過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
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漫画マンガMANGA 其ノ三

寄生獣 (3)
寄生獣 (3)
岩明 均

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引き続き漫画です。寄生獣、なつかし〜。ミギー!。発刊が1990年というコトで、もうそんな前かぁーと思いました。
当時チラッとだけ読んだコトがあり、、というのは忘れましたがどこかの店に置いてあったのを読んだコトがあるのです。でもとびとびで置いてあったので話全部は知りませんでしたが、とびとびでものめり込んで読んだのを覚えています。
今回思い出して懐かしさもあり全巻(全10巻)購入したのですが、これだけ時を経たにも関わらず面白い!当時も面白い!とはもちろん思っていましたけどその面白さは不変です。話の展開といい内容といい、今の漫画にもひけを取らない大変良質で珠玉な漫画作品です。絵自体は正直けして上手いとは言えませんが、この岩明均という漫画家は内容や展開で勝負する漫画家で、他にも良質な作品を残しています。
ある日、主人公である泉新一(シンイチ)の右腕になにやら得体の知れない未知の生物が寄生するところから話は始まります。この寄生生物は人間に寄生することでしか生きられないにも関わらず、人間を食料としています。人間の脳に寄生し奪うことで主導権を得、人体を寄生生物の意のままに形を変え動かすことができるのですが、シンイチの場合は脳に寄生することに失敗し右腕に寄生してしまったのです。右腕だからミギー。画像の絵がシンイチとミギーです。シンイチの脳は人間のままですから、初めは自分のものじゃなくなった右腕に対して悩み苦しむのですが、次第にミギーと共存・信頼関係の仲になっていきます。
というのは、他にも寄生生物が寄生した人間(の形をしている)が多数いて、彼ら脳を奪った側から見ると、この脳を奪われていないシンイチというのは「危険」と見なされるのです。彼らから身を守るためには協力し合っていくしかありません。シンイチは自分の身を守るため、ミギーは自分の宿主の命を守るため。かくしてシンイチ&ミギーvs脳を奪った寄生生物という構図ができあがり、話は「生命」という壮大なテーマをもって展開していきます。
この作品で作者が一番言いたかったのは9巻における広川市長のセリフではないのでしょうか。「人間1種の繁栄よりも生物全体を考える!!そうしてこそ万物の霊長だ!!正義のためとほざく人間(きさまら)!!これ以上の正義がどこにあるか!!」。そして広川市長は人間こそが地球の寄生虫、いや寄生獣だと言い放ちます。
「地球にやさしい」なんて言葉がまかりとおっていますが、あんな言葉はエコではなくエゴです。地球には心や感情はありません。人間が勝手に擬人化しているだけです。そう思うことで現実と真正面に向き合っていない、とも言えます。結局は人が自分の生きる場を自分で無くしている・自分で自分の首をしめているようなものでしょう。「人だけ」ならまだいいのでしょうが、人の文明の過剰な発達が他の生き物の生命まで脅かしています。
ミギーは言います。「人間というのは余裕がある生き物だ」と。たぶんそうなのでしょう。他の生き物というのは、明日生きられるかどうか、いや今日の食料さえままならない、そういう中で生きています。そんな弱肉強食の自然の中では自分が生きていくことだけで精一杯で、他の者のことなど構ってはいられないでしょう。それが彼らの中では普通であり常識なのです。
しかし人間というのは他の者に目を向ける余裕があります。わたくしはやぎですから書きますが、人間以外の生き物にとっては人というのは神様にもなりえる立場であり位置にいます。優しく手をさしのべることもできれば、彼らの生命を脅かすこともできうるわけです。そういう存在であるということを人間自身がもう少し考え自覚しなければ、この星に共存する仲間の生命を奪ってしまうことになりかねません。人というのは、それができる唯一の種族なのです。そのことが人がこの世界に、この星に生を授けられた使命であり存在理由なのかもしれません。