昔ながらのラーメン屋にて。
昨日とあるトコロのラーメン屋に入った。ソコはラーメン¥200(!)というお店で、ワタクシは初めてだったのだけど、入ってみると昔ながらのラーメン屋という風情で、「昭和」を感じさせる。店内には学生の4人組とおっちゃんとおばちゃんの1人客がドンブリをかかえている。昭和の店に平成の子供がいるというのも何か不思議な光景だ。でも違和感は無い。昔見たような懐かしい風景が、今も続いてる。平成だろうがなんだろうが、人の本質的なトコロというのは変わらないのカモしれない。
ワタクシはもやしそば¥300也を頼んだ。店員はおばちゃんと厨房にいるおじちゃんの2人、初老の夫婦という感じだ。学生がゆでたまごで盛りあがっている。はしゃいで一瞬迷惑な感じもするが、ソコでも昔見たよな光景というか、ああ、学生はこんなもんだろうなと思う。学生がこういう場でおとなしくしてるのもソレはソレでヘンだな、と思ってしまう。
でも学生らもわきまえてるのかある一線は超えない。度を越えてハシャギ過ぎない。何故か?ソレはたぶん店のおじちゃんおばちゃんの2人によるトコロが大きいように思う。
失礼だけど2人はまぁお年寄りだ。お店で働いてるから人前に出てる分若くは見えるけれども、世間的にはお年寄りの部類に入る。学生からすればじいちゃんばあちゃんだ。そんなじいちゃんばあちゃんに迷惑をかけたくないという気持ちが、学生らのココロの奥にはあるのだろう。ゆでたまごを何個も追加して頼んでる学生たちとおばちゃんのやりとりを見てると、はしゃいでる子供にしょうがないわねと、でもこの感じは悪くないと思ってるおばちゃんと学生の関係性が伝わってくる。おじちゃんおばちゃんは学生たちから若さというエネルギーをもらってるような、そんな感じだ。子供ははしゃいでるぐらいがちょうどいい。たぶん学生らはこの店の常連なのだろう。某ファストフード店ではこうはいかない。簡単に一線を超えてしまい荒れ放題で溜まり場になっている。
もやしそばをおじちゃんが持ってきた。麺とその上にもやしと少しとろみがかったスープ、という非常にシンプルな構成だ。味も昭和そのものである。
たぶんお店というのは、やってる人の人格や人柄、人間性というのが表れるんだと思う。小さいお店ならなおさら凝縮されてるんだと。大きい店だとかえって間延びしてしまう、拡散してしまうんじゃないかとも思う。
ワタクシはこのお店に入るのは初めてで、普通は初めての店というのは入りづらいモノなんだけども、ソレは入るホンの一時で、あとは1人でも何かホッとするような安心感と、普段はなんとなく毛嫌う平成の学生たちとも、このお店の中でなら仲良くなれそうな、そんな小さい店ならではの連帯感を感じた。ちっさい立ち呑み屋であるような。ま、実際に声かけたりはしないのだけども。
お店というのは、やってる人たちとお客さんの醸し出す空気というか雰囲気というか、そういうモノが形作るのだなぁと思った。勉強になりました。初めての店というのは、学ぶコトがあるんだよなぁ。長くやってるというのは、何かしらソコに理由があるから、というコトなんだよな。だから新しいお店もいいけど、ホントはそういう長くやってるお店にこそ、学ぶべきモノがあると思う。¥300以上のモノを得た感じ。