Ｋ−１ＭＡＸをＴＶで観た感想。

ちょっと日にちは経ったけど、ＭＡＸの感想をば。
まずさんざんＴＶはＫＩＤ選手で煽ってたけど、正直「神の子」も「人の子」か、といったトコロで、ＫＩＤ選手は総合で立て直した方がいいように思う。やっぱりいくら「神の子」のＫＩＤ選手でも長いブランクがあれば、そう簡単にはいかないというコトだ。
ＫＩＤ選手は前回の敗戦をすぐ取り戻したいからというのもあってのＭＡＸ参戦のようだけど、総合とＫ−１とジャンルが違っても、立て続けに２連敗というのはやっぱりイメージが悪い。「ＫＩＤ選手Ｋー１ＭＡＸ再び参戦」という「チャレンジするコトに意義あり」的な川尻選手とは違って、ＫＩＤ選手はあの魔裟斗選手と互角にやりあったという記憶の方が強烈に残ってるワケだから、あの負け方はことさらイメージが悪い。誰もＫＩＤ選手にたいして川尻選手的な見方はせず、ソレよりさらに上の期待をしてしまってるのだから。フィニッシュ前のＫＩＤ選手は頭の位置が動いてないんだよ。観ながら「もっと動け」と思ったけど、そりゃ狙われるよと。したらもうキレイに入った。主催者側も次使いづらいんじゃないか、と思われる。
こういうのは「そんな敗戦なんて関係無いから早く次やらせろ！」と例え選手が思ってたとしても（試合勘を取り戻したいからとかの理由で）、主催側の考えと噛み合わない。主催側はむしろブランクを慎重に考慮して、選手のイメージを極力損なわないように（視聴率を睨みつつ）「じょじょに行きましょう」、という考えなんじゃないかと思う。「商品力」の問題。さんざん煽って引っ張っておいて期待値を上げといてあの結果では、アレで引きつけられた一般層は次はもうＫＩＤ選手には期待しないんじゃないのだろうか？と少々危惧している。
比較として川尻選手を引き合いに出したけど、ワタクシは素直に「よくやった」と思う。たしかに結果は魔裟斗選手の完勝。一方的になすすべなくペースもつかめず、といった試合の内容。やっぱり魔裟斗選手は目が良い。川尻選手の攻撃を全部冷静に見てる。冷静に見て冷静に避けてる。たぶん川尻選手は魔裟斗選手を少しでもあわてさせたかったはず。でもかなり大振りなパンチだったな。総合的なパンチというか。変則的だったけど、アレなら避けられる。一瞬川尻選手がザンビディス選手ぽく見えもしたけど、ソレでも「かなりレベルのダウンしたザンビディス選手（またはザンビディス選手のモノマネ）」程度のモノなら魔裟斗選手はザンビディス選手本人よりも強いのだからねー。実力差はそうとうあるというコトだ。
たぶん川尻選手は言われても全然嬉しくないだろうけどよく挑戦したなと思うし、魔裟斗選手もよく受けたなと思う。試合自体はどうあれ、アレだけ試合前に盛りあがったカードは近年そうは無かった。ゴングが鳴るまでのワクワクドキドキ感はそうは味わえるモノじゃなかった。ソレは事実だ。だからこのカードが成立した時点で、ＭＶＰはこの２人に決まったようなモノだった。
でも極私的ＭＶＰをあげれば、やっぱり山本優弥選手だ。カードが決まった時、正直「さすがにドラゴ選手には勝てねぇだろ、、」と思ってた（そういう人多いんじゃない？）。でも挑戦するだけあっぱれだろう、と。
したらやってくれたなぁー。ドラゴのいかにも重たそうなパンチを見て「コレは当たったらヤバいだろ、、」と思ってたけど、パンチ食らっても倒れないで耐えるコトができて、山本選手は退かないでむしろ前へ出る！圧巻！逆にあのドラゴ選手がじりじり下がってくんだモンなぁ〜。あの耐久力はスゴいモンだよ。耐久力はトップレベルだよな。恐れ入った。山本選手は自分のスタイルにそうとう自信を持ってるというコトなんだろうね。次のペトロシアン選手はまだ底が見えない恐さがあるけど、あのスタイルを崩さず突き進んで欲しいね。