1日目。その3
うづきねーちゃんが男の子か女の子か忘れちゃったけど赤ちゃん抱いてる。韓国の旦那さんも写真で初めて見た。わりとシュっとした顔立ちの人なんだな。日付けが02年だから、もうこの子も高校生とかなんだろか。韓国は「高校」ていうのかしら?おいちゃんによると向こうは日本以上に財閥とかで学歴社会だから、塾とか大変らしい。しかしねーちゃんは美人さんだなあ。あんまり変わらない感じがする。今パっと誰に似てるかたとえるとすると、能年玲奈嬢と原田知世嬢を足して2で割ったような感じ。かなぁ〜、、。ただあくまで「02年時」の写真だから今はどうか知らんけど(笑)
ちょっと話ソレるけど、ワタクシはうづき姉ちゃんと浩幸と利勝おいちゃん(三男)と純子おばちゃんの4人の家族がいまだに「ベストファミリー」だと思ってる。ワタクシが小学生の頃、何回か家に泊まったコトがあるけど、そのときに感じた「なんかいいなこの家族」てのがずーっと今も続いてる。利勝おいちゃんがムードメーカーというか明るい。ウチの親兄弟では珍しいのだけど、だからこそこういうムードメーカーな性格になったのカモしれない。利勝おいちゃんが来るとパっと場が明るくなる。気遣いもあって。その気質みたいなのは息子の浩幸も受け継いでる。彼はちっちゃい頃はちょろちょろして落ち着かないし、姉貴に泣かされてばかりだったけど、今立派にお父ちゃんやってるのが信じられない。純子おばちゃんも美人さんだったし、おいちゃんに似て明るくホガラカなお母ちゃんて感じだった。ただおばちゃんもずいぶん前に亡くなって、この家族が4人じゃなくなったのがワタクシは残念だな、と思ってたけど。
まさよちゃん(三女の娘)も立派な女性になったなー。きれい。昔は「平たい族」みたいに平面な、お人形さんみたいな顔立ちだったのに。おいちゃんによると今はこっちに戻って同棲してて近々結婚するらしい。ただ今年はばあちゃんが亡くなったから来年になるかなという話。その弟の芳次くんは今バリスタやってるらしいよ。彼ももう20代だ。子供の頃の姿しか覚えてない。
あと正美兄ちゃん(おいちゃんの長男)の子供も大きくなったなー。10年前に赤ちゃんだったり子供だった人はみんな10代だからな。もう誰が誰だか分からない。もちろん向こうもワタクシのコトは誰だか分からないだろう。もう彼らの世代だな。世代交代だ。
あと昔の宴会の写真とか見た。ケッコー覚えてるんだよな。もう30年以上も前になるけど、この頃のざわめきとか空気感とか。動画ではないにしても音声付の静止画で。写真を見ると思い出す。
ひとしきり写真を見たあと、ばあちゃんの介護施設からのレポートを見た。A41枚にまとめられたレポートが毎月送られてきたらしいんだけど、ソレが8年間分あるからケッコーな量だ。でも全部コピーするワケにもいかないから、コレで10年前からの埋め合わせをしようという思いで、全部に目を通した。
あえてそういう写真しか撮ってないのカモしれないけど、とにかくばあちゃんが笑ってる顔と何か食べてる写真の多いコト。職員さんからも「食欲旺盛」だとか「よくお笑いになる」と書かれている。さすがに100歳すぎた頃からの約1年間はその前に比べて表情の変化が乏しくはなってたけど。でも長寿の秘訣てのはたぶんこの「よく笑う」というのと「よく食べる」てコトなんだと思う。ばあちゃんは最後まで全て自分の歯だったらしい。だから何でも食べられる。なんか女水木(水木しげる先生)さんだ!と思ったな。
食べられるからカロリーとか体重とかも維持できるんだよな。歌丸さんじゃないけど、食べられないと体重維持するの大変らしいし。だからたぶん、年いったらあるていど太ってるほうがいいんだろう。筋肉とか落ちてくるんだろうからほっとくと体重落ちてくんだと思うんだよ。ある程度体重あったほうが、いざ食べられなくなっても体力の維持もできるだろうし、手術とかも耐えられるとかさ。点滴だけでも生きられるていうけどね。ウチの女家系はたぶん長生きなんだろうな。じいちゃんは職業的なコトもあってだろうけど70代で亡くなったし、細身だったしな。ただ父親は他の兄弟と比べて例外的に太ってるんだよな。九州に帰る度にばあちゃんに「おまえは肥えちょる。なんでかねー?」て言われててさ。だからたぶん父親もばあちゃんの血をひいて長生きだろう。ただ以前ヘビースモーカーだったし、男てのもあるし、お酒も呑むからばあちゃんほどではないにしても。
ばあちゃんて、いわゆる「ドラえもんののび太のおばあちゃん」みたいなステレオタイプなばあちゃんじゃなくて、もっと「九州のばあちゃん」て感じ。ごついというか骨太というか丈夫というか。逆にじいちゃんは細身で。だから2人並ぶとバランス取れてるみたいな感じで。毎年夏休みになると九州に行くんだけど、「飲みなさい」つってにんにくを丸めて錠剤みたいにしたのをすすめられるのがイヤだったなー。あとキヨーレオピンとかお風呂に入れる六一〇(ムトー)ハップとか、独特のにおいで、なんかにおいのするのがカラダにいいみたいな感じで、そういうのはヤだった。毎朝起きてからまんまんちゃんにごはんを上げてお経を読んでた。「なんまんだぶなんまんだぶ、、。あなかしこーあなかしこ」。お経を読み終えたら仏壇からごはんを下げて、自分の茶わんに盛りなおして自分の分にして、ワタクシもごはんとおみそ汁とあとじゃことかわかめのふりかけで朝ごはん食べて。ばあちゃんは家でじっとしてるというよりは外に出かける人で、夏だから日傘を差して歩いて。昔は正直苦手だったけど、とにかく元気な人だった。元気なイメージしかない。あるときよもぎまんじゅうを作ってくれて、小さい頃食べたときはそうでもなかったけど、今は食べたいなー、と思う。