2人の店長。
昨日の夜、バイト先の旧店長送別会&新店長歓迎会をやった。バイト先のレストランはとある大手私鉄のグループ会社で、ウチの他にもいくつか支店がある。旧店長はその中でも売上トップの新宿へ華々しい栄転、新店長は新宿にあった同じグループ内の喫茶店を撤退→やむをえず新宿の売上の足を引っ張ってるらしいウチへ配属、というなんとも明暗クッキリ分かれた人事異動である。しかも新店長は旧店長の先輩だというからなかなか事態はフクザツである。だからといって新店長は大人だからヒネクレたりしてはいない。
旧店長は体育会系ノリで、バイトのみんなに必ず二言三言は声をかけて(NOAHの秋山準に似てるって誰も知らないか、、)ちょっと気張りすぎてる感があるのでたまにカラダをこわしたりする。でも今回華の新宿へ店長として派遣されるんだからより一層がんばらなきゃいけないんだろーね、と思うと可哀相である。変なふうに歪まないで、そのまま真っ直ぐ行っとくれと思う。
そして新店長。まだ19日しか経ってないので、我々も評価ができない。お手並み拝見中なので彼の能力がどんなモンなのかがわからない。ただ明らかに暗いんである。ウチにそぐわない。「明らかに暗い」て言葉、スゴイなハハ。でも細かいトコロに気が付く。「元喫茶店」なのだからソコでは彼の雰囲気はマッチしていたんだと思う。だからといってムリして明るくなる必要もナイのである。そりゃもちょっと元気があればベターだけど。新店長の第一印象はそんな感じだったが、昨日彼の話を聞いて彼なりのビジョンというモノが解った。
彼が新宿から30分離れたウチに来てまず思ったコトは、ウチが「地元密着」だというコト。改めて言われるとそ〜だね〜と思う。新宿は例のとおり人の洪水だし、基本的に地元民というのは皆無に近く、外から流入してくる人がホトンド。比べてウチの近辺は、学生や会社勤めの人たちが「帰って」くる場所であり、日中はそんな家族の母親&子供や年輩の方が主。もう違いがハッキリしてるんである。チーフと売上の話をしてわかったコトは、さらに向こうは向こうで「新宿価格」が設定できるんである。例え同じスパゲッティーでもウチより割高に価格設定できるので、売上がいい、と。乗降客の差は全然違うけど、単価が¥100とか¥200も違えばそりゃ売上良いに決まってる。加えてウチは子供もいるので単価さがってくるし、年齢層が広いからメニューの幅をもたせないといけなかったり、その分食材のロスなんかも増える可能性があったり、新宿に比べて何重苦も背負ってるわけである。
少々グチをこぼしたが、店長がウチのコトを「地元密着」という認識を持ってて、その方向で推し進めていくなら、じゃーウチが他の競合店を出し抜くためにはつまるトコロ「接客」しかないな、と思うんである。ウチのメニューは会社のメニュー開発部みたいなトコロで作成されたメニュー。簡単に言えば「上からの御達し」なので、ウチで勝手にメニューを変更したり、コレウチじゃ出ないからと言ってメニューを減らしたりするコトが出来ない。そして店内の内装とかもガラっと変えたりとかもやっぱムリだし、とするとウチで工夫できる部分は「人」「マンパワー」しかないんだな、と思ってる。ま、原点だな、原点。
でワタクシが彼に期待するコトと言えば、慣れるのはいいけどウチに流されるコトはなく、彼の「元喫茶店」などで培った経験をスポイルしないで、ソレを活かしながら自分のカラーを表現・主張できるようになればいいやね、と思う。彼自身が進むべき方向が見えていて、初心として表明したんだから、我々側は問題ない。彼一人の頭や目で足りない部分は我々側が意見していけばいい、と思うのである。