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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観た。〜出会いと別れの繰り返し、の巻〜

*ネタバレを含む内容になりますので、映画の内容を知りたくない方は読まない方がいいと思われます。あしからず。

TV版放送から13年?経って改めてヱヴァを観た人は、案外ゲンドウ目線になってる自分に気づいた人もいるんじゃないのかなー。アレ、ゲンドウの気持ちもわかるなー、みたいな。
でもアレよね、ゲンドウて一途よね良く言えば。一途過ぎて「奥さんを生きかえらせるコトができるのなら世界がどうなったって構わない!」ていう狂気の人。「愛」と「狂気」の力のベクトルていっしょ、ていうか「狂気」の中に「愛」も含まれるていうか。ちょっと使い方を間違えると「狂気」になる。「狂気」はエヴァ的に言えば「暴走」て言い換えてもいいのカモしれないけど。ただ奥さんを取り戻すためだけに実の息子でさえ利用する、てのは正気の沙汰ではない。

でも、もし自分がゲンドウだったらどうするだろう?
例えば同じ志を抱き共に歩んでいたパートナーが死んでしまったとする。その死が自然に、またはパートナー自身が最終的にでも望んだモノであったならまだあきらめもつくカモしれないが、もしそうではないとしたら。志半ばで倒れる。ソレも誰かの手により。しかしある試練を経れば生き返らせるコトができるという。あなたは失ったパートナーを生き返らそうとするだろうか?もしその試練が「世界と引き換え」というコトなら、世界がどうなっても構わないだろうか?実の息子でさえ差し出しても生き返らせたいと思うだろうか?
コレはムズかしい問題だ。ソレとも何の迷いも無くゲンドウのように実行に移すだろうか?
シンジは生きるコトを選択した。生きるコトは痛みを伴う。エヴァがアレだけ観てる側が「痛い」のも「生きるコトは痛いというコトなんだよ」と伝えたいのカモしれない。
生きるのはいいコトばかりじゃない。時には人に裏切られたり、「友達でいよう〜」「翼がほしい〜」なんていう思いも利用される。人は弱い。ソレは弱さでもあるけど強さにもなる。
出会うコトで幸せや喜びも分かち合えるけど、命あるモノ必ず別れが訪れる。その時の痛み。この痛みは計り知れない。でも時間がいつか傷を少しづつ癒してくれる。生きてるからこその痛みであり、悲しみであり、喜びであり、生きているからこそ、人は様々な事柄に意味を持たせてくコトができる。命あるモノ生もあれば死もある。残されたモノは全てを引き受けて生きていく。シンジはゲンドウと違い、そういう世界で生きるコトを選んだ。
思いっきり笑い、怒り、泣き、悲しみ、傷つきなさい。
「笑えばいいと思う」「そっか、わたし笑えるんだ」
生きてるからこそ、ソレができる。
人に翼はないけど、心の中に翼を持つコトは可能だ。
そう、作品が言ってるような気がするんだなぁ。「ヱヴァ」てそういう話なんじゃないかなぁ。「人生はワンツーパンチ、汗かきベソかき歩こうよ〜」てマリも歌ってるコトだし。マリてエヴァ内のコトは全て分かってる、「お見通し」キャラなんだろうね。
で、最終的にシンジにはゲンドウのそばに居てあげてほしいな。ああいう人はほっといちゃいかんのだよ。ほっとくと孤独だから。そばに居るだけでいい。何もしなくていい。嫌われていようが嫌いだろうが、腐っても親子なんだから。

