誰(た)が為に鐘は鳴る。
就職が決まったり、夢に向かうためにバイトをやめる人がいて、そんな人らの送別会をやった。2人いて2人とも女のコ。
1人は3年間働いてた大学生のコで、ワタクシが入った時からいる。まだ入りたての頃、近くのチェーンカフェで本を読んでいたら彼女に声をかけられた。ワタクシのナナメ前の席に座ってたらしいんだが、ワタクシはホントに顔を覚えたり、メガネかけててもたぶん0.56しかないので相手の顔がわからない。ソレもあるしあまり普段知ってる人に会う、というコトもなく慣れてないので、ホントにその人!という確信が持てないと「何か似てるんだけどなぁ、、」で終わってしまう。逆に遠くから発見する人いるでしょー。そーいうのが得意な人。スゴイな〜と思う。ワタクシはそーいう能力を全く持ち合わせてないので声をかけられても「全然わからなかった」とそのまま正直に言ったら、だいぶたってああ、アレは「言ってしまった」なんだなぁ、、というコトに気付いた。ワタクシは文字通り「わからなかった」んだが、彼女はどーやら「眼中なし」の方向で解釈してしまったらしい。ワタクシは相手としゃべり慣れてないと、まず含みを持たせてしゃべったりしないし、苦手だからそんな器用なコトはできないんだが、まだ会ったばかりだからお互いの性格を知る由もない。
たぶんその辺の誤解があるんだろうなぁ、と思いながら、でもワタクシの勘ぐりの可能性もあるので話せずにいた。自分の働く姿や人に対する姿勢で見せてくしかないな、と彼女に対して思っていたがチョコッとは伝わったカナ、、?やっとその辺を遠まわーしにだけど告げるコトができてまぁ良かったカナ、と。
もう1人は半年間でシフトが合わなかったため、数えるほどしか顔を合わせたコトはなかったけど25才、という年齢的に何か目的みたいなモノがあってココにきたのカナ、と思ってたがそんな話も出来ずじまいだった。彼女もあまりしゃべるのが得意じゃないみたいなんだが、どーやらバイト中は天然ボケキャラだったらしく、送別会の時送る言葉をそれぞれ言うんだが、「ハイハイハイハイ!」と男子大学生たちの挙手の嵐だった。まるで彼女のファンクラブか親衛隊かなんかみたいで、ともすると学校にアイドルがいて男子学生がみんなして見つめるという「アメリカン・グラフティ」のようにも思えてしまった。なんかいーよな、と思う。しゃべれないコが愛されていたんダナ、と。
ワタクシらの年代だとしゃべれないとかはコンプレックスで、そのコトをわかってる他の人らはソレに触れるのはタブー、というかソコは触れないでそっとしといてやろう、という暗黙の了解みたいなモノがまずあると思うんだが、彼ら世代はどーせ最初はみんな皮かぶってるんだから、というのを了解済みで早くアンタの面白いトコ見せてくれよ、という姿勢でいるように思う。相手の「素」が見えた方が絶対面白い、というコトを分かっているし、また時代からしてなのか、受け入れるコトができるようになっている、と思う。今の世の中なんでもかんでも受け入れていいモノだろーか、という思いはあるしソレは悪い方向にも出てるけど、こーいう良い方向にも出てるんダナ、と思った。
学校の延長、みたいな気持ちで働いてるのはあまりほめられたコトじゃないが、そーいう感覚、てのもあるんだなぁと若者について考えなおした部分あるな。たしかにまわりでネタム女子たちもいるんだけどね(笑)。またソレもより一層アメリカン・グラフティな感じに拍車をかけてよろし。