榊いずみ『一瞬のまばたきみたいに消えてしまう僕らはきらめき』レコ発ツアー@渋谷O−Crest 2011.7.18 その3。
O−CrestでのワンマンライブはBANDスタイルなんだけど、いずみさんは妊婦さん&風邪っぴきで、いずみさんいわく「立ちくらみがする」というコトもあり、いずみさんだけ座りながらのギター&歌うという形。
1発目はプラズマ。のっけからテンションアゲアゲのノリノリ。でもいっつもなんだけど、以前にも書いたよに「この曲何だっけ、、?」と(笑)。頭では分かってないんだけど、カラダは分かってるみたいな。カラダは勝手にノってるから覚えてるんだよね。まるで名前がなかなか出てこないじーちゃんばーちゃんのような。で、歌も半ばに差し掛かった頃ようやく「あ、プラズマだぷらずま!!」。ま、だんだんその思い出すスパンは短くはなってんだけどね(笑)。
しかしライブていいね!てもう結論めいたコト書くんだけどさ(笑)。やっぱあの非日常的な大音量を全身に浴びるてのは己も解放されるんだよな。耳だけじゃなくカラダ全身で音を受け止める感じ、音に包まれる感じ。音の解放によって普段抑えてたであろう(無意識的にも)感情とかその他もろもろもつられて解放される。どっかに持ってかれる、連れ去られるフロウな感覚があるよ。コレはライブが久しぶりだからこその再確認なのカモしれない。日常的に耳にしてたらたぶん気づかないんだ。やっぱり音て空気を震わせて耳に届く・カラダに伝わるワケだから、自分も揺り動かされるのカモね。たまには人間、シャッフルされた方がいいのカモしんない。
あとさ、コレもしょっぱなに感じたコトなんだけど、なんかBANDの音といずみさんが歌い出した第一声から、何かぱぁーっっと拡散・放射してくような感じがあったな。たぶんコレはいずみさんの幸せパワーですよ。
なんて言うかなぁー、うまく説明できないんだけど、ひょっとしたら演者の中でも閉鎖的で縮こまったパワーの人もいるカモしれないし。眉間にしわ寄せた、濃〜い感じのとかさ、そういうBANDもあるカモわからんし、、。ピリっとした緊張感漂う、とかそういうのを持ち味にしたBANDとかはあるでしょ?別にソレが悪いとかなんとかじゃなくてね。でもこの日の4人が放出してるモノてのは、なんかこのO−Crestていうハコの大きさがまるで関係ないような、そんな拡散・放射のしかたで。縦に一筋に貫く感じでもないんだよ。180度扇型にぱぁーっとね。あんまり表現は良くないカモしれないけど「あ、コレこそ放射能に人間が対抗できるモノだな」と一瞬思ったな。冗談じゃなく。コレで浄化されるてね。このしょっぱなに感じた「陽」のパワーはライブの最後まで感じられたな。直感だから言葉にするのはムズかしいね。文字通り「ダイレクトな感覚」だから。終演後も、あの時感じたのは勘違いじゃなかったて思った。
ライブ前からいずみさんのブログでアルバムの曲名は発表されてて、この日は当然そのニューアルバムの曲を全曲披露したんだけど、昔ながらの歌もやってくれて、『深夜急行』とか『アマリリス』、『マラカス』『失格』『LDK』、『アオの空』もやったっけ?『深夜急行』聴けるとは思わなかったなぁー。あとアンコールでやった『こぼれおちるもの』!コレこそライブで聴けるとは!だよ〜。『マラカス』は2曲目で、流れ的にコレだなていうハマリ具合だし、『失格』は「橘いずみ」を期待して来てるお客さんもいるだろうし、『アマリリス』はやっぱ「星」ていうかねー。アルバムのタイトルが『一瞬のまばたきみたいに消えてしまう僕らはきらめき』てぐらいだから、流れ星を想起させて、星とか夜空関係の歌はハズせないっしょーとは思ってたけどね。いずみさんはそういう曲もたくさんあるモンね。ジャンル的にいくつか分けるとすると、「ジャンル:星・夜空関係」ていう。でも『SHOOTING STAR』とか『銀河』とかいかにもなのはこの日はやらなかったな。他の大阪とか松阪でやるのカモしんない。アコースティック対応曲でね。
今回のアルバムの曲も半分ぐらいはアコースティックにアレンジしやすいカモしんない。昔に比べたらずいぶんアコースティックライブ率が高くなってると思うんだよな。だもんだから、今回のライブでも途中でドラムとベースが抜けて、ワタルくんと2人のアコースティックスタイルにもなったし。
アルバム収録曲の中では、ライブだからノリ的に『目の前のドアを開け』『七色のクレヨン』が良かったかな。まずは第一印象だけど。『目の前のドアを開け』は「尾崎だ」と思った(笑)。いや、コレはいずみさんだから尾崎なんじゃなくて、たとえ誰が歌ったとしても尾崎。曲調が尾崎。『七色のクレヨン』は前半はなんかインディーズみたいな感じ(笑)。インディーズBANDによくありがちな、、と。でも間奏でブレイクという感じで変拍子になって、後半はやさぐれる感じで(笑)。聴いてたらなんか中村雅俊が出てきた(笑)。昭和の青春ドラマみたいな。まぁ聴いてみたら分かると思うんだけど「オトコマエ」なんだよ。でもこの曲は音数が少ないトコロでグルーヴを作り出さないとという感じなので、ボーカル力が試されるというか重要というか。だからいずみさんじゃないと歌えない、てのはあるな。初めてだと細部は分かんないから、全体の雰囲気とか伝わってきた感じでしか感想としてはないけど。
以前「いずみさんの3拍子の曲は絶品!」とワタクシがココに書いたからかどうか知らないけど、この日は3拍子の曲が続いたような気がする(笑)。『LDK』『バースデイキャンドル』、新曲でもあったかな。3拍子てノスタルジーというか懐かしさが感じられる。だからそういうのを盛り込みたい、表現したい場合は非常に適してると思うんだな。
一番盛り上がった『Swimmer』とアンコール最後の『まんまる』はようやくライブに馴染んできたようだね。「馴染んできた」ていう言葉が適切かどうか分からないけど、今回はじめて発表した曲はまだ「よそさん」て感じなんだよな。クルマで言うと「ならし運転」を始めたばかりで、まだ歯車がとがってたりしてひっかかりがあってスムーズに回ってない感じ。
ただ『まんまる』『Swimmer』はもう何回もライブではやってるから、「ならし運転」も終えて、歯車の角も取れてスムーズに噛みあってよく回るみたいな。そういう馴染み方はあるよね。BAND4人の演奏がスウィングしてるんだよ。ソレが伝わってくる。
だからソレで充分だったのもあって『Swimmer』のコール&レスポンスは、ちょっとあえて必要なかったカモしんない。なくてもワタクシにとっては充分ノリが良かったから、正直なトコロちょっと余計だなと聴きながら思ってたけど、まぁああいうのもどっかに盛り込まないといけないし、ソレが『Swimmer』に、てのも分からないでもないのでしょうがない部分はあるかな。そういう納得のしかた。
今回初の曲も『まんまる』『swimmer』みたいに馴染んでくるんだろうね。まぁ、アルバムの感想はまた別に書く予定。あとはライブ後のサイン&握手会のコトを書くコトにしよう。