オランダの可愛らしいおじいちゃん。
ディック・ブルーナが天に召されたとニュースで知った。ディック・ブルーナといえばミッフィーの生みの親。でもワタクシはミッフィーに限らず彼のグラフィックデザイン全般が好きだった。なんつうか説明しようにもなかなか言葉に変換できないんだけども、「感じ」がワタクシにとても近い。コレは「センス的なモノ」としか言いようがない。彼の絵のテイスト。ソコがモノすごく自分に共鳴する。
彼は彼の育ったオランダのユトレヒトという街で、つい最近まで、たしか自転車に乗って、彼の好んで通ってたお店でコーヒーを飲んだりとか、普通に彼自身の生活を送ってた。彼は決して歴史上の人物でなく、存命する「ソコいらにいる、可愛らしいおじいちゃん」だったのだ。でも当たり前だけど、彼は有名人だ。ある意味ユトレヒトという街は「ディック・ブルーナタウン」と言っても過言ではないカモしれない。彼もそんな街で「ディック・ブルーナ」というキャラクターをふるまい、演じてたカモしれない。でも彼がまだ存命で、歴史上の人物ではないというのをいつかのテレビで知ったとき失礼ながら少々驚いてしまった。彼はユトレヒトという街に溶け込む、あくまで登場人物のなかのひとりだった。そして決して有名人然とはしてなかった。あんなような感じで、「オランダの可愛らしいおじいちゃん」のままで、いつまでもユトレヒトという街に溶け込んで暮らされてる、と思ってたのだけど、、残念だ。
彼のおかげで、ワタクシはオランダという国に興味を持ち、ユトレヒトという街を知るコトになった。ワタクシとオランダを近づけてくれた。ディックさんに限らず、ユトレヒトという街はワタクシにとってまるで夢のような街だ。いつかあの夢のような街で、偶然に彼の姿を見かけるコトができたらなと、うっすらなんとなくだけども想ってた。でももう彼を見かけるコトはできなくなった。
ディックさんは、まるで彼自身が彼の生み出したキャラクターのようだ。彼を本の写真かなにかで初めて見たとき「こんな可愛らしいおじいさんいるのか!」と思ったモノだ。また彼だからこそミッフィーや他のキャラクターが生まれ、ああいうテイストの絵なんだなと、ワタクシはそう思ってる。
彼の作品は、ワタクシに何かしらの影響を与えているのは間違いありません。ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。