ふたたび鼻血問題。
まだ今週号の『美味しんぼ』読んでないのでナンだけども、取材した人の中には「鼻血?鼻血なんかオレ出てねぇよ〜!全然へーき」て人も居たんじゃないかなと思うんだけどな。だって低線量被爆した人の全員が全員、鼻血出てるワケじゃないだろ?みんなが同じ許容量で、許容量いっぱいになったから影響が出てくるとかそんな単純なハナシじゃないんだろう。そしたら今回の作品以前にもっと大さわぎしてるはずだよね。でも出てるとハッキリ言う人もいる。ソレ自体はその人が出てるて言ってるんだから、そうなんだろうし、コレについては他人がとやかく言う問題じゃない。因果関係がありそうだなと思ってる人は今回の作品で「よくぞ言ってくれた!」という人もいるだろうし。でもその「鼻血」と低線量被爆の因果関係があるのかどうか?ていうのは、本来シロウトからしたらナンとも言えないはずだよな。「みんなで考えましょう」ていうコトでも無いんだよな。みんなで考えて答えを出す問題じゃないから。ソレをあーだこーだと不毛な議論してる。最近そういうの多くね?
なんか感情的だったり、自分が信じたいコトを信じたいだけだったり(バイアスがかかってるてコト)、風評被害を抑えたいからていう「思惑」が働いて「強い否定」の発言(見てみぬフリみたいな)につながってる感じもするし、だからその人や組織・団体の発言を信じるコトができなくなってるというのはあるよ、確実に。事実を伝えるべき人が伝えるコトをできていない。バックに何々がついてるからこういう発言してるとか、利権が働いているからとか、保身とか立場上とか、そういう穿った見方がね。こういう猜疑心は3・11以来より強くなってる気がする。この国の人が言うコトより、外国の人の発言の方が信じられるとか、そうなっちゃってる。
こういうコトが物議を醸して問題になってる、というコトはいわゆる「正しい情報」というのがまだまだ一般的に浸透してないというコトのアラワレ、なんだよな。発信力がまだまだ不足してると。そして思惑やらなんやらという情報的ノイズのジャングルをかきわけかきわけして、「真実」というか「正しい情報」、情報の正偽をいわゆる普通の人が嗅ぎ分けて取捨選択しなければならない、という問題もある。そんなのリテラシーの低い人ができるの?ていう。
何が正しくて何が正しくないか。ケムに巻いてる人もいれば、そうと気づかずにケムに巻いてしまってる人もいる。そういった問題が、この情報過多の社会で浮き彫りになったような気もする。
そうすると、究極的にはだれかの口づてで聞いたハナシてのはもうダメだってコトだよな。なんにしろ絶対にその人の思い込みやバイアスというかフィルターはかかってるモンだし、聞く方も同様なんだけども、だからといって誰のコトも信じないワケにもいかないから、自分自身と自分が「この人なら信じられる」ていう人の言うコトを信じるしか、ないんだろうなあ。だから信用されてない人がいくら事実を話したとしても、信用されないんだよな。今までの積み重ねだから、そういうのは。だからこの国が「大きい組織」より「小さい、顔の見える共同体」単位にじわじわなってきてるのカモね。
で、この物議は物議でまたわぁー!と盛り上がるだけ盛り上がって収束するだけで終わりそうだけども、鼻血とは別にたとえば被爆したなら体外に排出する食べ物を積極的にとりましょうとか、そういうのも情報として発信しないととも思うんだけど。アフターケアね。でもそういうのは数字とれないからねー(皮肉)。