パワースポットとしてのお店。その1
ども、やぎのぢぇーむすです。本屋のことを書こうとかたことが申してましたが、「コレは本のコトだからぢぇーむすくんに書いてもらった方がいいか」ということで、代わりにわたくしが書かせていただきます。まぁ物は「本」のことに限らないんですけども。
個人経営の本屋さんがどんどん閉店しています。その原因としていくつか考えられると思います。
1 活字(本)離れ。
2 ○mazon等での書籍のネット通販での購入の増加。
3 大型書店での書籍の購入の増加。
4 ○ックオフ等での古本の購入の増加。
1はパイの縮小、2〜4は個人経営の書店以外に書籍の購入者が流れてるということですが、今回は2と3についての対抗策を考えたいと思います。
2のネット通販による書籍の購入。
これはあいにくわたくしは利用したことは無いのですが、○mazonで書籍を注文すると、翌日には配送されるそうで、これなら自宅の部屋でいすに座りながら一歩も外に出ることなく注文した書籍を受け取る、ということも可能です。ネット通販利用のメリットとしては、迅速な対応と利便性、この二点に強みがあります。
3の大型書店での書籍の購入。
現在、駅や駅周辺などでショッピングモールが作られる傾向が強くあります。そのショッピングモールの中に、たいてい大型チェーンの書店が一件は入っています。ショッピングモールにあるわけですから、目的が無くても買い物のついでにぶらりと書店に立ち寄ることができます。ショッピングモールの利用者が増え、人の動線が変わったりすることで、もともとその駅の近くにあった個人経営の書店にはお客さんがこなくなる、減る、というような影響が出て、いずれは閉店にまで追い込まれる、そんなケースもあるようです。
個人経営の書店とショッピングモールの大型チェーンの書店では品揃えのイメージがちがってきます。大型チェーンの書店の方が「あそこに行けば必ずあるだろう」というイメージです。それが大型チェーンの書店のメリットです。
そして個人経営の書店とは、お客さんの入店数の差もかなりあるでしょう。大型チェーンの書店の方がお客さんが多ければ、それだけ書籍の売り上げも上がることになります。売り上げ成績の良い書店に、新刊配本の冊数の割り当てが多くなるのは当然といえば当然です。個人経営の書店というのは個人でやってますから、立地的にも大型チェーンの書店より不利ですし、お店の坪数にも限界があるわけです。となると本を置く棚の数にも限りが出ます。大型チェーンの書店にはあっても、個人経営の書店には置いてない本も出てきます。
では個人経営の書店が、ネット通販や大型店に負けない、抜きん出るような強みを持つにはどうしたらいいでしょう?
それは「人」と「場」です。これでしか太刀打ちできないとわたくしは考えます。
扱ってる商品は同じです。これはネット通販であろうが大型店であろうが、扱ってる本そのものに手を加えることはできません。飲食店のように商品に手を加えて差別化することはできません。スピーディーさ、利便性に関してはネット通販にはかないません。ということはこの点での勝負はできません。そして大型書店での品揃え。品揃えの多さというのは一長一短があります。たしかにお店が広く品揃え豊富というのは一見なんでもありそうなイメージがありますが、買う本が決まってるお客さんにとっては、たくさんの本の中から目的の本を探し出すには至難の業です。そこで店員のサポートが必要になってくるのですが、そのサポートのやり方に個人経営の書店の活路が見出せると思うのです。
ここからは、よりわたくしの極私的な考えになるのですが、これは本屋さんに限らないことですが、お店で商品を買ってくれたお客さんには、お店を出て行かれる際、気分良く帰っていただきたい、とそう思うのです。何もお客さんはわざわざ気分を害しにお店に来るわけじゃありません。普通は買い物なら、自分の買いたい物が買えればそれでいい、目的達成ということで十分です。現実的にネット通販というのはそういう利用のされ方だと思います。目的の物が買えればそれで十分。それ以上望むことはない。そこまでならネット通販でもできるわけです。ただコレはボタンを押せばジュースが出てくる自動販売機と同じで、接客というには不十分です。
実際に存在していて、店員がいるお店だからこそ、せっかくお店にお客さんが足を運んでくださったのだから、できればお客さんに気分良く帰ってもらいたい。「あの店行ったらなんか元気になるよな」。そう思ってもらえれば、一つの実在する場としてのお店の存在意義がある、とそう思うのです。場+人+商品、なのです。
お店を出て行かれる時に気分が良ければ「また来たいな」と思っていただけるかもしれません。たとえば他の書店で「あ、もうこの本出たんだ」と気になってた本を手に取ったとしても、「せっかくだからあの本屋で買うか。あそこの方が気分いいしな」と考えてくれるかもしれません。もちろんなんとなくこの店の方がいいと思って来店してくれる人もいると思います。そういう人を一人一人増やすことが、個人経営の書店の存続につながると思うのです。
では「気分良く」なってもらうにはどうすればいいでしょうか?
その2へつづく。