信用できそうだと思われる人は、どこが「信用できそう」か。
安藤氏の新国立競技場についての会見をTVで観て、お金がどうのこうのよりなんか別のコトに感心しちゃったんだよな。
まず会見場に安藤氏が現れて。まだこの時点では場内が緊張してる感じがあった。いわゆる会見場の空気というか、記者たちがカタいなという。で、その空気を察知したのかどうかは分からないけど、安藤氏のほうから「なんでも聞いてくださいよ」という感じで第一声を発し、「ま、ま、そうカタくならずに、足くずして、、」という感じで場をほぐすんだよな。関西弁てのもあるけど。するとソレまでのカタかった記者たちを取り巻く空気というか、変性意識てのか、場が和やかになった。安藤氏が二言三言話しただけで、もう安藤氏の、言い方は悪いけど「場の掌握」というか、安藤氏のペースになっちゃったと。軽い催眠状態みたいなね、場を作り出しちゃった。おそらく若いであろう記者たちの声を聞いてると、「何でも聞いて」に対しての質問もトゲトゲしくもなく、なんとなく和やかな、緊張がほぐれてるという感じが聞いてて伝わってくる。
そして聞いてる人に分かりやすいようにボードなんか出してきて、ボードに意識を集中させたりして。「さすがだなー」とか思っちゃったよ。いや別に皮肉でも何でもなくてさ。やっぱ世界の人だから、そういう技術じゃないにしてもナチュラルにしても、長けてるてコトだと思うんだよ。だから名が轟くワケでさ。
で、なんだか安藤氏の言ってるコトは信用できる、てなるじゃない。キャラクターも込みでね。コレはなんなんだろうな?と考えたんだけど、ようは「壁をつくらない」てコトなんだと思うんだよね。
おそらく安藤氏は「自分に対するまわりの目」というのを意識してるんだと思うんだよ。「安藤さんは建築業界でえらい人」とかさ。いつも自分が一番上に見られる。ソレが安藤氏の本意じゃないにしても。ソコで安藤氏と相手との距離というか壁ができるじゃない。その壁は上の人、ココでなら安藤氏がとっぱらってあげる。下の人はとっぱらえないからね。で「まま、ラクにして」安藤氏から声をかけると、相手もほぐれる。そういう立場にいつもいるんだろうなーと思ったな。
で「何でも聞いて」と。ホントに会見ではワタクシが見た印象では分かりやすかったし、安藤氏も自分の知ってるコトはちゃんとオープンに話してると思ったし、知らないコトは分からないとちゃんと言ってる。この「知ってるコトはオープンに話すけど、知らないコトはちゃんと分からないと応える」てのが、言ってるコトが信用できるな、につながってくる。
で、実際ホントに分からないんだろうね。ザハ氏のプランを見て、物価や消費税の上昇分もコストをちゃんと計算して抑えれば予算におさまるだろうという算段だったようだし、ソコまでが自分の仕事の範囲だったらしいから、その先の2500億とかいう数字に対しては「なんでそんなにかかるのー??」とうちら庶民と同じ思いみたいだしね。すると安藤氏の仕事の範囲から先の、2500億という数字を出した、その段階での責任者に話聞かないとだよな。でも責任者がいないんだってさ。どういうコトなんだろなー。森も結局、祭り上げられて利用されてるトコロもあるだろし、実際の中味についてはノータッチなんだと思うよ。だから「何となく」としか言えない。森にぶら下がってる利権(人)がいっぱいいて、森も自分の面子があるから引くに引けないだろしね。