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朝早いシフトの時、6Fの更衣室でコックコートに着替えて、5Fの飲食フロアのあるバイト先のレストランへ、まだ可動してないこのエスカレーターを駆け下りる。コレは可動すると5F→6Fへの上りエスカレーターとなる。こういうのを駆け下りるのは従業員の特権なり。ささやかで些細な喜びだった。
店の表入口を通り抜け、裏の勝手口から入り「おはようございま〜す」。タイムカードを押して手荷物を置きに行く。昨日の売上の数字を確認、今日のホールの人の確認をして自分の作業に入る。
まず冷蔵庫の中を見て昨日残ったソークル(葉野菜を切ったモノ)とコールスロー(キャベツ千切り)の残量確認。色を見て使えなさそうな場合はまかないにまわす。ココで今日切るキャベツ&葉野菜の量を考える。といである米の量(ポットにいくつあるか)確認。昨日残ったポテサラ(ポテトサラダ)も傷んでるか匂わないか確認。味が落ちてなければそのまま使用。
だいたい普段の平日ならキャベツ2ヶも千切りすれば1日は足りる。外側の1枚をめくり半分に切って芯を切り落とし、ひたすら千切り。水に放つ。紫キャベツも少々千切り。全部切ったらざるで水気を切り、紙をしいたポットに入れる。
続いてソークル。サニーレタス2ヶ、普通のレタス2ヶないし3ヶ、フリルレタス1ヶをザクザク切り水に放つ。玉ねぎ1ヶを半分に切り芯を切り落として、1ミリ程度にスライス(生で食べるのであまり厚くてはNG)。水に放つ。全体を混ぜ合わせ、ざるで水気を切り、紙をしいたポットに入れる。ラップをして冷蔵庫に入れて、使った道具を洗い片付ける。
次は米を炊く準備。釜にポットに入った1回分の米(とぎ済み)を入れ、計量カップに2杯と800ml(2800ml)水を量り釜に入れる。フタをして火をつける。
1日に3回分ないし2回半分炊くので、明日の朝一発目の分も見込んで不足分の米を研ぐ。ザルの下に大ボウルを用意し、計量カップに2杯米を量りザルに入れて研ぐ。ザルの方を回しながらザクザク豪快に研いでいく。家で研ぐのは研ぐて感じがしない。なんかちまちま、米のまわりについてるヌカをこそげ取るような、細かく言えば手刀の入射角が浅い。店でやる量ぐらいの方がなんだか「研いでる!」て感じがする。研いだら水を捨てて水気を切るためしばらくほっとく。
その間にでかいケースに氷を敷き詰め、氷が溶けないように塩をふりかける。営業時に必要なモノをソコに並べる。ドロー(引出し)式の冷蔵庫を覗いて、不足分の食材を補う。シンクに戻り、水気の切れた米をポットに入れる。米をまた研ぐ。水気を切ってる間にくし形トマトを切ったり、レタスの用意をしたり。そうこうしてるうちに、だいたいタイミング悪く野菜の配達が来る。納品書にサインをして、来た野菜類を冷蔵庫にしまう作業が20〜30分。続いて魚の配達がきたり、牛乳の配達がきたり。ソレゾレ所定の位置にしまう。
途中のままの作業を終わらせてから、ランチ用のハンバーグの計量をして焼く。焼くといっても、両面に焼き色をつけるだけで、この段階では中まで火を入れない。ハンバーグは普通に焼くと10分はかかるので、あらかじめある程度表面を焼いておいてから、オーダーが入ったら、鉄板にハンバーグと水少々を入れて、オーブンで焼き上げる。お店の特にランチ時はこういうふうにしないと対応しきれない。お客さんの時間が限られてるのだから。10枚も焼いておけばランチのピーク時はもつ。ちなみに他のハンバーグモノはツーオーダー(to order)で、注文が入り次第焼く。
炊けた米をデシャップの保温ジャーに移す。いつでも火を入れられる状態にしとくため、2回目の米を炊く準備をしておく。だいたいこの頃「オープンしま〜す」と営業開始時間の11時になる。サロンを閉め直してまた今日1日が始まる、、。