過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
ムダなコトは1つもない。未来とは「今」の連続である。

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 Everyday39(エブリデイ・サンキュー)⇒katakoto cafe、やぎ本。につづくかたこと第3の架空のブランド。かたこと流に「毎日が楽しくなる」新たなアイデアを加えたグッズ関係のブランドです。
 ◇最新グッズ◇  『靴箱→ファイルボックスへトランスフォーム!』 

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バンブー/マウンテン たむらぱん のつづきのつづき。

初めて『バンブー』の2番を聴いた時は涙出そうになったなぁ。1番は一日の時間の流れを順に追ってだけど、2番は生まれた時から順を追って。でいろいろ経験をしてきてそういうモノで成り立ってる今の自分は幸せだと。この先もいろいろあるだろうけど、胸張って信じて進んでいこうと。否定から始まってるワタクシなんかにとってはこういう歌は弱い。全肯定だモンね。否定から始まる歌は、なんか「自分のコト分かってくれてる」て感じで、想いを共有できてる気がしてソレもいいんだけど。未だに口ずさむと口元がフルっとくる。
この人は『マウンテン』のアニメみたいな声(わりと地声に近い声なのかな?)だけじゃなく、『バンブー』の「わりとこの暮らし〜は」の「し〜は」の部分でも分かるよに高音部が澄み切ってる。綺麗だなぁーと思った。
そして3曲目の『パラダイス』。コレはまた前2曲とも雰囲気が違って、なんか初めて聴いた時はあの「裸の大将」のダカーポが歌ってるような感じ?昭和歌謡というか昔の懐かしい感じよね。ゆったりした曲調で、澄んだ伸びやかな声で歌ってて。曲もヒネくれたトコロが無いから歌が優しく馴染んでくる。後半部は盛り上がる箇所もあるけど、なんか彼女の「型」みたいなのがあるんだろうね。初めは抑え目で始まって、後半部で盛り上がるみたいな。『バンブー』の後半のドラムとか。ハイハットての?たたみかけてね。エキサイティング!
たぶんだけど曲を作る時て「この歌の感じで」ていうのがあると思うんだよな。そしてその歌のイメージをただマネしたりパクったりするだけじゃなくて、ちゃんと自分のモノにしてしかもその質が高い。料理に例えるとアジアンとかイタリアンとかジャンルはバラバラでも、しっかり「たむらぱん仕立て」ていう自分の料理にして、しかもソレゾレがおいしい、高得点ていう感じ。ものスゴい表現力が豊かだなぁー、引き出したくさんあるなぁーて思う。過去の歌だと『ゼロ』も好きだし、『おまえぶただな』とか『回転木馬』とか、その他まだまだ聴いてないのが多いけど。類稀(たぐいまれ)な引き出しの多さだ。
で、セカンドバースデイてワタクシの思い過ごしだと思うでしょ?思うでしょ!違うんだよー。コレは後で気づいたコトだけど、『パラダイス』でちゃんと「生まれ変わってハグしよう〜」て歌ってる!!そういう歌詞があるの。後半の盛り上がるパートでね。コレ気づいた時「ああ!分かってるわぁ!」とも思ったけど、「ホントに分かって歌ってるのかなー??」「ちゃんと自覚して歌詞書いたんだろうか、、?」とも思ってる。なんかほら、感覚的に歌詞書いただけなんじゃないの?て、そんな気もする。なんか頭に浮かんだのをそのままノセただけで、でも自分ではその歌詞の意味がよく分かってない、ていう。
でもそういうのもあると思うんだよね。ワタクシはよく「自動書記モード」て表現するけど、書いた時て自分でも意味がよく分かってない。または分かり方が浅い。半分くらいしか分かってない。でもしばらく時間が経って「ああー、アレはこういう意味だったんだ!」「こういう意味にも取れる!」て自分の言葉の新たな意味に後で気づかされるコトもある。歌もそういうトコロてあるんじゃないの?そういう時てなんか先取りしてるんだよね、自分が。で、頭とか実感が後から追いつくみたいな。こういうのが書けてる時「何か」に触れてると思うし、その「何か」のある世界てのは時間が関係ないんだろうなーと。だからこっちの世界だと順序が逆になっちゃったりするんだね。そんなふうに思ってる。
「生まれ変わって」の後に「自分にもっと呼吸を合わせてさ」と。コレは自分探しでいわゆるココに居る等身大の自分から離れてしまってるから、今の自分、自分の今てモノにもっとフォーカスを合わせましょう、てコトだよね。だから今までやっぱどっか遠いトコロへ行ってた自分てのがやっと戻ってきたてコトでね、彼女自身無意識的なトコロもあるのカモしれないけど、コレはセカンドバースデイを暗示してるとワタクシはココの歌詞で確信持てた。
たぶんね、何年か経って振り返ったら「ああ、この歌」「コレが転機だった」て、彼女自身のそういう歌だと思うよ。まだ過去の歌全部聴いたワケじゃないけど、たぶん全部並べてみたら、『バンブー』と『パラダイス」はちょっと変わってると思うね。あ、ココで切り替わった、ていうね。
歌詞も遠くにある自分から今ココの自分になって、幸せも遠くじゃなく実は「幸せはソコにある」てね。以前ワタクシがいずみさんの(こちらは榊いずみの方)アルバム『Family Tree』の感想で書いたように、彼女も『パラダイス』でいずみさんと同じような地平に立っている。ただいずみさんの場合は結婚されて、ソコからくる多幸感による全肯定(=『New Song』)で、女性は特にそういうトコロがあるのカモしれないけど、たむらぱんの場合はまだソコまで実感としては伴ってないんじゃないのかな。「なんとなくそういう感じがする」というレベルで、まだ頭だけで歌ってる感じ?たぶんたむらぱんも結婚したら実感として分かるんじゃないのかなー、なんて。もうこの先は結婚するしかないな(笑)。
たぶん、彼女のコレからの歌の歌詞はシンプルになるんじゃないかな。若い時の頭でっかちの世界も、若者の輝きがあってソレはソレで面白いんだけどね。ただコレは歳取ったから言えるのであって、当の本人にとっては苦しいんだよな。でもそういう歌は逆に言えば若い時にしか歌えないと思うし、作れないんだよ。
まとめるとすると、今作はたむらぱんというアーティストの大人の女性へと生まれ変わるターニングポイントとなる1枚、というコトになるだろうね。
たぶんこの後、今作を収録したアルバムも出るんだろうけど、なかなか今の若い子の音楽に食指も動かないしついていけない中で、ソレでもその中からCDを買ったという自分が現実としている。たむらぱんなんてダウンロードとか動画とか積極的配信してるにも関わらず、ソレでもCDを買わせる、ソレくらいの魅力が歌にあった、買いたい気持ちにさせた、というコトだよ。