橘いずみさん④〜トンネルを抜けたらソコはHEAVEN〜
さて、最終日。アルバム「TOUGH」以降新譜は発表してなく、ライブ活動は続けてたらしいが、ワタクシの知る由も無く彼女からしばらく遠ざかっていた。
彼女がまだ活動を続けてるコトを知ったのは、たしか2001年の10月だったカナ、、彼女の公式HPを見て。で、第二期橘いずみ(と勝手にワタクシが位置付けてる)第一弾目ミニアルバム「bellybutton」が発売される。コレの1曲目「HEAVEN」におおっ!と思った。自分のその時の現在進行形の気分とシンクロしてたのだ。自分探しという鬱屈したトンネルを抜けて、自分は今こんなハレヤカな気持ちだけど、橘いずみはどうなんだろ?自分といっしょだろうか、、という体勢で臨んだ(聴いた)この曲に「おんなじだぁぁーっ!」と思った。「確認」できたのだ。この時彼女がとなりに並んで走ってる気がした。遠くに感じて背中見つめてた彼女が横に並んでたのだ。ワタクシは「友達」でもなく、いっしょに戦火を潜り抜けてきた「戦友」、でも同じ戦場ではないので「同志」だと勝手ながら思い、親愛なる、という意味を込めてあえて「いずみちゃん」と「ちゃんづけ」で呼ぶコトに決めた。ただ今はワケアッテ呼んでいないが。
ソレからのいずみちゃん(ココでは呼ばさせてもらう)は第二弾、三弾と音源を発表しライブもこなし、芝居にも立ち精力的に活動されている。
ワタクシは彼女の歌は「風」だと思ってる。「空気」だと意識しないでしょ。あまりに普通にあるからありがたみも感じない。風だと刺激があるし、そよそよ吹く風は心地いいし、欲しい時あるよね。時に荒々しい。たしかにまだ昔ながらの感情のマグマはカラダを駆け巡ってるんだと思うけど、もうあーいう歌い方は似合わない。アレはあの時、20代のあの時にやるからウソじゃないんだ、と思う。自分をしっかり見つめて対峙してきたから、今こーして笑ってられるいずみちゃんがいるんダナ、と思う。人間トコトン自分と向き合って、確固とした何かを見つけたならソコでよーやっと、ムダなモノとかカラダにくっつけられる。ソレをやらないうちに自分にムダをくっつけてしまうとソレに犯されてしまうんだな、と思う。ソレをやっとけばくっつけたムダははずそうと思えばいつでもはずせる。だからバカができる。20代の多感な時期に彼女の歌に会えてホントによかったと思う。この人の歌を耳にしてない今の若者たちが可哀相ダナァ〜と思う。
今は随分オダヤカな歌い方してるよー、最近のいずみちゃん聴いてない人!たしかにマグマはふつふつと体内を流れてはいるだろけどね(笑)。今はとってもいい爆発のさせ方をしてると思う。
1人(1組)を取り上げてきたこのシリーズもトリを飾った「橘いずみ」をもって、一応おしまいです。取り上げてきたバンドやアーティストはワタクシの音楽世界の地平線を広げてもらい、ワタクシの人生に多大な影響を与えてくれた方々ばかりです。確実に彼ら彼女らはワタクシの骨となり支えてくれています。たとえ今後、表だった活動がワタクシの耳に届かなかったとしてもどこか一人でギターをポロンと弾いて、歌を口ずさんでいてくれてたらソレでワタクシはいいな、と思っています。