手づくり、ローカル、ブランド化。
今も手作業で畳を作ってる、江戸時代からつづく畳屋さんというのをTVで取り上げてた。「機械で作った方が速いんだろうけど、、」と口では言いながらも、手作りのこだわりがあるようだった。
たしかに危機感は感じてるんだろうな、とは思う。機械で大量生産すれば、全体的なコストも下がって安く販売できるだろうから、こういう手作りの畳は価格競争ではかなわない。そもそも畳自体の需要が無い、とも言える。
でもだから「じゃぁウチも機械を導入して、、」といっても、より多く生産してるトコとか、原料のイグサも安い海外から調達してとか、人件費が安い国で作られてるとか、価格競争の土俵に立ったら、個人店は勝てないだろう。同じ手法をとってもダメなワケだ。
細々とでも需要があって、自分たちの生活が回ってるのなら、ソレに越したコトはないというか、ソレでも立派な経営だとワタクシは思うのだけど(そういう経営のやり方はあるワケだし)、危機感も感じてるというのなら、何か手を打つ必要はあるワケだ。
だったら逆に「手作りのこだわり」をより深く掘り下げて強みにする方向で考える。たとえば原料のイグサをより上質なモノにしたり、現代の住宅事情とか時代性なんかも考えて、より「かゆいところに手が届く」ような製品にするとか。コレが「ブランド化」。
「MADE IN JAPAN」というのも、品質の良さ、仕事の丁寧さなども世界に対しての日本の強み(イメージも含めて)といえるだろうから、食の分野が注目されがちだけど、ライフスタイルとしての畳をもっとプッシュする方法もあると思う。
外国の住宅事情にマッチした畳とか、外国の製品を畳に置き換えてみるとか、畳を作る技術を生かしたモノとか、いろいろ考えられるはずだ。こういうのはもしかしたら、畳をつくって何十年というベテラン職人さんよりも、他のジャンルのプロの視点の方が斬新なアイデアが浮かぶのカモしれない。コレが「『外』から視る」。
別に畳に限らない。そうなると作る場所というのはドコだってかまわない、というコトになる。材料さえ調達できれば田舎でも地方でもドコでもいい。むしろ田舎とか地方の方が個性的で、ソレをそのままブランドにしやすいといえる。自分の村のあるいは町の特産品を製品にする。他のトコロよりも品質が良いし、鮮度が良いし、調達コストもかからない。自分たちで作った製品に自信がある。ソレならあとはその製品の魅力の伝え方。コレが大事になってくる。
世の中にたくさんある製品の中で埋もれちゃうから、どうやって数ある製品の中から目立てるか。そういえば元宮崎県知事なんか「セールスマン」と揶揄されてたけど、バツグンだった。あの人はたぶんそのへんの嗅覚はある。もともとお笑いの人だったから、しゃべりもうまいし人をひきつける。あの分野はある意味「空き家」だったワケだ。そういう意味ではあの人は「鉱脈を掘り当てた」といえる。他にいないから、そういう人はTVにもひっぱりだこだ。今で言うとご当地の「ゆるキャラ」なんかもそういうくくりに入るんだろうか。コレからの時代、そういう人もさらに重要になってくるだろうな。
ようは「発信する人」だ。プロレスの世界もそうだと書いたけど、群雄割拠弱肉強食の世界で目立とうとすると、自分から発信しなけりゃ埋もれるばかりだ。「リングを観てくれれば何も言わなくても伝わるはず」と言ってる時点では、もともと興味のある人にしか伝わらない。他の団体のファンとかあまり興味がない人を振り向かせるにはどうすればいいか。
いっそプロレスみたいにキャラ化してもいいのカモしれない。47都道府県をさ。オレの県はこういうキャラだ!と。チャラいけどかっこいいとか感情をあまり表に出さないクールキャラとか奇怪な動きをするとか空中戦が得意とかいやサブミッションが得意とか、、。