澄み渡る青空。
10月8日。昨日まではまだ近くを通りすぎた台風の余波で風が強かったけど、今日はすっきり快晴27℃。ちょっと暑いくらいの陽気。
家を出るまでバタバタしてたので新横浜に着くのはギリギリかなぁー、と思ってたけど、ちょうど家から1時間で着いたので30分ほど余裕ができた。その間に新幹線で食べる弁当の品定め。海鮮ちらしと横浜といえば「シウマイ」なのでミニサイズのを購入。
2年ぶりの新横のホームに上がるやいなや新幹線がスベりこんできた。席を探して、朝ゴハンを食べなかったので、買った弁当を座るなり食べようとするが、窓側席のワタクシの3列シートの真ん中をはさんだ通路側の先客の女のコ、の広げた簡易テーブルの上に乗っかってるモノを見るとおにぎり2ヶのみなので、一瞬躊躇する。「でもまぁダイエットしてるのカモしれないし、、、」などと自分を納得させ弁当のフタを開ける。ビールを飲もうかどうしようかと思うが、ワゴンがなかなか来ないのと、夜飲めなくなるなと思うのでやめとく。ちなみに通路側の女のコはおにぎりとビール。「シウマイ食べる?」そんな気分だ。というかマンガに夢中のようで。
食べてると流れる景色の中に、いつも見てる山があった。小田原付近。あーこの山だったんだぁー!と思う。
食べ終わってから稲垣足穂の『一千一秒物語』に収録されてる『星を売る店』を読む。ほんの20ページ程の短編なのでサクっと読める。この話の舞台は神戸なので、山本通り、新開地、中山手通り、生田など神戸の地名がところどころに出てきて、坂下、坂上など今のトアロードにあたるところも出てくる。持ってきた地図本とともに読み進んでく。
話の内容としては、作者が主人公なのかな?神戸の色とりどりの街の光の幻惑と、坂のアップダウンをモロともしない、まるでジェットコースターのように全速力で走る電車によって、神戸のアナザーワールドのようなところへ連れて行かれてしまう。夢か現実か。とにかくソコにある星を売ってる店を主人公は見つけた。この星というのは見た目はさながらコンペイ糖のようで、いろいろな色のがある。エジプト政府が専門で採取してるらしく、エジプト政府の許可なくして誰もが手には入れられない代物。正体は分からないがおもちゃの汽車に、1つ入れると勝手に動き出すなど様々な効果があるらしい。
なんでエジプトなんだろう?と思ったけど、最後を見るとたぶんピラミッドの上の星はあらかた取り尽くしたんだろうと。だから世界中の高いところで星の採取をするんだろうな、と。文明が進んで、大気汚染や街の灯りで近頃は星も見えにくくなって、、とかいう環境に対しての警告の意味もあるのかな、とか思ったけど、たぶんそんなコトは関係ないんだろうな。ただこういう話を書きたかったんだろう。そういう空気感を作者は神戸という街に感じてるんだろうな。