初号機の暴走もシンジを守るためなのカナ?でもダミーシステムで凶暴化(?)した初号機て、まるでシンジに見せつけるように感じたけど。「オマエがやらなきゃ、こうなるんだぞ!」てエントリープラグを握りつぶしたように見えた。
この劇中のアスカはいいなと思う。愛しいなぁと、この歳になって「大人からの目線」で見るとそう思う。たぶん同年代ならハラ立ってしょうがないんだろうなーと思うけど(笑)
TV版だとシンジとの仲てもっと悪いんでしょ?ソレがユニゾンのダンスを練習してるうちに絆を深めてくとか。実際のTVは見たコトないけど、チラチラと情報は知ってる(笑)。なんかこのへんのクダリは『トップをねらえ!』とか監督ぽいよねぇ〜て気がするけど、そのへんのエピソードがバッサリ切られてる。だからそんなに仲が悪くは描かれてない感じ。ソコまで掘り下げてる時間的余裕が無いからだろうけど。
でも毎度「あんたバカ〜?」はあるし。まぁコレはアスカのあいさつだよね。結局自分を高みに置くか(=アスカ)低くするか(=シンジ)て違いだけで根っこは同じだしね。
意地を張るコトで何とか自分の中でバランスをとってる。傷つけられるのが怖いから素直になれない。でもホントはその「ジャングルの森」をかいくぐって誰かに自分を探し出して欲しい。受けとめて欲しいと願ってる。ソレを悟られたくないから過剰に意地を張る。バラのとげ。
プライドの高い人というのは、じゃあまわりの人が自分と同等、もしくは自分より能力が高い人ばかりになったとしても、自分と同等程度ならたぶん人を見下す態度は変わらず取るんだろうけど、自分より高い人ばかりになったらモロイ。いとも簡単にプライドは打ち砕かれる。だから彼女にとってまわりが「自分より下」とまわりの人を見下すのは自分の人格を守るために必要。
ミサトさんはそんなアスカの性格を理解してるから彼女を受け容れられるし、シンジも時には表面的な感情に流されながらも彼女を理解し受けとめようとしている。シンジは自らすすんで自分を低いトコロに置いてるから、アスカからしたら張り合いがない。物足りない。でもシンジとアスカ、コレも「合わせ鏡」で、お互いの中に同じモノを感じ取ってる。表出してるモノはまるで違っても。
そんな結びつきができつつある中での、使徒に取りつかれてしまった参号機に乗りこんで脱出できずにいるアスカの、初号機によるエントリープラグ握り潰し。

「いつまでも〜、絶える〜ことなく〜、友達でいよう〜」

この昔ながらの歌が唐突に流れてきた時は正直笑った。まったく笑える場面では無いのだけど、たぶん全員笑ったんじゃないかと思う。あまりに唐突で。監督も笑いは承知の上だと思う。むしろソレすら「狙い」なのカモしれない。いや、この歌が唐突に流れて笑わないワケはないよ、と。今日の日はさようなら〜だもん。とりあえずワタシいなくなるから〜、また後で出てくるから〜みたいな、アカラサマな茶番。なんか劇とか芝居じみた感じ。ココで役者ハケる、みたいな台本が想像できる(笑)。でもエヴァてそういう面もあるしね。役者が演じてる、みたいな。
普通にエヴァ的なクラシックだとか、悲劇的な音楽とかありがちなやつとかもソレはソレなりで演出効果としては有効なのカモしれない。でもやっぱりこの歌以外は考えられない。他に想像もできないんだよなー。監督の意図はよく分からないけど、この選曲は監督の直感なのカモしれない。「コレしかない!」と。もしかしたら後で出てくる『翼をください』のフリなのカモしれないけど。(ちなみに『翼をください』が流れてきた時は、なんか昔見たファミコンソフト『MOTHER』のCMを思い出したな。)素のアスカと素のシンジの想いを現した、あまりにこの場面に適してた、「想いのキャッチボール」としての歌詞だったからこの歌を選んだのカモしれない。
しかし、シンジが拒否しダミーシステムに切り替えられた、とはいえアスカが乗ってた参号機を破壊したのは、手をかけたのは初号機なのだ、という事実。
アスカは次の「Q」の予告編で復活してたけど、彼らの仲は大丈夫なのだろうか?(たぶんコトの成り行きは説明してるとは思うけど)。でもアスカはプライドも砕かれただろうし、この先どんどん壊れてくんだろうなぁー。イヤだなー。『破』のアスカが一番彼女らしい、てコトなのかな。

あー、気づいたんだけどカヲルくんが乗ってるのは4号機か?5号機までは、ま、5号機は仮設だけど「5号機」て呼称してるでしょ。でもたぶん6号機と思われる「Mark.06」(マークシックス)は、形式番号らしき呼称じゃない?というコトは「号機」という単体ではない、てコトだと思うんだよね。というコトはMark.06=量産機、というコトかね。「6号機」て言えばいいトコロをワザワザMark.06て言ってる。だからソレが複数あってもオカシクはない、と。そんな気がする。
『破』は前フリ、て書いたけど、「ダミーシステム」とか「ビーストモード」とか弐号機が「先行量産機」に変更されたのとか、量産機につながる伏線的なモノでしょう、たぶん。だから次作で、まず量産機は出るんだろうね。
で、初号機のダミーシステム発動時の凶悪な強さが量産機に受け継がれると。コレまたイヤだね〜。
まー『1Q84』ていう本も世間を賑わしてるけど、「Q」つながりというコトで、、てムリヤリ?(笑)でも案外カスってるんじゃないかとも。「エヴァ」と「ヱヴァ」はパラレルワールド的な関係にも思えるし。読んでないけど。監督「先越された〜!」とか思ってんのカナ?(笑)まぁ次が本領発揮スね。楽しみ。
今やってるTV版の再放送、見てみようかな〜。