『つまらない世界』処方上の注意。

いずみさんの新しい歌に『つまらない世界』というのがある。コレは映画のテーマ曲だったかに使われる歌なんだけども、今現在いずみさんはご結婚されてお幸せなようで、新曲も幸福感に溢れてる曲が多い。なのでこういった「語れる」曲がめっきり減ったのには若干の淋しさが否めない。
まずこの曲名について。ワタクシはライブで聴いて、この歌の歌詞に出てくる「大事なモノだけ見てればいい」というのに疑問を感じた。人てソレほど大事なモノが何なのか解ってないんじゃないのかな、、？とも思う。いや、もっと言えば大事なモノとそうでないモノ、という分け方自体がホントは「？」なのだ。
その人が大事か大事じゃないかと考えるのは、あくまでその人の価値基準によるトコロで他人のソレと符号はしない。その人だけのチョイスの仕方だ。「大事なモノ」と思って実は冷静に考えてみたらソレほど大事でもなかったり。小さい時、何であんなモノ集めてたんだろう、、とか。人は思いこみをする。脳は都合の良いように考える。自分の脳みそにダマされている。そういう見方もある。
大事なモノだけ見てれば〜というのは、精神状態がマイナスの人はソレでいい、とワタクシは思う。マイナスをとにかくゼロの位置まで持ち直す。ソレに対してなら混乱するから余計なモノをみないでシンプルに整理する。自分の心に問いかける自分の内に重きを置いた考え方。そういう状態ならこの「大事なモノだけ〜」が当てはまると思うけど、今ゼロもしくはプラス気味の上昇志向を持ち、より良く生きていきたいという向上心があるのなら、大事なモノ「以外」にも貪欲に目を向けるべきだと思う。別に成長だとかそういう上向きの言葉じゃなくても、興味や好奇心で良い。興味や好奇心のおもむくままに。視野を広げないと人間幅がせまくなる。閉じた世界では人間伸びるモノも伸びない。脳細胞が刺激を受けない・活性化しない。イコール人間がつまらなくなる。
たぶんいずみさんも解ってて、自分なりの答えを持っててあえて歌ってる、聴いてる人たちに問いかけをしてるんじゃないか？とワタクシは思う。
世界はただソコに在る。いずみさんの『Ｎｅｗ　ｓｏｎｇ』という曲で「〜ここにいる　ここにある」という歌詞が出てくるのだが、ただソコに在る世界に、ワタクシたち人間が様々な意味付けを勝手にしてるだけだ。大事と思うか思わないかは個々の自由。「何の意味も無い」と思うコトもできるし「全てに意味がある」と考えるコトもできる。
常に自分の夢や目標について考えていると、目に入るあらゆる情報をそのコトに結び付けて考えられる。例えその情報が全く夢や目標には関係ないコトでもだ。ワタクシも経験があるのだが、意外に自分が嫌い・苦手だと思ってる分野にでっかいヒントがあったりもするのだ。今いる場所から違う場所へ。旅に出れば自ずと解る。目に入るモノ全てが刺激に満ち溢れている。今まで持ってた常識なんか通用しない。
自分の限られた価値世界「外」などあらゆる場面にヒントは隠されている。自分の五感第六感が研ぎ澄まされているか。隠されたヒントを鋭敏にキャッチするために日々感覚を研ぐのも、生きてく上で大事なコトのうちの１つなんだと思う。
つまらないのは世界ではなくて、そう考える人間の方である。