鳩山総理辞意表明について。その1
今朝、鳩山総理が辞意を表明した。理由は普天間の基地移設の件とカネの件について。カネの件の関係で鳩山総理は小沢幹事長に辞任を促し、小沢幹事長も幹事長職を辞任する意向。
という報道があった。今日1日TVはこの話題でモチキリだろう。ワタクシとしては一言で言えば「もったいないな」と。
まぁ選挙のために民主党は最後の切り札を切った、というトコロだな。自民党からしてみれば最もして欲しくなかったコトだろう(笑)。鳩山総理と小沢幹事長が退かない方が選挙も戦いやすいのだから、叩きながらも本心は「辞めないでくれ〜!」と念じてたにちがいない。でも民主党は麻生内閣を見てるのであって、辞めないとああなるのである、というコトが分かってるからこその今回の表明、だと思う。
世間一般的に総理の印象は、各大臣が自分の言いたいコトを言い、ついでに総理自身も迷走しリーダーシップを発揮せず、何でもあいまいにして煙に巻き、とにかく結論は先送りするというモノだと思うのだけど、ワタクシは意外とその宇宙人キャラを買ってるトコロはあったのだった。
たしかに彼が総理に選出され任命された時点で「一国の長としては弱いな」という思いはあったし、ソレは最後まで「弱かった」という印象のままである。でも彼に旧来の自民党の引き続きみたいな強さを求めるより、彼の宇宙人的な友愛精神キャラも意外といいのカモしんない、とちょっと幻惑にかかったような気もしないでもないけど(笑)、ソレはソレで旧来のイメージから脱却した総理大臣という感じでそんなに悪くはなかった。ソコに期待する部分もあったのは確かだ。極端に言えば「愛すべきキャラ」とも言える。服もどんなセンスしてんだ??というような凡人には理解できないセンスをしており、というか他人(おそらく奥さん)の言うまま着せられてる→「我」が無いな、という、やっぱり最後の最後までおぼっちゃま的なトコロは拭えなかったのだけれど、ソレが良くも悪くも、というトコロである。
政権交代直後に沖縄の基地問題に取り掛かった時に、ワタクシは「なんでまだ政権交代したばっかなのに、こんな難しい問題に手を出すのだろう、、」と正直思った。コレは難しい問題なんだから、まずは景気回復に向けての短期的な処置を確実にやって、そういうのがある程度効果がでてきてから手をつければいいのに、と。沖縄に限らず政権交代直後からアレもコレもといろんな問題に手を付けすぎてしまってる、という感はあった。でも手を付けてしまったんだからしょうがない。やるしかないだろと。
でもなんで「5月末」て自分の首を絞めるようなコト(実際にそうなったワケだけど)を言っちゃったのかね?口がスベってのかね?沖縄の基地問題てのはそもそもマニフェストの「県外」ていうのは、ソコまで持ってければいいいなという最終目的でしょ?誰だって長期戦だな、長い時間かかるだろうな、という認識だったにちがいない。たぶん地元の人もすぐに解決するコトではないと思ってたはず。早く解決してもらうに越したコトはないけど、じっくり腰をすえて取り組んで欲しいと。
でも良いように受け取れば、「5月末」と言ったコトで、少なくともその間、沖縄は基地の県内移設反対などのアピールはできたワケだよね。その映像がTVで流されて。ソレをアメリカが見ないはずがないワケだ。で、アメリカは基地移設に対して「地元の了承を得るコト」を条件として挙げてたワケだから、地元が反対してるのを見ればアメリカもコレは考えざるを得ない。そういう状況には追い込まれる。だからワタクシは総理のコトを「この人、案外したたかカモ」と思ったモンだ。だって少し結論を先送りにするコトで、地元の反対は必ず挙がるだろうし、ソレをアメリカに示すコトによって、少なくとも現状よりは良くなる、悪くはならない、と踏んだと思うんだよね。ソレが「県外」への第一歩につながると。
アメリカは「地元の了承」を言ってるワケだから。まずドコに移設の話をしても了承はしないよと。「ほらぁ〜どうですか?ココもダメと言ってますよぉ、あそこもダメだと言ってますよぉ〜」とアピールできる。そうすればアメリカも「グアム」とか考えざるを得ないだろうと。だから総理の優柔不断な宇宙人キャラはココではうまくハマってたワケだね。ルーピーとか言われてたけど、ひょっとしたら自らルーピーを演じてたフシもあるカモしれない。ま、ソコまで行けば最良で、そうすれば社民党も連立離脱しないで済んだだろうけと。
社民党と連立を組んだ時点で、ある種「賭け」だったと思うんだよコレは。総理からすれば時間が解決してくれる的なコトだったのカモしれない。ただ何度も書くけど総理自身が「5月末」て言っちゃったから。もっともーっと長い目で見てあげれば良かったのにね。期限を設けなければ「コレが第一歩」と捉えるコトもできただろうに。地元は反対してるんだから、ソレを盾にすれば、コレからのアメリカとの交渉もある程度有利に進めるコトも可能ではあるワケでね。今まで耳も貸さなかったくらいでしょ、アメリカは。ソレを今回半年近くいろいろあーでもないこーでもないをやったからアメリカも検討せざるをえなくなった、というコトだ。ワタクシはその功績は素直に称えたいと思う。
つづく