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シロウト感覚の欠如。

トヨタ叩かれてます。社長が会見に出てきては謝っております。でもなにがどうなってこうなってるのかがよく分からない。自動車に詳しい人じゃなければ、メガネかけた社長がなんでコウベを垂れてるのかよく分からないでしょう。ワタクシもよく分からないので最近出た雑誌を数冊ペラペラ読んだりして、、ソレでもよく分からない(笑)。でも分からないなりに各雑誌の記事を読み比べてみて、「たぶんこういうコトなんじゃないか?」と。
まず一連のトヨタの問題は2つある。1つはアクセルペダルが戻らないという問題。もう1つはブレーキの制御の問題。コレは分けて考える必要があるんだけど、なんかイッショクタになって「トヨタバッシング」みたいな流れになってる。まー1つの問題から芋づる式にボロボロ出てきたというコトでしょう。
アクセルペダルの問題は、フロアマットがペダルのジャマをするという指摘もあったようで、水を吸ってマットがボワボワになってとかいう意見を雑誌の記事に書いてたりもする。雨にぬれた靴とか雪国など寒い環境のトコロではそういうコトもあるカモと。でトヨタとしては、まーTVで見たらちんまいんだけど、親指の頭ぐらいの厚さ1ミリ程度の金属板をアクセルペダルにかますコトで、ペダルの戻る力(反力という)を強めたと、そういう対策をした。この件はコレで一応終わり。
次のブレーキの問題。コレはCMでも流れてるけど、プリウス(ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドの2車種)とSAIとレクサスHS250hの計4車種に適合する。この4車種はプリウスのハイブリッドシステムを基本的に流用している。
で、一番分かりにくいトコロの「何でブレーキ踏んでも止まらないの?」というコトなんだけど、ほんとザックリと説明すると、まずブレーキの踏む力を弱・中・強と3段階に分けるコトにしよう。で、このプリウスのブレーキの要素として3つある。1つは「油圧ブレーキ」。普通の自動車は油圧ブレーキ1つなので(ほんとザックリ言って)、ブレーキを踏めば踏んだ分だけ力が働いて止まる。コレは人の感性に沿ってるワケですな。でプリウスにはもう1つ「回生ブレーキ」というのがある。別にブレーキペダルが2つあるワケではない。自転車でも何でもそうだけど、動いてるモノを止めようとするとせっかくの運動エネルギーをムダにするコトになる。でもどうせムダになるんだったらそのエネルギーを発電に生かそうじゃないの?てのが「回生」なワケ。ブレーキで損失するエネルギーを「回」収して「生」かす。ソレを「回生ブレーキ」と称してる。コレは当然省燃料(=省燃費)に効いてくると。で、どうもこの回生ブレーキが働いてる速度で「ブレーキ踏んでるのに止まらねぇー」という感覚を持つ人が多いと、そういうコトのよう。コレは回生ブレーキが働く時、路面の状況によって「ABS」(=アンチロックブレーキシステム)が効いてしまうコトから、とのコト。ABSとはアンチロック、ようするにブレーキがロックしないようにする装置のコトで、コレが回生ブレーキの間でも効いてしまうため空走感、ブレーキが効いてないように感じるというコトのようだ。ワタクシは「ABSが『効き過ぎてる』」と解釈した。反応が良すぎると。
当初トヨタ側は「踏めば止まる」と言ってたようで、たしかにブレーキを踏む力が弱〜中だと回生ブレーキしか働かないので、さらにもっと踏み込んでやれば油圧ブレーキも効いてくるのでトヨタの言うように踏めば止まる。結局弱〜中の間は油圧ブレーキが効いてないというコトになる。なのでコレを今回トヨタがリコールというコトで弱〜中の間でも油圧ブレーキが働くように、制御のプログラムを変えたと。TVで従業員の人が手に端末持ってなにやら作業してた映像も流れてたけど、アレは制御プログラムを書き換えてるワケだ。ちなみに制御プログラムを変更すると燃費が多少悪くなるらしい。コレはたぶん回収ブレーキでのエネルギー回収と引き換えに油圧ブレーキを効かすようにしたからだろう。
まぁ結局はデータ不足なんだろうな、トヨタの。
いわずもがなトヨタは日本で、いや、今や世界一の自動車会社で一流のプロの集団の組織。しかしそのプロさ加減、プロであるがゆえに消費者目線とか一般の人の感覚から離れてしまった。いわゆる大企業病てヤツなのカモしれないけど、ソレが今回露呈されたというコトなんだろうな。東京モーターショーで奇しくも社長は「お客様が自動車から離れてしまったのではなく、我々がお客様から離れてしまったのではないか」と発言したとのコトだけど、まさにソレが今回の事件でも当てはまる。
今回のプリウスも何度と無くテストが繰り返されてきただろうけど、ソレは自分の会社のテストドライバーだけじゃなかっただろうか。「ハイブリッド車はこういうモノ」という先入観がジャマしてないだろうか。「踏めば止まる」で通用するのは運転慣れしてる人だけではないだろうか。
日本人はブレーキを強く踏み込むのが苦手らしい。たしかに急ブレーキとかスピンとか、カックンブレーキとかあまりいいイメージはない。だから強く踏み込むのは躊躇する。モニターをつのったりして一般人に試乗してもらわなかったのだろうか。そうすれば「ブレーキに違和感がある」とか意見も出てくるだろう。それをプロ目線で却下するのではなく、ちゃんと意見を拾い上げ分析していく。そういう時間やコストは惜しむべきではない。こういうクルマは運転がうまくない人が乗るのカモしれないのだから、そういう人が乗っても違和感を感じないようなクルマに仕上げるべきだと思う。
プロの集団としての会社的に、機械として、できあがったクルマとしては「正しいクルマ」なのカモしれない。なんらおかしいトコロはないと。でもソレがいくら「正しいクルマ」であったとしても、一般の人が扱いづらければ、違和感を与えるようならソレは正しいとは言えない。クルマは道具なのであって、いくらデジタル的に正しくても、最終的にその道具を操るのは「人」というアナログな生き物なのだから。たぶん燃費の数値を第一に考えたための回生ブレーキと油圧ブレーキの制御バランスなのだと思う。しかし大事なのは数値じゃなくてフィーリングだ。で、矛盾するようだけど、フィーリングをいかに数値化するか。
かたや一般人の見方でかたやプロの見方なのだから、いくらアメリカのえらい人が「原因は?」「どうしてこうなった?」と追求しても、トヨタ側は故障してる、間違ってるという認識は無いのだから(現にブレーキの件は「故障」ではない)、ハッキリいって双方の言うコトは噛み合わない。トヨタが「品質向上により一層励む」と答えるのも的を外れてるように思う。ソレよりも「もっとお客様の目線に立って商品を作ります」と言った方がいいのでは。
以前も書いたように、小さいコトをその場しのぎでやり過ごしてると、後々大問題になる可能性もある、というコトが今回も当てはまる。コレだけ言われてるのも結局はソレだけ「トヨタ神話」というモノが大きかったという、その裏返しなんだろうな。ソレだけ自国のクルマの品質が、、、てコトなんでしょう。