前人未到6連覇達成!!
今年のツール・ド・フランスもランス・アームストロングの優勝!もーおなじみなので本人はすっかり全身黄色づくめのマイヨジョーヌカラーを用意して、レース最終日に着こんでた。あー、ヘルメットは金色だったね。ウイニングラン状態。ツールに参加してる選手にとっても、ランスはもはやツールの象徴であり、憧れの対象であり、英雄。シェリル・クロウが恋人だったのはチョトびっくりしたな。
彼の走りの素晴らしさはまずオールラウンダーなトコロ。個人タイムトライアル(略:TT)、山岳など脚力が最も必要なトコロが彼の真骨頂。ここぞ、と決めたステージのラスト何百mのスパートにはまず誰も競り勝てない。寄せ付けない。天下一品のスパート。そして彼の所属してるUSポスタルのチーム力がすごく素晴らしい。だからチームTTも勝てるんだよな、と見てて納得する。
で一番の強みは「勝ち方」を知ってる。もー6回優勝してからこのステージは抑えて無難に行って、ここでドカンと爆発、というコトが「できる」。この「できる」というのがポイントで、勝ちなれてなかったり、若かったりすると感情が勝ってしまい、焦っちゃいけないトコで焦ってしまう。その場では勝てるカモしれないけど、あとに続かない。「点」で終わってしまう。だから全部で20ステージぐらいあるんだけど、全体で展開を考えられる、それが実践できるチーム力、個人の実力があるトコロは強くて、ソレが完璧でビューティフルだったのがランス率いるUSポスタルだった、というコトだろう。まさに磐石の走り。
現にあまり有名でない若者がツール中盤、かなりのステージの間マイヨジョーヌだったけど、いよいよ後半、ランスが本格的に勝負を賭けてきたら、どんどん失速していった。ランスのライバルと見られているウルリッヒも、爆発すればかなりランスに肉薄する実力はもってるのに、ソレを「計算だてて」できない。チーム力不足とあとウルリッヒは追いこまれて追いこまれてやっと爆発するので、やっぱ感情だけで、「点」で終わってしまい続かない。ランスはTT、チームTTでステージ優勝を取ってるのでその後の中盤、他にステージ優勝取られても上位に残っていられる。後半、勝負を賭ければ総合優勝になれる位置に居続けるコトができるのに対し、ウルリッヒは全くステージ優勝ができずにそのままずるずると総合順位が下がってしまう。勝つ戦い方をできるコトとできないコト、この差は大きい、と今年見てて思った。
もーランスは今後、自分の体力の衰えとの勝負になるんじゃなかろか。このまま勝ちつづけて引退、なような気がする。そんなあきれかえってしまう人。また来年、アナタのその奇跡のような脚を拝みたいと思います。