過去があるから今がある。石(意思)が積み重なってココにいる。
ムダなコトは1つもない。未来とは「今」の連続である。

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かたことの極私的「雑誌系」サイトです。(since 2004 Feb.)

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 やぎ本。⇒本が大好物なやぎのぢぇーむすくん(a.k.aかたこと)がオーガナイザーを務めるやぎの本棚、略して「やぎ本」。本や本にまつわる情報の紹介。神出鬼没でごくまれに登板します。
 ◇最新本◇  今年(といっても2021年だけど、、)読んだ本。後編 

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 ◇最新グッズ◇  『靴箱→ファイルボックスへトランスフォーム!』 

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3日目。その3

一抹の不安はありながらも、父親は流れる景色を注意して見ながら、記憶の底から思い出そうとしてる。
「分かれ道があってソコを右に行けばいいと聞いたんだけど、、」と父親が運ちゃんに告げる。お、初めて聞く情報。おいちゃんから聞いたらしい。しかし何でおいちゃんもハッキリした場所を知らないのだろうか?(苦笑)ま、行ったコトないんだろうな。
すると運ちゃん何かピンとひらめいたのか「あ、あそこね」みたいな感じで走り出す。そうしてとある交差点に着いた。交差点を少し過ぎたトコロで車を停めて、我々は一端車を降り辺りを見回してみる。父親はまだ何も思い出さない。タクシーをそのまま停めておくのも運ちゃんに悪いので「あとでまた電話したら来てもらえる?」と父親が告げて、タクシーは走り去ってしまった。ぶぅーん。
この炎天下に、知らない土地に投げ出されてしまった。タイトル「置き去りのふたり」。ふたりを中心にしてグーグルアースのようにズームアウトしてく絵が浮かぶ。オデッセイか。
田舎ではあるけど道路沿いなので家もポツポツ建ってる。ワタクシは暑いので一刻も早く見つかってほしい。ソレは父親も同じだろうけど暑いのでどーも思考が定まらないようだ。
「あぢあぢ、、、」。ただただ道路沿いを無意味にとぼとぼ歩く。道路の向かい側に少し集落があるので、父親「、、一軒一軒調べてみるか?」とか言い出すシマツ。もうそんな感じなのか、、。もう記憶もヘッタクレもない感じだ。知らない家を表札と住所の番地を頼りにシラミツブシなんて、その中から見つけ出すなんてムリに決まってる!
まーソレでも他に案もないのでとりあえずは集落の各一軒づつを見ながら横切る。「、、住所書いてないな」と父親。思ったとおりだ。一軒一軒確実に丁目番地が表記してるワケでもない。電柱にだって必ず書いてあるワケでもない。こういうのもワタクシは町歩き上経験済みだ。でもこういうのは言っても仕方ない。一目見れば分かるコトだ。だから父親の案にあえて付き合って乗っかってみたのだけど、父親のノンキさに暑いのもあいまってイラついてくる。
ひとかたまりの集落を見終えて、先ほどタクシーで通り過ぎた交差点に戻ってきた。もうコレじゃラチがあかないので、主導権をワタクシが奪い「とりあえずソコの100均に入って、お店の人に聞いてみよう」と父親に言い、さっさとお店に向かう。このまま外にいたら確実に熱中症かなんかになってしまう。とにかくクールダウンだクールダウン!
ふぅ〜〜。店内で一端涼む。レジの人を見てもパートのおばちゃんのようなので、住所を言っても分からなそうに思える。普通は住所言われても分からないだろう。仕方ないのでもう一度本家に電話してみる。ワタクシじゃないが一度タクシーの事務所から電話したのだけど。
ワタクシ 「何度もすいませんが息子ですけど、、」
本家のおばちゃん 「○○信号の前よ」
○○信号、、。事前にコピーしてきた地図を開いて見てみると、あった!ありましたよ!ありゃまーぜんぜんちがうトコ来てるわコレ。
どーも地図を確認してみると、ひとつ手前に分岐する道があり、ソコを右に入らなければいけなかったらしい。でも我々はソコをまっすぐ進んでしまい、どうやら運ちゃんはそのもうひとつ先の交差点と勘違いしたようだった。「コレじゃあいくら歩いたって着くワケねぇーわ」。
そうとなりゃあとはまたタクシーを呼べばいい。
「お父さん、さっきのタクシーの会社の電話番号知ってる?」
「知らない」
つづく