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新日本プロレス高橋ヒロム選手「ジュニアとヘビー、違いが分かんねぇな」発言について。後編

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選手の小型化というのは何も新日本に限ったコトじゃなく、ノアなんてもともとジュニアだった杉浦選手と丸藤選手が団体の2トップだ。しかし最近のGHCナショナル&世界ヘビーのダブルタイトルマッチ、杉浦選手vs田中選手なんて試合は、おそらく2選手ともヘビーの体重以下と思われるが、いかにも重心の低いどっしりしっかりした重い試合だったようだ。2人とも軽いイメージは無い。せいぜいが雪崩式でトップロープでの攻防があるくらいで、飛んだり跳ねたりというスタイルの対極にいる印象。丸藤選手も自身は「ソレほど飛んでない」と。たしかに「飛ぶ」といってもフロムコーナートゥコーナーや不知火ぐらいのモノだろうか。ただ丸藤選手はいわゆる全日本系の選手の中でも特殊な選手、飛ぶイメージ(あくまでイメージ)がある。全日本系の選手はジュニアでもソレほど飛ぶ印象が無い。逆に言えば、いかに新日本が飛んだり跳ねたりするようになったか、というコトだ。

世界に目を移すと。あのWWEでさえ選手が小型化してる。とくにAJスタイルズ選手やダニエル・ブライアン選手など170cm台だ。ソレでもヘビー、ときにはスーパーヘビーとも試合をしている。WWEの選手が小型化したからこそ、日本のプロレスラーが挑戦しやすくなったのも1つあると思う。もちろんいわゆるジャパニーズプロレスのスタイル経験者が多い、動画などで憧れてプロレスラーになった等他にも様々な理由はあるが。

そして一番の要因として、ジュニアからヘビーへ転向する選手が増えたコトだ。現在の新日本を見ても、まず世界ヘビーのベルトを巻いてる鷹木選手を筆頭に、オスプレイ選手、飯伏選手。ちなみにジュニアの体格でもヘビーを主戦場にしてるKENTA選手、ザック選手がいる。2人とも80kg台だ。

ジュニアからヘビーに転向、ジュニアを卒業という形は結局はジュニアから人材が流出、というコトを意味する。ヘビーの人材が少ないからジュニアから引き抜く→結局はジュニアが人材不足、となる。ジュニアにしわ寄せが来るだけのハナシ。そしてジュニアに残り続けるメンツの顔が変わらないのなら結局は「景色」は変わらない、というコトだ。

くわえて今の世の中はコロナ渦。海外から選手を呼ぶコトも以前ほど容易ではない。ソレはジュニア、ヘビーに関わらず。とくに新日本は人員の管理の問題なのか、この状況下ほとんど国内のフリー選手を登用せず、できるだけ絞った人数で回してる印象があるため、余計に「いつもの顔ぶれ」→「マンネリ化」が否めない。このへんはサイバー傘下のノアは対極で、このコロナ渦の中でもどんどんフリーを採用して、団体の活性化につなげている。コレは団体の考え方の違いなので、どちらが正解か間違いなのかは分からない。ただ正直今はノアのほうが盛り上がってる感はある(少しトーンは下がってきたが)。ただノアは打ち上げ花火をどんどん打ち上げてる状態なので、いつ弾切れになるかは分からず、時間の問題ともいえなくもない。その点は今の段階でもいくつも仕掛けをしている新日本のほうが近い将来の爆発力はあるだろう。

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ハナシが脱線気味になって申し訳ないが、かつてジュニアがヘビーを凌駕してた時代が新日本にはあった。ソレは90年代の親日ジュニア黄金時代だ。ライガー選手を筆頭に、大谷選手、金本選手、高岩選手、サムライ選手、ココにワイルドペガサス選手を加えてもいい。この時代のジュニアは面白かった。なぜか。大谷選手の熱さが他のジュニア選手に伝播していった、とワタクシは思っている。彼がまだ新人時代のヤングライオンの時から、ジュニアの象徴ともいえるライガー選手に喰らいついて、何度潰されても立ち上がりという彼のカロリーの多さが他の選手にまで影響を与えた。だから当時の親日ジュニアはアレだけの熱量だった。ライガー選手の度量であり、大谷選手の先輩に対して臆さずにどんどん立ち向かう姿勢。2人の信頼関係があったから成り立っていた。

さらに時代はインディー団体ブームでもあった。FMWのハヤブサ選手、みちのくプロレスのザ・グレートサスケ選手など新日本以外の団体のジュニア選手にもライガー選手が注目し、団体の垣根を取っ払い、彼らを新日本のリングに上げたからアレだけジュニアが盛り上がった。SUPERJ-CUPのような大会はヘビーにはできない。ヘビーにはできないコトが、ジュニアではできるのだ。

たしかヒロム選手はライガー選手が引退するときか、自身がケガからの復帰の際に「ライガーさんにはなれない」と言った記憶があるが、別にライガー選手のように度量の大きい選手になれとは言わない。が、参考には大いになるはずだ。

ワタクシは今回のヒロム選手の発言で「コレはかつてのIWGPヘビーとインターコンチの構図と同じだな」と思った。ヘビーとインターコンチは統一され世界ヘビーになったが、今度はヘビーとジュニアの違いが分からないという。ヘビーがジュニアの上に位置し、ジュニアよりヘビーが注目される、というコトは、ウラを返せば逆にヘビーはソレだけ縛りが多いとも言える。かつてのヘビーのベルトよりインターコンチのほうが自由度が高かった(本来は)。だから中邑選手は自分のベルトに見事に染め上げたワケだが、ソレに倣って「ヘビーよりジュニアのほうが自由度が高い」と捉えるコトもできるのではないか。

「ヘビーがジュニアと変わらない試合をしてる」というのは、逆に言えば「ジュニアがヘビーと変わらない試合をしてる」とも言えなくもない。だったらちがうコトをやればいい。ヘビーに「変われ」と嘆くより、ジュニア自身を変えるほうがハナシが早い。他人を変えるより己を変えるほうが容易なはず。ジュニアならではのフットワークの軽さで、どんどん面白いコトをやったらいい。もちろんかつての高橋ヒロム選手vsドラゴン・リー(リュウ・リー)選手なんてハイスピードでレベルの高い熱い試合の方向でも良いけど、どんな下らないアホなコトでも構わないと思う。トライ&エラーの繰り返し。ライガー選手みたいな企画力は期待はしない。今はああいった団体を超えた大会はムズかしいカモしれないが、面白いコトはいくらでも考えられるだろう。ヒロム選手のキャラを活かしたとんでもない発想でもいいと思うし、もちろん他のジュニア選手のアイデアもどんどん取り入れてやってみればいい。そうすれば「親日ジュニアおもしれぇーな!」となって「ヘビーよりジュニアのほうが自由度高いな、いろいろできそうだな、オレの考えも聞いてくれそうだな、魅力あるな」と思わせるコトができ、ヘビーよりジュニアを選択する人も増えるだろう。