長〜いえぴろーぐ。その3
できれば父親の良いようにしてあげたいとは思う。口では父親も「このまま東京で暮らす」とは言うけど、本心では「九州で」というのもちょっとはある。ソレは向こうの兄弟もそうだ。できれば父親が近くにいたほうがいいと思ってる。だからといって付きっきりで面倒をお互い見れるワケではなく、歳も歳だし先がどうかというのも分かってる。そして九州に移り住むとしたらその分余計にまとまったお金が必要になる。ソレならこのまま東京で生活を続けたほうがその分のお金を別のコトに使えるし、こっちの生活のほうが長いのだから、住み慣れたトコロのほうが気楽だ。
実は彦山を離れる日の朝、桂子おばちゃんからそういう考えを聞いた。当初はおばちゃんも少々感傷的になり心配してたけど、おばちゃんは兄ちゃん(門司のおいちゃん。兄弟の長男)と話して「父親がそう考えてるなら」と父親の考えを尊重してそういう結論になったという。ワタクシが自分の考えを書き出したブレインマップで至った結論とも同じだったし、父親の考えも同じで、全員が一致した考えだった。ワタクシは今回の旅でおばちゃんの考えはどうか確認しよう、聞けたら聞いてみようと思ってたのだけど、話の流れでおばちゃんからそういう考えだというのが聞けたので、ワタクシが自分から切り出す必要もなく答え合わせができたのだった。
なのでとりあえずはこのまま東京で、という方向で当面は進むコトになる。だがいつでも舵は切れる。そのくらいの柔軟性は保ってのコトだ。そのときの状況によりけり。いつでも考えは変更可能だ。
父親は歳も歳だからまた九州に行けるかは分からないとは言うけど、頭や身体に問題なければまた行ける機会もあるだろうし。彦山のおばちゃんの家の近くにある温泉は宿泊もできるので(「しゃくなげ荘」という)、ソコに一度泊まってみたいと言ってたから、今度は10年とかじゃなくもうちょっと近いうちにでもソコに泊まるのを目的に行ってみようかな、とも考えてる。
今回の旅ではネットもなければ持ってった本もほとんど読まず、ヒマなときはお互いやるコトないから父親と他愛の無いコトを話したりしてたので、ソレも良かったと思ってる。普段は父親はヒマさえあればテレビばかり観てるし、ワタクシはワタクシでPCばかりイジってるので、たまにはTV&PCレスな生活というのもいいモノだと思った。
ワタクシも年を取ってから他愛の無い話をするのが好きになったし、できるようになった。父親とももちろんそうだけど、おいちゃんたちとも「もうあとどのくらいこうして話ができるかな」と思いながらワタクシは話してた。ほんとにどうでもいいコトでもいい。彦山のおいちゃんなんか方言がきつくてほぼ何言ってるか分からないけど(笑)、話の流れとか前後でなんとなく言ってるコトも分かってくる。でも結局話の内容とか意味はどうでもよくて、その人の発する声を聞いたり言葉を交わしたりしているそのコト自体が良いなとワタクシは思ってる。相手の存在とかその存在が発する熱とか、発してるモノが空気を伝わってきて、ソレを身体で受け取る。その空間が心地いいんだろう。
今年はばあちゃんのコトがあったからアレだけど、今後父親とも年1ぐらいで、どこか近場にでも出かけようかと考えてる。ネットやTVを断って、他愛の無いコトを話して。趣味がない父親がせっかくデジカメをイジりだしたので、ソレには素材が必要だ。撮った写真をイジって遊べばしばらくはもつだろう。そういうコトを、ちょっと意識的にやろうかと思ってる。
ああー、や〜〜っと書き終わった!(笑)。ま、当初の予定では10月いっぱいで書き終えられたらいいなとは思ってたので、ソレは予定通りおさまったからいいとして、結局前回の九州旅より長くなっちゃったなー。短くする予定だったんだけど。まぁ今回は自分的に書き残したいコトがあったからしょうがないな。もう長編は書けないと思ってたけど(笑)。まぁ今後こんなに長く書くコトはないだろうな。
〜完〜