか、と気づいたコトがある。
モノゴトの価値観というのは20年もすれば変わってしまう。20年。40才の人と20才の人では育ってきた環境も違えば時代背景も違うから影響されてるモノも違うしモノを視る視点も違う。店舗という「時代」という要素が重要なモノを扱ってる職業の人なら特にそうだと思うのだけど、「流行」「時代」といった「今の空気」を常につかんでいないといけない。常に敏感にキャッチしようとこころがけないといけない。よって「40才である自分の価値観」というのはひとまず横に置いといて(別に捨てる必要は無い)、今、最先端を走ってる若者の時代の空気というか気運みたいなモノをつかんでおく必要があると思う。何かをクリエイトする人は「自分の価値観をとりあえず横に置いて『今』という時代の空気をつかむ」という努力であり柔軟さが必要だと思う。だから『経験を生かさない』というのは、過去の経験則に縛られない・執着しない、というコトなんだろう。
20年も経ったら「自分の価値観は古い・時代に合ってない」という認識を頭のどこかに持ってるべきなんじゃないだろうか。「自分が古い人間」という認識であり自覚が足りないからこそ『今の若者は、、、』みたいな年寄りの決まり文句がつい口から出てくる。だって今の若者の方が時代の本流なのだから。そして「自分は若い!」と思ってる(思い込みでも何でも)人の口からは『今の若者は、、』という決まり文句は決して出てこない(意地になってるのカモしんないけどね)。ソレは結局差別(侮蔑)言葉だから。ソレを発した途端に人はオッサンになりオバサンになる。「自分はオールドタイプだ」と宣言してるようなモノだ。今の世代が理解できないんだから。いや「できない」じゃなくて「しようとしない」=断絶というコトだな。「別に理解したくないです。」という。
「草食系」という言葉も一般的に使われてるけど、アレも言ってみれば上の世代が下の世代に、オールドタイプが若者に向けた差別的な言葉だな。当の本人である若者自身が自ら「草食系です」と言い始めたワケではないのだから。侮蔑であり断絶であり「別に理解したくないです。」だ。肉食系からすれば草食系が理解できない。
ワタクシは世代的にはどっぷり浸ってはいないけど「肉食のはしくれ」世代だ。ワタクシより上はバブルを経験した肉食系世代で、ワタクシより下はモノゴコロついた時から不況という「低値安定」、平熱が低い「低体温」世代。だから肉食どっぷり世代よりはまだ草食系を理解できる。草食系は日本が「いい時」を経験してないのだから、低値安定のこの時代の気分が「普通」だというトコロから始まってる。だから肉食が嘆いてるのが理解できない。ワタクシより上の世代は山あり谷ありを経験してるが、下の世代はずっと低い平坦なトコロを歩いてる。日本が良かった時代というのは草食系にとってはすでに「歴史上の出来事」でしかないのだ。
時代は明らかに「草食の時代」に向かっているとワタクシは思う。
20世紀の日本は右肩上がりの成長をしていた。しかしソレもバブルとともに終わりを告げ長い不況の時代へと突入する。この時の時代背景の移り変わりで肉食的価値観と草食的価値観がより明確になったと思われる。そして先の金融危機が追い討ちをかけ、「物」と「金」による価値観が崩れ去ろうとしてる。「恐竜的な肥大」より「等身大・身の丈に合ったモノ」を望む時代に変わってきている。
だから嘆くコトでもない。「肉食」より「草食」の方が健全ではないだろうか。いらないモノまで消費して、消費のために消費してという、満腹中枢がマヒしたようなメタボなカラダより、ソコソコの生活でも十分満足だという燃費の良さ。まるで燃費の悪いかつてのアメ車と現在のハイブリッド車の違い。エコノミーであり地球的にもエコロジーだ。先行きが不安なのだから連帯・つながりを求める。物より心の充足を求めるのは、かつて忘れたモノを取り戻そうとするのは時代の流れだ。
かつての日本は何も無いトコロから始まってるので「物とお金があれば幸せになれる」という方向に国民が向かっていった。しかしソレにより失ったモノもたくさんあった。物がいくらあったってお金がいくらあったって、ソレがあるから幸せになれるとは限らないというコトに国民は気づいてしまった。幸せとは結局自分のココロがどう感じるか、によるコトなのであって、物やお金に比例するワケじゃないのだから。分厚いステーキもたまにはいいけど、松屋の牛丼でも十分満足。ソレが今の時代の感覚である。つづく