Overcoat's(オーバーコーツ)21年ぶりの新アルバム!『9 numbers,Groovy!』を聴いて。♪♪その2♪♪
今回のアルバムには歌詞シートというかインデックスが付いてるので、少し歌詞にも触れようかな。
CDのリリースが、Daysは2002年、Ringin'Lifeは2004年、Sunshine Bluesは1999年(マキシ収録)。Sunshineはマキシにも歌詞が付いてたのでどういう歌なのかは知ってるけど、リリースからだいぶ時が経って今回やっとDaysとRingin'Lifeの歌詞の全容が明らかになった。リリース時からすでに20年近く経ってるんだから、うろ覚えもいいけどそろそろ答え合わせさせてよ!笑、てコトではじめて2曲の歌詞を目にしたワケだ。英語詞だから細かい訳は分からないけど、ざっと頭の中で単語を拾って直訳してみたら、だいたいもともとイメージしてたような歌詞の内容だなとは思った。
1曲1曲一所懸命作詞してる(しかも英語で!)Doraさんにはあまりにザックリし過ぎてて申し訳ないけど、↑の3曲に限らずこの後に書くジョナサンもそうだけど、オバコの曲は「失恋して立ち直って元気を取り戻す(取り戻して!)」「人生晴れのときもあれば雨のときもあるさ!」のような歌詞が多く、ある意味一貫している。暑苦しくなくうっとうしくない、オバコ流エールの送り方。Dora節オバコ節であり、オバコの歌詞の世界観。あとJIMていうキャラクターがSunshineと後で書くGoodbyeにも出てくるなーとか。オバコ歌詞世界の架空のキャラ。こういうのはただライブで聴いてるだけじゃ分からない。文字を目にするコトではじめて分かるコトだ。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
今回のアルバムにはすでにおなじみの曲以外にも新曲が3曲収録されてるので、ソレらの曲について書くコトにする。
まずはGoodbye(You're CENTER OVER MAN)。「CENTER OVER MAN」てのは「自分のココロの中にいる人、中心にいる人」ぐらいの意味なのかなー。でも大文字てコトは「ウルトラマン」みたいな固有名詞てコトだよなきっと。JIM&NICO(この2人も大文字。たぶん2人とも少年)の2人がそう名付けたんだろうな。何か2人が大事にしてたモノ(たとえば「思い出」「良き子供時代」とか)とお別れする、ていう歌なんだと思うんだけど、、てなんだかDoraさんがニヤニヤしてそうな姿が思い浮かぶんだけど笑。まぁ何を当てはめてもいいのカモしれない。そういう一見「別れ」ていうシチュエーションで切ない場面なんだけど、意外とあっさりしてるというか、曲を聴いた後の印象は悲しくないんだよな。感傷的でなく清々しささえ感じられる。だからこの2人てのは「先」があるんだよね、おそらく。またはホントに「CENTER OVER MAN」ていうヒーローがいて、今まで助けられて2人の心の支えになってくれたけど、いよいよお別れするときが来て、ボクたちは明るい未来に向かって旅立つからさようなら、元気でね、バイバイてコトなんじゃないかな。で、たぶん2人はこの先自分の人生を歩んでいく、ていうそういう歌。視点にあたたかみがあるんだよな。歌の登場人物に注がれる作詞者の慈しみというか、優しい視点があったかい。
曲調としては、まずはじめて聴いて思ったのは『See The Sun』だなていう。裏See The Sun。もちろん歌ってる内容はちがうけど、たぶんテンポはいっしょ。コレもオバコには失礼カモだけど「どじょうすくい」が似合うテンポでありリズムだと勝手に思ってる笑。どじょうすくいのフリで、ゆっくりゆったりめのテンポ。そしていつものオバコの曲の感じとは若干毛色がちがう感じのするイントロではじまる。ダウナーとまでは行かないにしろ盛り上がってく感じではなく、そのいつもとはちがう感じ=お別れの歌、てコトを表現してるんだと思う。「感傷的ではなくむしろ清々しささえ覚えて、でも切なさもあって」ていう微妙で複雑な感情を、曲全体で非常にうまく表現してるなぁ~と思うのだ。
インデックスを読むと曲自体は「オバコ黎明期の1stデモテープ(1998年)に収録」されてるというコトなので、たぶん同時期に作られたんじゃないかな。時期が古いからなのかこっちのほうはある種歌詞が洗練されてないというか、オバコの英語詞にしては珍しく「飲み込みづらさ」がある。
「食」の表現のほうがたとえやすいのであえて使うけど、基本オバコの英語詞て飲み込みやすいんだよ。すごく耳にスルっと聴きやすく入りやすい。たぶん言葉=音として捉えて、聴いたときに違和感がないような歌詞を心掛けてるんじゃないかなと思うんだけど。あまりひっかかるトコロがなく聴いてても耳に心地良いというか。でもこの曲に関してはあえてなのカモだけどひっかかる感じにしている気がする。ただこのひっかかる言葉の数々=食感の面白さにつながってる。「But I can't~」の部分とか「JIM&NICO」の「CO」の字余り感とか、かと思えば「fallin'in love again」「CENTER OVER MAN」の音を間延びさせないでコンパクトに歌ってるトコロとか、いちいち食感が面白い。耳にくすぐったい感があって、つい口ずさんでみたくなる。なんだったら一日中脳内でエンドレスに無限ループしてしまう。
リズムからしても個性的で、イントロの「ズダダダッダドン」などコウゾウさんによるドラムの印象的かつ独特なフレーズが曲のあらゆるトコロに散りばめられていて、ドラム以外にも1つ1つ上げてたらキリが無いくらいいちいち耳に面白く、クセになる。中毒性がある。ソレら1つ1つがある種のグルーヴを紡いでるんだろうな。今インデックス見たら「シャッフルビート」ていうのかぁ。あと間奏のシャバオさんのオールドグレッチ(ギター。インデックスのそう書いてある)の甘く切ない音色。この音色については後々でも書くけど。
最後の「I(Ah)~」て尻切れで終わる感じもいいよねぇー。尻切れというか名残惜しさの表現というか。で終わりかと思いきや「チャン♪」て小さい音で〆。なんか『CENTER OVER MAN』ていう物語があったとして、その物語でいうトコロの「Fin」「完」ていう感じ。画面右下に控えめに出てくるエンドマークが思い浮かぶ。
つづく