僕はテレビっ子。その3
他にBSだとBSフジ『所さんの世田谷ベース』がオモロい。所さんとは言わずもがな所ジョージ氏のコトで、お笑いの清水圭氏と2人コンビで、1階ガレージ2階所さんの事務所「世田谷ベース」にて番組をやってる。敷地内に畑もあれば道路(電柱も立ってる!)もある。ワタクシも世田谷ベースのある場所は知ってるけど、近くは通ったコトはあるけど行ったコトはない。
いわゆる地上波だと司会業が多く、所さんのクリエイターぶりはあまりフィーチャーされてないのだけど、この番組を見るとホンっトに「この人こういうの、好きなんだな〜」とハッキリ言って呆れるホドである。出演したTVのギャラのホトンドは、自分の考えたモノやクルマに惜しげも無く注ぎこまれてるんじゃなかろか?というぐらいの。でも男ならこういうの、こういう生活、憧れるんだよなぁ〜。自分の好きなモノに囲まれて暮らす。男ならそういう憧れがある人も多いんじゃないだろうか。そういう少年のココロがどっかしらにあるんじゃないだろうか。
ワタクシもできるコトならこんな風にしてみたい、とも頭のはじっこでは思う。でもムリだ。もちろんお金の問題もあるけどソレよりも、この所さんのモノづくりにかける情熱というか、自分が考えたモノゴトを実際に形にするていう集中力みたいなモノがワタクシにはまるっきし無い。
簡単に言うなら、いざプラモデルを買ってもワタクシは買って満足をしてしまう「積んどく派」なのである。買ったプラモデルを完成させるまで熱が持続しない。こういう「モノにじっくり取り組んで」というのには向かない。そのへんは例えば音楽とか絵とかも憧れはあるにしても、自分では続かないのが分かってるので昔はいろいろ手をつけたけどやらない。ワタクシは自分のコトを「アイデアマン」とまでは言わないけど「作る人」じゃなくて「発想する人」だと思ってる。だからこそ自分の考えたアイデアを形にできる人はスゴイなと思うし憧れも抱く。ソレでも「モノをつくる」というコト自体に憧れはあるので、料理ならすぐ形にできるから料理や食にまつわるコトが好きなのだけど。
視聴者が作ったモノを番組に送って来たりして、そういう双方向なやりとりも見てて面白い。みんなで盛り上げてるという熱が高まってくのを見てるのが面白い。
もっと地上波では見ないのが所さんのミュージシャンの顔である。今や所さんが歌を歌う人なんていうコトを知ってる若者はいないんじゃないか?もとはミュージシャンなんだぞ!CDも出してんだぞ!ていうぐらいだけど、この番組では所さんは時折歌う。
先週やった「制御不能」て歌がカッコ良かったな。世田谷ベース内でドンカマ鳴らしながら古いエレキを弾いて、昔ぽい曲調で世相を皮肉った歌を歌う。地上波の所さんのゆる〜いイメージだけではないのだ。かと思えば、なかなか泣けるよなバラードも味わいがある。どちらも昔テイストが盛りこまれてて、アルバム出すらしいけど収録されるだろうか。アルバム聴いてみたいなぁ、と思わせる。タモリ氏のアルバムが巷でプチブレイクしたようにそんな感じで意外に「所ジョージの歌」もくるカモしれない。
たぶん所さんは「こういうのどう?」てモノを作ったりするコトで人を驚かしたり「バカだな〜!」と人からあきられたい。相手の反応が知りたい、というのが気持ちのホトンドなんじゃないかと思う。ソレがモノを作る時の情熱であり原動力なんだと思う。曲を作るのもその内の1つなんだと。
ビートたけし氏と作った雑誌『FAMOSO』も「いい大人がバカやってるよ〜!」「ソコまでやるか!」と言われたい、あきられたいというのが誌面から伝わってくるし、作ってる裏側を想像するとより一層「真面目にバカやって遊んでるんだろうなぁ〜」というのが伝わってくる。そして人に対しても「もっとみんな遊ぼうよ!」「お金なんかなくてもいくらでも遊べるよ」「何事にも遊びゴコロを持とう」とこういう番組で発信してるんだと思う。
「世の中をナナメ後ろから見てみる」。この所さんの変らぬスタンスが番組でも貫かれてる。