この日のライブの最終リハの模様が、オバコのHPに綴られているのだけど(もう最終だから、写真撮ったりする余裕が多少はあったのかなー)ショーゴさんの後ろのホワイトボードに書かれている、演奏するセットリストの曲名も一瞬でだいたい分かってしまったので笑、当然この日のライブで演奏する内容は分かっていた。
暗転中、ひととおり準備が済んでから一旦4人がハケてる最中に、スピーカーから「~overcoat's♪」という歌が聴こえた。こういうのはよく分からないけど、たいてい演者が音源を持ち込んでるかお願いして流してもらってるんだろう。幕間にDJが曲を流してるのだけど「ははーん、コレがバンド名の由来の曲なのか、、?」と。
、、とか思ってるうちに、ステージ上が明るくなって、再び4人が舞台に現れた。さぁスタートだ。
1曲目はオバコと言ったらコレSunshine Blues。アルバム『AWESOME』に収録されてるバージョンは「疾走感」の強いモノだったしもちろんアレもいいけど、最新バージョン(2006年バージョンだけど)はテンポもゆっくりめになって、横ノリできる曲調に仕上がって、少し大人びた感がある。2006年当時は「もし今後オバコがつづくとしたら、既存の曲たちはこういう落ち着いたゆっくりテンポバージョンにアレンジされてくのかな」と思ったモノだ。でも「解散」なのだから「今後」というのは当時はありえなかったけど、2019年から「ありえる未来」になったワケだ。
この曲で珍しくコウゾウさんにドラムミスがあった。ちょっと先走ってしまったようで、曲が終わってからショーゴさんが「珍しくアガってる?」みたいなフォローをしてた。コウゾウさんがミスるてワタクシも記憶が無いなー。HPを見る限り、4人とも限られた時間の中で相当気合い入れて練習を重ねてきたみたいだし、MCでショーゴさんも「再結成するからには本気でやる!」とバンドのキャラにはあまり似合わない笑「本気」という言葉を強調してたけど、ソレでもソコはやっぱり本番なんだろうなあ、練習とはちがうんだろうなあ、と。練習とちがうコトが本番では起こるモノなんだろうな。結局その後の曲に尾を引いてしまい、ミスが連鎖してしまう。
次のLucyは、コレもワタクシは音楽用語がよく分からないで書いてるけど、いわゆる4つ打ち?てやつで、オーソドックスなROCK調、シンプルでコンパクトな佳曲。ショーゴさんといっしょに飛んだ!
3曲目はHorobasha。この曲はオバコ独特な、オバコを代表する1曲だと思う。他のバンドではこんな曲聴かない。曲を聴いてると、西部劇のような時代、当然舗装されてないガタガタ道をおんぼろな幌馬車に乗り込んだオバコの4人が「旅芸人」のように楽器を持って旅する光景をイメージする。コミカルでユニークな曲でノリが良い。
いつも思うんだけど、こういったフェスやイベントなど、他のバンドが何組かいてその中にオバコ、となると言葉は何だけどオバコは「浮いた存在」になりがち。この日のライブも轟音系がほとんどで、その中でオバコというバンドの存在は特殊であり異色。でも逆に言えば印象に残りやすく埋もれない。そしてステージングにダイソン以上の吸引力があるから笑「あのバンドよかったね~」と最終的においしいトコロを持っていきやすい。
ドラさんから「最前にきて」という指令が事前にあったのだけど、こんなムサ苦しいおっさんが最前にいるのは忍びないし、後ろのお客さんのジャマになるし、何より最前は背がミニサイズなお嬢さん方が占めてて、視界の妨げのならないからワタクシもそのほうがいいと思ったので、せっかくのお申し出なんだけど最前は遠慮しました。ていっても2列目に陣取ったんだけどさ笑。
でも女性陣元気だよねぇ~。なーんかココぞ!とばかりだよ。最善の女性陣がたみんなはしゃいで踊りまくって。ワタクシの左隣りに居た女性も弾けまくって動きまくってる。かえってこのコロナの状況が有利に働いたというか。ソーシャルで人数制限してるから思いっきり踊れるスペースが1人ひとり取れるんだよな。会場や演者にとっては好ましくはないんだろうけどさ。視界の左端に彼女を捕らえながら、なんだか「こっちも負けねぇぞ!」ていう気になったり「いやこっちは自分のペースでノレばいいや、、」とか思いながら。ソレよりマスクしてるから息苦しいのなんの!!全力ではっちゃけたくても8割しか出ん。もちろん久しぶりのライブとか歳とかもあるだろうけどさ。ホントもう早くマスク取っ払っちゃいたいね~。女の人がこうやってはしゃいで踊りまくってる姿て見るの良いモンだな。なんか見ててそんな気になっちゃったよ。
配信は配信で音がクリアに聴こえるし、観客が目に入らないから視界のジャマにならないし、なんだったら大音響だって設備と場所にお金かければ再現は可能。でも1人で観てたらドコまで行っても1人で、盛り上がるにも限界はある。でも会場に足を運んで生で観れば、たしかに音がクリアには聴こえないけど、ライブてそういうモノじゃないと思うし、この限られた空間の中でたくさんの人が「今ステージで演奏されてる曲」に注目したりしなかったり、なんとなーくのゆる~いつながりで意識を共有する、ソレが「会場でライブを観る」ていう醍醐味なんだよなあ、とあらためた思った。
その4へつづく