藤本選手とSareee選手の舌戦について。
headlines.yahoo.co.jpコレから書くコトは、自分の書いたツイートから引用してきて、さらにソレをもう少し膨らませたモノである。
まず先に書いておきたいのは、戦前からSareee選手はアイスリボンに藤本選手と試合をしたいと何度も要望(本人いわく)していたけど断られていたという前置きがある。そして今回大舞台だからなのか分からないがやっと試合が組まれた。そういう流れがあるワケだ。そして今回の試合が終わっても、ディアナで次戦があるからか「引き続き」(to be continued)感を出している。藤本選手が難癖つけるコトで(藤本選手の「受けの美学が足りない」という言葉は、誇張してるんだと思うが)話題を引っぱろうという目論見に「あえて乗っかろう」というワケで、コレから書くコトにする。
藤本選手Sareee選手それぞれの言い分があって、賛否はあるだろうけど、ようはいちゃもんつけてケンカをふっかけた時点で藤本選手が先手を取った、Sareee選手が後手に回ってしまったというのはある。そのへんはさすが大賞受賞者というトコロだ。話題を振りまくという点においてはっきりいってSareee選手は藤本選手には及ばない。試合だけではなく、いわゆるこういった「場外」でも、裏方としてのビジネス的な手腕にも力がある。その点でもやはり天と地の差が感じられる。もちろんSareee選手はSareee選手なりに頑張ってはいるのだろうけど、そのへんはどうしても年齢やキャリアや立ち位置のちがいや視野の広さが出てきてしまうのは致し方ない。
藤本選手の発言は、なんとなくみんなが感じてたコトだと思うし、ソコをあえて言葉にしてつっこんだからコレだけ反響もあるし、どこかで「痛いトコロ突かれた」と思ったからSareee選手もムキになって反発してしまった、というコトだと思う。ただSareee選手はまだ若いし、年齢的にまだムリかな、やはり20代後半ぐらいにならないと視野も広がらないカモ、というのはある。よって藤本選手も大人げないな、というのもある笑。
チャンピオンで団体の顔なんだとしたら、どっしりと構えていてほしいというのが藤本選手のチャンピオン像としてあるのではないか。極端な話、相手の攻撃を受けて受けて全て受けまくって、自分が最後に一発で仕留めればいいぐらいの、そのくらい闘いに余裕がほしいと。
ワタクシのSareee選手の印象というのは、いつでも背伸びしてる選手だなという印象だ。ディアナという団体で先輩ばかりがいて自分が一番下で若手という時期が長かった。だから早くから団体の若手のホープ、次代のエースとして期待されて。そうしたら誰だって早く先輩がたに追いつこう、一人前として認めてもらえるようにと背伸びせざるをえない。ましてや先輩がたは彼女より体格がある選手ばかりで、彼女が一番きゃしゃ。若手の頃は「かわいい」いうキャラしかなかった。でも最近は強さも感じられるようになってきた。ようはレスラーとして貫禄が出てきたというコトだ。だからこそ若手のプロレスからそろそろ脱却しなければならない、そんな時期だと思う。
技を連発して相手に対抗するのは、自分より相手が体格がある選手の場合はそういう戦い方でいいんだと思う。けど自分と大差ない体格だったり後輩に対しては、そうではない戦い方をしなければ、というコトだ。技を連発するのは若手のプロレスだし、技を大切にしてないし、相手の技も大切にしてない。
相手の技を大切にするというコトには意味がある。相手の技を受けて、効いてるフリをするコトで自分の体力の回復を図ったり、ふだん効いてるフリをしてるから、不意打ちを喰らわすコトもできる。そういう駆け引きができるワケだ。キャリアもそこそこあるのだから、若手のような一本気のプロレスも持ち味として良いけど、もうキャリアもそこそこの中堅選手なのだから、一皮むける必要もあるのでは?そういう攻防をもっと丁寧にやる必要があるのでは?とたぶん藤本選手は問うているのではないだろうか。
相手にさんざん攻めさせておいて、相手の実力を引き出して、自分が最後相手より1上まって勝つ。応援してる選手がさんざんやられる姿を見るのも、ファンとしてはハラハラするワケだ。逆エビで耐えて耐えてロープに指がかかるかかからないか。客はみな指に注目する。最大の見せ場カモしれない。こういう攻防のひとつひとつが、Sareee選手に興味のあるWWEではとくに重要になってくるはずだ。
結局は「上手い」と評価されている選手の試合をもっと見て勉強したほうがいいのではないだろうか。プロレスはキャッチボールなのだから。会話にたとえると分かり易いが、人の話を聞いてるようでまったく聞いてない、自分のしゃべりたいコトをとにかく矢継ぎ早に話すだけ、という人がたまにいる。傍から見たら一見会話が成り立っていそうだけど、実は全然成立していないという。総合やキックなどはソレでいい。相手のコトなんか考えず、お互いの持ってるボールをとにかく投げ合えばいい。でもプロレスはそうじゃない。
技に自信があれば1発で済む。自信が無いから連発する。連発するのは自らソレを露呈してるようなモノだ。自分に自信が無いから若手のような戦い方になる。1発で効かないなら2発3発という単純な考え方ではなく、なら1発で倒すにはどうしたらいいか、どういうやり方が効果的かを考えたほうがいい。たしかに年齢が若いから連発とか体力的にできるのだと思う。数を減らしてというのは省エネな考え方だから。年を取っていったら自然と省エネ的な戦い方になると思うが。
しかしSareee選手の気の強いトコロは魅力でもあるから、ソレを極力スポイルしないように、かたやどっしり王者らしい戦い方も身につけられるように、両者の折り合いのつけ方を模索をしたほうがいい。ソレがSareee選手の今後の、一皮むけたスタイルになっていくはずだ。
ディアナにはジャガー選手という大先輩がいるんだから、Sareee選手は教えを請うたほうがいい。体格がなくても王者の風格があるから参考になる。Sareee選手は団体内にそんな先輩がたくさんいるのだから恵まれてると言える。藤本選手はむしろ自分が聞かれる立場で、団体内にはそういった先輩もいない。藤本選手はうらやましいと思ってるんじゃないだろうか。
しかし今回アイスリボンとしては前哨戦やらずにいきなりシングル(しかも大舞台で)てのは賭けに出たつもりだったろうけど、いいほうには転がらなかったというコトなんだろうな。やっぱり他団体というのは流派がちがうのだから、前哨戦をやってお互いがアジャストしないと。
あとSareee選手は、表向きは「うるせー!この説教クソババァ!!」とでも言い放てばいい笑 いちいち相手の言うコトに真面目に答える必要はない。まともに相手するから言われるというのもある。そのほうがプロレス的には面白い。そして裏では真摯に↑に書いたようにジャガー選手に教えを請うとかそういうコトをする。藤本選手の真意はなんでしょう?と。「自分で考えなさい」と言われるカモしれないけど、ソレは大事なコトだから考えさせるワケだ。
藤本選手に「伸びしろが無い」と言ったのは、そりゃSareee選手より全然無い、もっともだと思うし、まぁはっきりいって傷ついたと思うんだけど笑、だからこそまだ伸びしろだらけのSareee選手に苦言のような発言をしたのではないだろうか。藤本選手のほうが自団体の新人や選手を何人も見てきて、その選手たちの行く末を見てきてるからだ。Sareee選手にとってはその「上から」なのが気にくわないのだろうけど。
団体もちがうし、選手個人個人考え方も多用だから、プロレス観がちがうのも分かる。今回はソコのぶつかり合いだなと思う。